2016年もいよいよ今日で最後。今年は、ポップカルチャーに限定しても、激動の年として後々まで振り返ることになるだろう1年だったと思います。
1月の発表以降、1年にわたって全国民の耳目を集め、本日をもってその活動に幕を閉じるSMAPの解散。
「エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明監督が「ゴジラ」を手がけた『シン・ゴジラ』から、自主制作アニメーションから作家活動をスタートさせた新海誠監督による『君の名は。』まで、豊作だった日本映画。
16年ぶり新作をゲリラ発売したHi-STANDARD初のオリコン首位獲得、宇多田ヒカルさんやTHE YELLOW MONKEYの復活、「サイレントマジョリティー」で飾った欅坂46の鮮烈なデビュー。
地上波番組『フリースタイルダンジョン』きっかけによる日本でのラップブーム。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の盛り上がりと空前の「恋ダンス」ブーム、そして星野源さんのさらなる躍進。
PlayStation VRの発売やアダルトVRも話題となったVR元年。世界を席巻した「Pokémon GO」やピコ太郎「PPAP」。蜷川幸雄さんやデヴィッド・ボウイさんの逝去。挙げればキリがないでしょう。
あらゆるジャンルが細分化してしまって、“みんなにとっての共通項目を失った”と言われるようになって久しい現代ですが、今年に関しては、老若男女、年の離れた家族とも話題にできるような大きなムーブメントが巻き起こっています。
「KAI-YOU.net」では、前述以外にも様々なジャンルのポップを取り扱ってきました。ここでは、14のトピックごとに、代表的な記事をご紹介。
並べてみるとトレンドの移り変わりが激しく、同じ1年だったと思えないほど以前のことのようにも感じますが、来る2017年への期待に胸を膨らませながら、この1年を改めて味わうきっかけになれば幸いです。
「映画」
「ポケットモンスター」
「音楽」
「ヒップホップ」
「アイドル」
「文芸」
「動画」
「VR」
「ドラマ」
「10代カルチャー」
「パリピ」
「フェチ」
「クレイジー」
上記2本のインタビューは、背景美術に定評のあるP.A.WORKSの背景を手がける「アニメ美術監督」や、『ドリフターズ』といったアニメでの「設定考証」といった、コアなアニメ好きでなければ聞き慣れないけれど、作品を支える重要なお仕事に迫っています。 漫画の方では、『BLEACH』や『こち亀』といった長寿作品が惜しまれながら最終回を迎え、漫画誌連載陣の世代交代の波を感じる1年でした。逆に、冨樫義博さんによる『HUNTER×HUNTER』が久しぶりに連載再開。ハンター好きの多い編集部は、総力をあげて様々なアプローチから作品を特集しました。
この記事では、1話時点で冨樫先生が蟻編ラストまでを想定して描かれていたという指摘。そして、同じ『週刊少年ジャンプ』掲載の『ドラゴンボール』を下敷きに、『HUNTER×HUNTER』で成し遂げた試みについて紐解いています。
日本映画史上における興行収入ランキング2位という快挙は、監督のどのような思いから生まれた作品が成し遂げたのか。上映直後から、様々な考察がネット上でも盛り上がりましたが、前後編のインタビューを通して、監督自身に解題していただきました。 11月からは、6年という歳月を費やした徹底的な取材に裏付いた描写で、戦時下の日本をアニメーションとして現出させた『この世界の片隅に』が、現在もなお、口コミを通じて大きく広がっています。
『この世界の片隅に』制作にあたって、なぜ片渕監督は、仔細な調査にこだわったのか。そこには、「記号化されてしまった戦時下の世界」を乗り越える野心と工夫が詰まっていました。 今年は、上映方法の多様化とその隆盛も印象的でした。
特に、きっかけはやはり、この記事で論じている『KING OF PRISM by Pretty Rhythm』通称『キンプリ』だったように思います。元は女児向けアニメ「プリティーリズム」の番外編として制作されたものの、エンタメに特化した映像・演出は、声援やサイリウムといった参加型の「応援上映」と見事にマッチ。多くの人のハートをつかみました。 応援上映という形式はその後、「EXILEをはじめとするLDHグループによるヤンキーもの」という文脈を超えて広く人気を博した『HiGH&LOW』といった作品でも踏襲されるようになりました。 また、動物の世界を描きながら深いテーマと見事な構成で子供だけではなく大人をうならせたディズニー映画『ズートピア』など、国内外で映画が活気立っていました。動物世界を描いた物語に込めた寓意と祈りは、多くの人に届いたはずです。
子供向けにリファインされたストーリー、その先にさらに広がる「ポケモンバトル」という戦略性の高いシステムは、全く異なるゲーム性とユーザー層が共存する、奥行くのある世界を実現しています。
世界を飛び回る才気あふれる若きプロデューサーと、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『アイドルマスター シンデレラガールズ』といった日本のアニメ文脈が見事に融合した背景を追いかけていきました。 今なお若年層から絶大な支持を誇る西野カナさんですが、いまだに多くの人には「会いたくて震えてる人」という古い認識がまかり通っています。
常にアップデートし続け、時代と並走することでティーンの心と寄り添ってきたその真髄は、歌詞の変化に見て取ることができます。
即興で韻を踏みあいながら相手をdisるフリースタイルラップバトルというヒップホップ文化の一つが花開いた結果、それまでマイナージャンルに過ぎなかったヒップホップがにわかに注目を浴びました。 観た人が「自分もやってみたくなる」ようなアツいラップバトルは、番組で視聴するだけにとどまらず、全国各地の路上で輪になってフリースタイルしあう「サイファー」が勃発する事態に。特に、ACEさんが率いる渋谷サイファーは、そのムーブメントをストリートから押し上げる大きな原動力となっていました。 この1年、テレビ番組はもちろん、企業CMに行政イベントにと、ヒップホップは引っ張りだこでした。反面、盛り上がりすぎた弊害もなかったわけではありません。
ネット上に投稿された「ラップ漬けになった彼氏への悩み」にはラッパーにアドバイスをしてもらったり、忘年会で横行するラップ強要の対処法を教えてもらったり、あらゆる形でKAI-YOUでも取り上げてきました。 それ以前から「BAZOOKA!!!高校生RAP選手権」などの動きに着目してヒップホップを特集してきましたが、特に近年のインタビューを通して、このバトルブームをヒップホップ全体の活性化につなげるためには、もうワンステップが必要だと全員が何らかの形で感じていることが明らかになっています。 近年、これまでライフスタイルだったヒップホップが、音楽ジャンルとして多様性を見せ始めています。ストリートではなくネットを出自にするラッパーも増え、2017年、さらに飛躍の年となることに期待しています。
長年Kindleサイトを運営する管理人が語る切実な電子書籍の未来。そして、「小説家になろう」だけではなく多様化する小説投稿サイトの一つとして新たに始動したサイトの編集長が提言する未来の編集者像をお伝えしました。
また、出版物における記述の事実確認を専門とする“校閲”という裏方仕事にスポットをあて、プチ校閲ブームを起こした『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』。2016年はそれらを中心としたドラマを取り上げてきました。 すでに2017年の放送が決まっているラインナップからは名作揃いの予感がしているので、引き続き作品や事象を取り上げていくつもりです。
そこには、切っても切れない人の欲望と大衆性が込められています。
1月の発表以降、1年にわたって全国民の耳目を集め、本日をもってその活動に幕を閉じるSMAPの解散。
「エヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明監督が「ゴジラ」を手がけた『シン・ゴジラ』から、自主制作アニメーションから作家活動をスタートさせた新海誠監督による『君の名は。』まで、豊作だった日本映画。
16年ぶり新作をゲリラ発売したHi-STANDARD初のオリコン首位獲得、宇多田ヒカルさんやTHE YELLOW MONKEYの復活、「サイレントマジョリティー」で飾った欅坂46の鮮烈なデビュー。
地上波番組『フリースタイルダンジョン』きっかけによる日本でのラップブーム。ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』の盛り上がりと空前の「恋ダンス」ブーム、そして星野源さんのさらなる躍進。
PlayStation VRの発売やアダルトVRも話題となったVR元年。世界を席巻した「Pokémon GO」やピコ太郎「PPAP」。蜷川幸雄さんやデヴィッド・ボウイさんの逝去。挙げればキリがないでしょう。
あらゆるジャンルが細分化してしまって、“みんなにとっての共通項目を失った”と言われるようになって久しい現代ですが、今年に関しては、老若男女、年の離れた家族とも話題にできるような大きなムーブメントが巻き起こっています。
「KAI-YOU.net」では、前述以外にも様々なジャンルのポップを取り扱ってきました。ここでは、14のトピックごとに、代表的な記事をご紹介。
並べてみるとトレンドの移り変わりが激しく、同じ1年だったと思えないほど以前のことのようにも感じますが、来る2017年への期待に胸を膨らませながら、この1年を改めて味わうきっかけになれば幸いです。
2016年をジャンルごとに振り返る
「アニメ」「漫画」「映画」
「ポケットモンスター」
「音楽」
「ヒップホップ」
「アイドル」
「文芸」
「動画」
「VR」
「ドラマ」
「10代カルチャー」
「パリピ」
「フェチ」
「クレイジー」
2016年をジャンルごとに振り返る
「アニメ」「漫画」の盛り上がり
初代『ラブライブ!』μ'sのファイナルライブや『おそ松さん』最終回、超ロングランヒットが話題になった『ガールズ&パンツァー劇場版』、そして秋クールでは男子フィギュアスケート『ユーリ!!! on ICE』といったアニメが、大きな話題を振りまきました。 KAI-YOUでは、クリエイターのインタビューなどを通して、その作品に触れていなかった人に魅力を伝えたり、すでに作品を鑑賞しているファンに別の視点を持ってもらえるような切り口で掘り下げたりという試みを行っています。上記2本のインタビューは、背景美術に定評のあるP.A.WORKSの背景を手がける「アニメ美術監督」や、『ドリフターズ』といったアニメでの「設定考証」といった、コアなアニメ好きでなければ聞き慣れないけれど、作品を支える重要なお仕事に迫っています。 漫画の方では、『BLEACH』や『こち亀』といった長寿作品が惜しまれながら最終回を迎え、漫画誌連載陣の世代交代の波を感じる1年でした。逆に、冨樫義博さんによる『HUNTER×HUNTER』が久しぶりに連載再開。ハンター好きの多い編集部は、総力をあげて様々なアプローチから作品を特集しました。
この記事では、1話時点で冨樫先生が蟻編ラストまでを想定して描かれていたという指摘。そして、同じ『週刊少年ジャンプ』掲載の『ドラゴンボール』を下敷きに、『HUNTER×HUNTER』で成し遂げた試みについて紐解いています。
2016年は豊作と言われた「映画」
『シン・ゴジラ』や『君の名は。』は、特定層にしか好まれない傾向にあるアニメや特撮というジャンルだったにもかかわらず、この夏、少なくとも誰もが一度は耳にしたことがあるという状況を生み出したという意味で、“社会現象”を巻き起こしたと言えます。 特に、もともと世界的に評価されている庵野秀明監督とは異なり、『君の名は。』を手がけた新海誠監督の名前は、『君の名は。』の歴史的ヒットによって一躍脚光を浴びるまでになっています。日本映画史上における興行収入ランキング2位という快挙は、監督のどのような思いから生まれた作品が成し遂げたのか。上映直後から、様々な考察がネット上でも盛り上がりましたが、前後編のインタビューを通して、監督自身に解題していただきました。 11月からは、6年という歳月を費やした徹底的な取材に裏付いた描写で、戦時下の日本をアニメーションとして現出させた『この世界の片隅に』が、現在もなお、口コミを通じて大きく広がっています。
『この世界の片隅に』制作にあたって、なぜ片渕監督は、仔細な調査にこだわったのか。そこには、「記号化されてしまった戦時下の世界」を乗り越える野心と工夫が詰まっていました。 今年は、上映方法の多様化とその隆盛も印象的でした。
特に、きっかけはやはり、この記事で論じている『KING OF PRISM by Pretty Rhythm』通称『キンプリ』だったように思います。元は女児向けアニメ「プリティーリズム」の番外編として制作されたものの、エンタメに特化した映像・演出は、声援やサイリウムといった参加型の「応援上映」と見事にマッチ。多くの人のハートをつかみました。 応援上映という形式はその後、「EXILEをはじめとするLDHグループによるヤンキーもの」という文脈を超えて広く人気を博した『HiGH&LOW』といった作品でも踏襲されるようになりました。 また、動物の世界を描きながら深いテーマと見事な構成で子供だけではなく大人をうならせたディズニー映画『ズートピア』など、国内外で映画が活気立っていました。動物世界を描いた物語に込めた寓意と祈りは、多くの人に届いたはずです。
「ポケットモンスター」の新たな挑戦
2016年という年は、「Pokémon GO」、「サン・ムーン」いずれも、従来の型を破る「攻め」の姿勢として、世界に誇る日本のコンテンツが大きく舵を切った年として刻まれました。 GPS連動型スマホゲーム「Pokémon GO」で世界を熱狂させた「ポケットモンスター」。リリース以降、スマホゲームに触れてこなかった年齢の方もこぞってスマホを片手に熱中するという、これまでにない光景を現出させました。 さらに、シリーズ最新作となる『ポケットモンスター サン・ムーン』では、これまでのシステムを大幅に変更し、難易度を落とした設計となったことが指摘されています。子供向けにリファインされたストーリー、その先にさらに広がる「ポケモンバトル」という戦略性の高いシステムは、全く異なるゲーム性とユーザー層が共存する、奥行くのある世界を実現しています。
宇多田ヒカルやハイスタ再始動の「音楽」
Hi-STANDARDの新譜に沸きあがった2016年ですが、宇多田ヒカルさんやTHE YELLOW MONKEYの再始動など、大きなトピックがいくつもありました。 ダンスミュージックを牽引するポーター・ロビンソンさんが日本のアニメスタジオに頼んで制作したアニメPVに関連したインタビューを行いました。世界を飛び回る才気あふれる若きプロデューサーと、『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』や『アイドルマスター シンデレラガールズ』といった日本のアニメ文脈が見事に融合した背景を追いかけていきました。 今なお若年層から絶大な支持を誇る西野カナさんですが、いまだに多くの人には「会いたくて震えてる人」という古い認識がまかり通っています。
常にアップデートし続け、時代と並走することでティーンの心と寄り添ってきたその真髄は、歌詞の変化に見て取ることができます。
空前のバトルブームによる「ヒップホップ」の広がり
Zeebraさんがプロデュースする「フリースタイルダンジョン」は深夜帯ながら地上波で放送され、放送後に公式YouTubeですべて公開されていたこともあって、日本で空前のバトルブームが巻き起こりました。即興で韻を踏みあいながら相手をdisるフリースタイルラップバトルというヒップホップ文化の一つが花開いた結果、それまでマイナージャンルに過ぎなかったヒップホップがにわかに注目を浴びました。 観た人が「自分もやってみたくなる」ようなアツいラップバトルは、番組で視聴するだけにとどまらず、全国各地の路上で輪になってフリースタイルしあう「サイファー」が勃発する事態に。特に、ACEさんが率いる渋谷サイファーは、そのムーブメントをストリートから押し上げる大きな原動力となっていました。 この1年、テレビ番組はもちろん、企業CMに行政イベントにと、ヒップホップは引っ張りだこでした。反面、盛り上がりすぎた弊害もなかったわけではありません。
ネット上に投稿された「ラップ漬けになった彼氏への悩み」にはラッパーにアドバイスをしてもらったり、忘年会で横行するラップ強要の対処法を教えてもらったり、あらゆる形でKAI-YOUでも取り上げてきました。 それ以前から「BAZOOKA!!!高校生RAP選手権」などの動きに着目してヒップホップを特集してきましたが、特に近年のインタビューを通して、このバトルブームをヒップホップ全体の活性化につなげるためには、もうワンステップが必要だと全員が何らかの形で感じていることが明らかになっています。 近年、これまでライフスタイルだったヒップホップが、音楽ジャンルとして多様性を見せ始めています。ストリートではなくネットを出自にするラッパーも増え、2017年、さらに飛躍の年となることに期待しています。
男性・女性シーンともに激動の1年だった「アイドル」
男性アイドルの大きな動きとしては、SMAP解散を中心としたジャニーズ事務所の動きに注視してきました。 長い間、寡占状態にあった男性アイドルシーンですが、その裾野は徐々に広がり続けています。同時に、ジャニーズのファンや運営も、変化を余儀なくされています。SMAP以降を見据え、目まぐるしく変化する男性アイドルシーンにも注目です。 そして、今年も激動だった女性アイドルシーン。アイドルに寄り添い続けてきたオタクから見た煌めきと今の豊穣さ、現役アイドルが栄枯盛衰を赤裸々に綴った特集という形で取り上げています。 華々しくデビューを飾った欅坂46が盛り上がる一方で、長年の功労者であるグループの解散や人気メンバーの引退が決まった激動のハロプロについて、その存在の大きさと活動の功績を振り返りました。電子書籍や小説投稿サイトに新たな動きもある「文芸」
2015年にピース・又吉直樹さんが『火花』で芥川賞を受賞したことから、その注目度をわずかに維持している文芸ジャンル。 2016年の上半期の芥川賞発表前に配信してその結果を的中させた受賞予想レビューや、『コンビニ人間』で受賞した村田沙耶香さん出演イベントではその創作の秘訣を知る内容となりました。 また、電子書籍や小説投稿サイトにも新たな動きが起こっています。長年Kindleサイトを運営する管理人が語る切実な電子書籍の未来。そして、「小説家になろう」だけではなく多様化する小説投稿サイトの一つとして新たに始動したサイトの編集長が提言する未来の編集者像をお伝えしました。
「動画」文化の移り変わり
ブームは落ち着きカルチャーとして定着したボーカロイドにかわって、niconico(ニコニコ動画)では、自作ゲームに寄与する動きも含め、引き続きゲーム実況をはじめとするプラットフォームとして存在感を誇示しています。 2015年末から再始動した実況主・幕末志士の精力的な活動なども目立つ一方、それまで活躍してきた実況主たちも、その変化の機微を感じ取っていることが、インタビューを通して見えてきました。 また、近年、世界的にYouTuberが台頭する中で、2016年に入って国内では関西YouTuberの動きも活発化。それぞれのプラットフォームから芽を出したプレイヤーや文化を形成するに至っています。各社のデバイスが出揃い、アダルト方面も盛り上がった「VR元年」
PlayStation VRやOculus Rift、HTC Viveなど、さまざまなVRデバイスが登場した2016年は、ついに「VR元年」が到来したと言われています。 KAI-YOUでは、「身体拡張」という研究テーマを掲げる東大の稲見教授へのインタビューなどを行ってきました。 VRは、デジタル/アナログゲームへの活用はもちろん、医療利用など、多くの分野への貢献が期待されている最先端技術ですが、アダルト方面でも大いにその真価を発揮すると目されています。その期待値は、「アダルトVR」に特化したイベントに人が殺到して中止となった件からも見て取れます。『逃げ恥』に『校閲ガール』、充実の2016年「ドラマ」
脚本やキャストはもちろん、ネット利用、題材の新鮮さ、すべてが噛み合って2016年秋からの話題をさらった『逃げるは恥だが役に立つ』。また、出版物における記述の事実確認を専門とする“校閲”という裏方仕事にスポットをあて、プチ校閲ブームを起こした『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』。2016年はそれらを中心としたドラマを取り上げてきました。 すでに2017年の放送が決まっているラインナップからは名作揃いの予感がしているので、引き続き作品や事象を取り上げていくつもりです。
独自に形成された「10代カルチャー」に迫る
サブカルチャーとはほど遠い地平で、完全に独自の文化圏に生きる10代のカルチャー。 カップルで運営するSNS共同アカウントや、お手軽に友人やカップル動画を投稿するプラットフォームの盛り上がりなどを観測しながら、彼ら彼女たちの生の声を交えて掘り下げていきました。 また、ボカロを出自にしながら、今も絶大な人気を誇るHoneyWorksについて、独自に考察。なぜ彼らが支持を集めるのか、その秘密の一端に触れています。リアル/ネットでも年々存在感を強める「パリピ」
2015年に流行語大賞となった「パリピ」は、今やテレビCMでも当たり前に使われるようになっています。 ハロウィンや年越しのカウントダウンの時期、W杯並みの盛り上がりと狂乱が都市部ではすっかり定番化しています。 たとえば、渋谷のハロウィンではこれまで、仮装して街で騒ぐパリピ側を押し留める方針から警備体制が敷かれていましたが、今年は初めて、逆転の発想としてパリピではなく車両の方を規制しようということで交通規制が敷かれました。 他方で、街中ではやや下火となっているクリスマスは、内輪で楽しむパーティーとなっています。 オタクカルチャーと同等にストリートカルチャーを取り扱ってきたKAI-YOUでも、年々リアルでもネットでも存在感を強めるパリピ文化を体当たりで特集しています。欲望と大衆性の同居する「フェチ」
趣味性が高く、時にアブノーマルな嗜好性を孕みながらもポップな形で発信されたコンテンツや事象を含む「フェチ」文化。 引退したAV女優・上原亜衣さんが出演する狂気の青春ドキュメンタリー、消えゆくラブホテル文化を取材し続けた編集者、「テレクラキャノンボール」シリーズでその名を馳せたハマジムを辞めるAV監督。そこには、切っても切れない人の欲望と大衆性が込められています。
ぶっ飛んだ人物やカルチャーを追いかける「クレイジー」
どこかに当てはめようと思えば当てはまるのだけど、明らかに何かがはみ出しているものをまとめています。 ぶっ飛んだ人物やイベント、カルチャーは来年ももっと増えてほしいし全力で応援していきます。この記事どう思う?
0件のコメント