8月3日、東京・高円寺のpundit'にて「オトナの♡科学実験教室」が開催された。書籍『あぶない科学実験』の著者であり、武蔵小山のフロム・ロンドン・カフェにて毎週日曜日に「科学実験酒場」を営む川口友万さんが主催の本イベント。
この日の目玉は、去る6月12日に秋葉原で催された「アダルトVRフェスタ」に出展し、KAI-YOUを含め多くのメディアから注目を浴びたアダルトVRゲーム『なないちゃんとあそぼ!』(以下『なないちゃん』)の体験会だ。 しかも、これまでの『なないちゃん』とはレベルが違う。動きはモーションの専門家に依頼し、3週間かけて細部をリファイン。そして、ついにボイス機能も搭載された製品版のお披露目である。
その発売日となる「コミックマーケット90」(C90)3日目・8月14日(日)を目前に、その破壊力を目の当たりにした。
イベントではセクシーな科学実験なども行われたが、やはり目玉は『なないちゃん』にならざるをえない。先に結論を述べておこう。
ボイス搭載版は、ヤバすぎる。
文・写真:松本塩梅、動画:布村喜和
なないちゃんはこちらの視線を感じ取るように、行為中も瞳を見つめてくる。どこか気恥ずかしさを覚えながら顔を近づけてみると、「なないちゃんの顔に本当に近づける」というシンプルな理由も、従来のゲームでは味わえないVRならではのリアルっぽさを演出する。
画面内にあるアイコンを一定時間見つめれば制服着衣、半裸、全裸と切り替えられるのだが、着衣モードの破壊力には参った。イベント参加者の言葉を借りれば「平日の真っ昼間に、学校をサボって彼氏の部屋でヤッちゃってる感」にあふれているのだ(なお、背景の時計は午前10時を指している)。 ちなみに、ユーザーの発奮に合わせて、なないちゃんには「3つのフェーズ」が用意されており、最後は息をそろえて果てることもできるそうだ。体験会なので挿入はしていないが、想像するだけで腰のあたりがむずむずとしてくる。
取材同行したKAI-YOU編集部のH氏は体験するなり「これやっべぇ!!すっげぇ!!!」と、その日の参加者で最も激しいリアクションを止められず、開発者や観客から喝采を受けていた。彼の素直な反応が『なないちゃん』の全てを物語っている。まずはイベントの様子と共に、上の動画に収められているその様をご覧あれ。
『なないちゃん』製品版は8月14日(日)のコミックマーケット90「西地区 e-08a」にて販売される他、同人ショップ「とらのあな」でも取り扱いが決定。アダルトVRフェスタから取材陣を新世界に引き込んできた『なないちゃん』が、ついに一般家庭へ進出する記念日だ。
体験会に沸く会場では、開発・販売するサークル「VRJCC」の代表やスタッフにも話をうかがえた。イベントから見えた『なないちゃん』の楽しみ方、実は謎のままだった名前の由来、製作者たちによるVRコンテンツへの想い、今後の展開までも含めてお届けする。
体験した女性 アニメらしいモデリングもあって、そこまで期待はしていなかったのですが驚きました。とにかく「実寸」に近いので、3次元でなくても不思議な没入感があります。男性目線では見られませんが、私は「監督気分」を味わいました。どの角度から見るとえっちかな、とか。
『なないちゃん』の仕組みそのものはシンプルだ。エアードールなどに取り付けたスマートフォンのジャイロセンサーと連動して、キャラクターがアクションする。そのため、スマホを動かさなければ、なないちゃんを好きな角度からのぞくこともできる。 エアードールへの取り付けは少々、慎重さがいる。体位を変える時に設置済みのスマホ画面に触れてしまうことで位置がずれてしまったり、設定が変わったりする難しさへの慣れも必要だ。
ちなみに、デモンストレーションとしてエアードールを用いているだけであり、ジャイロセンサーが反応すれば何に付けても構わない。抱き枕でもTENGAでも、なないちゃんとのプレイは可能だ。
もちろんHMDあってこそ最大限に楽しめるコンテンツではあるが、製品版『なないちゃん』では、イラストとロゴが入った「スマホ用ゴーグル」付属の限定版も用意されている。通常版は3000円、ゴーグル付属版は6000円を予定。スマホをゴーグルにセットし、専用ムービーを再生して覗けば『なないちゃん』の世界を擬似的に体験できる仕組みだ。
ジャイロセンサーでの連動はないため、没入感といった点では劣る面もあるかもしれない。ただ、今回のゴーグルは開発陣が数多くの商品をテストし、もっとも良い体験ができるものを採算度外視でチョイスしたそうだ。ゴーグルは『なないちゃん』以外にも使えるため、HMDを手に入れるまでの「つなぎ」として買うのもアリだろう。
「VRは全くの専門外」だったというJCC会長さんは、以前のインタビューで「Oculus Riftでアニメ風のエロ動画を見たら興奮してしまい、これは面白いものに違いない」と実感したことから、『なないちゃん』の開発を決めたと話していた。その原動力の源は?
JCC会長 僕は新しいものをつくるのが好きなんです。コスプレROMをつくったり、クラブイベントをやったりもしていますし、それでみんなが喜ぶのを見るのが楽しい。遊び場を自分たちでつくっているような感じです。
『なないちゃん』を体験してくれた人の「世界が変わった!」という反応を見るのが嬉しいですね。僕がOculus Riftをかぶったときに感じた「おおおお!!」という驚きを共有しているというか。
僕は鉄道オタクでコミケにも30年近く前から参加しているのですが、中学生のときに初めてコミケへ行った時、同人誌や会話を通じて「ここにいる人は同じ感動を得ているんだ」と共有できたのがすごい嬉しかったんですよ。その時の気持ちがあるんだと思います。
──同人活動だからこそ表現できる熱さがありますね。 JCC会長 仕事とは別の楽しさですよね。仕事って、予算や時間などのいろんな成約があるじゃないですか。例えるなら、女好きなのに全然好みじゃないおばちゃんとシているような感覚が抜けなくて(笑)、自分の感動を「どうよこれ!」と表現したい気持ちもずっとどこかにある。それを好きなようにできるのが楽しいんです。
ただ、VRは検証機も制作環境もまだまだ高価ですし、工賃もあまり考えずにつくっちゃっているところはあります(笑)。運良くVR業界そのものが始まったばかりなので、手探りでつくっていけるのは良いところです。今回の『なないちゃん』頒布がうまくいけば、今後はキャラクターを増やしたり、声優さんを豪華にしたりといったこともできるかもしれない。
コミケでは難しいのですが、体験できる機会はこれからも増やしていきたいですね。手にとってくださった方はぜひフィードバックをもらえたら嬉しいです。
──ちなみに、なないちゃんの名前の由来は?
JCC会長 もともとは、プログラマーである「ROBA」の初恋の相手と同じ名前にしようと言ったんですが拒否されまして(笑)。じゃあ初体験の相手と言ったがこれも拒否。JCCで広報などをやってくれている「なない」がその場にいたので、「なないでいいじゃん」と決まったんですよね。後から「3文字でひらがな」だとエロゲキャラとして覚えやすいと耳にして、よかったなーと。
あくまでハンドルネームだというが、複雑な心境にならないのだろうか。その場にいたなないさんご本人に聞いてみると「このサークルでこの手は『よくあること』すぎて……(笑)」とサッパリした様子。むしろ今では「妹ができたような気持ちで、Twitterになないちゃんのえっちな写真をあげるのが、なんだか恥ずかしいくらい」なのだとか。
そのまま、なないさんに話を聞いてみた。
──VRはエロで普及していくと思いますか?
なない 普及するというか、今は開発者たちの発想の熱量が面白いですよ。「どうしても自分の欲望をこれで叶えたい!」という気持ちにまっすぐだなーって。空気でおっぱいを握りたいとか、手コキしてもらいたいとか。まさに「選ばれし変態」たち。でも、それが愛おしいな、どうしようもないなって(笑)。
つくっている側からしても、ゲーム制作経験者がいないからこそ、手探りとアイデア次第でどうにかするのが大変といえば大変で、面白いといえば面白い。モーションひとつにしても、人間となないちゃんは頭身が違っていて、なないちゃんがモーションのまま手を胸で隠すと、手が長くてはみ出してしまうんです。
そういったひとつずつを調整していき、「両手を使わず射精できる」というのに注力して、このデバイスを使って面白いことがしたいですね。
──アイデアを形にしたい、という熱量がシーンそのものを覆い尽くしているようです。
なない これだけ新しい技術で面白いことができるのにコンテンツがまだまだ出ていないのは、スマホとちがって初期投資と技術の差が大きいんです。アプリ開発より壁は高いといえますね。
でも、今のVRは「あれをやってみたい、これをやってみたい」と思ったら「よっしゃ!やってみよう!」とできる。スーパーファミコンでよくわからないソフトが大量に出た時代に似ていますね。落ち着いてソリッドになってくる時期までの、まさに「乗るしかない、この波に」みたいな。 はたして『なないちゃん』が乗っていく波(あるいは、私たちが巻き込まれていく波)の先にはどのような光景が待っているのか。ただひとつ言えるのは、おそらく来年では、『なないちゃん』ショックとでも呼びたいほどの、この鮮烈な衝撃は味わえない気がする。時代的にも、作品的にも、今だからこそ真っ先に体感したいコンテンツのひとつに感じる。
このイベントを主催した川口友万さんのコメントで、この記事を締めくくろう。
川口友万 アダルトVRのフェアで、処理速度のためにデータを削りながらも、おっぱいの揺れなどでリアリティを出す仕掛けのある『なないちゃん』を見てすごく面白かった。ビジネス用途だったVRがエンターテイメントにも降りてきたと感じましたね。みんなにも知らしめたいという思いで、このイベントを企画しました。
ビデオの普及が良い例ですが、エンターテイメントはエロから始まります。『なないちゃん』でエロが一定のラインを超え、「バカが出てきた!」と感じました。バカは大事です。いつも状況を突破するのはバカなんです。そして大抵の場合、プロはバカです。今日も「体位を増やしたい」「衣装を変えたい」と感想が出ていましたが、それも誰かが始めたから要望を言えるのです。
この日の目玉は、去る6月12日に秋葉原で催された「アダルトVRフェスタ」に出展し、KAI-YOUを含め多くのメディアから注目を浴びたアダルトVRゲーム『なないちゃんとあそぼ!』(以下『なないちゃん』)の体験会だ。 しかも、これまでの『なないちゃん』とはレベルが違う。動きはモーションの専門家に依頼し、3週間かけて細部をリファイン。そして、ついにボイス機能も搭載された製品版のお披露目である。
その発売日となる「コミックマーケット90」(C90)3日目・8月14日(日)を目前に、その破壊力を目の当たりにした。
イベントではセクシーな科学実験なども行われたが、やはり目玉は『なないちゃん』にならざるをえない。先に結論を述べておこう。
ボイス搭載版は、ヤバすぎる。
文・写真:松本塩梅、動画:布村喜和
製品版『なないちゃん』の何がヤバいのか?
自分の腰の動きに合わせて、なないちゃんがやや舌足らずに「ゆっくりぃ……やさしくしてぇ……」「下からついちゃやだぁ……お腹……あたっちゃうぅ」など表情を変えながらリアクションしてくれるたび、事実をゲームとして処理しきれず、脳が軽いパニックを起こす。なないちゃんはこちらの視線を感じ取るように、行為中も瞳を見つめてくる。どこか気恥ずかしさを覚えながら顔を近づけてみると、「なないちゃんの顔に本当に近づける」というシンプルな理由も、従来のゲームでは味わえないVRならではのリアルっぽさを演出する。
画面内にあるアイコンを一定時間見つめれば制服着衣、半裸、全裸と切り替えられるのだが、着衣モードの破壊力には参った。イベント参加者の言葉を借りれば「平日の真っ昼間に、学校をサボって彼氏の部屋でヤッちゃってる感」にあふれているのだ(なお、背景の時計は午前10時を指している)。 ちなみに、ユーザーの発奮に合わせて、なないちゃんには「3つのフェーズ」が用意されており、最後は息をそろえて果てることもできるそうだ。体験会なので挿入はしていないが、想像するだけで腰のあたりがむずむずとしてくる。
取材同行したKAI-YOU編集部のH氏は体験するなり「これやっべぇ!!すっげぇ!!!」と、その日の参加者で最も激しいリアクションを止められず、開発者や観客から喝采を受けていた。彼の素直な反応が『なないちゃん』の全てを物語っている。まずはイベントの様子と共に、上の動画に収められているその様をご覧あれ。
『なないちゃん』製品版は8月14日(日)のコミックマーケット90「西地区 e-08a」にて販売される他、同人ショップ「とらのあな」でも取り扱いが決定。アダルトVRフェスタから取材陣を新世界に引き込んできた『なないちゃん』が、ついに一般家庭へ進出する記念日だ。
体験会に沸く会場では、開発・販売するサークル「VRJCC」の代表やスタッフにも話をうかがえた。イベントから見えた『なないちゃん』の楽しみ方、実は謎のままだった名前の由来、製作者たちによるVRコンテンツへの想い、今後の展開までも含めてお届けする。
体験した女性「どの角度から見るとえっちかな?」
この日は男性参加者が多いものの、女性の姿も見られた。体験者第1号は女性だ。試技を終えたばかりのところで感想を聞いてみた。体験した女性 アニメらしいモデリングもあって、そこまで期待はしていなかったのですが驚きました。とにかく「実寸」に近いので、3次元でなくても不思議な没入感があります。男性目線では見られませんが、私は「監督気分」を味わいました。どの角度から見るとえっちかな、とか。
『なないちゃん』の仕組みそのものはシンプルだ。エアードールなどに取り付けたスマートフォンのジャイロセンサーと連動して、キャラクターがアクションする。そのため、スマホを動かさなければ、なないちゃんを好きな角度からのぞくこともできる。 エアードールへの取り付けは少々、慎重さがいる。体位を変える時に設置済みのスマホ画面に触れてしまうことで位置がずれてしまったり、設定が変わったりする難しさへの慣れも必要だ。
ちなみに、デモンストレーションとしてエアードールを用いているだけであり、ジャイロセンサーが反応すれば何に付けても構わない。抱き枕でもTENGAでも、なないちゃんとのプレイは可能だ。
C90では「スマホ用ゴーグル」付属の限定版も頒布
2016年は「VR元年」の呼び声も大きく、メーカー各社からヘッドマウントディスプレイ(HMD)が発売されている。現状で『なないちゃん』は、「Oculus Rift」「HTC Vive」の2機種で動作確認をしているという。もちろんHMDあってこそ最大限に楽しめるコンテンツではあるが、製品版『なないちゃん』では、イラストとロゴが入った「スマホ用ゴーグル」付属の限定版も用意されている。通常版は3000円、ゴーグル付属版は6000円を予定。スマホをゴーグルにセットし、専用ムービーを再生して覗けば『なないちゃん』の世界を擬似的に体験できる仕組みだ。
ジャイロセンサーでの連動はないため、没入感といった点では劣る面もあるかもしれない。ただ、今回のゴーグルは開発陣が数多くの商品をテストし、もっとも良い体験ができるものを採算度外視でチョイスしたそうだ。ゴーグルは『なないちゃん』以外にも使えるため、HMDを手に入れるまでの「つなぎ」として買うのもアリだろう。
スマホ用ゴーグル付きの豪華版の予約はこちら! ちびキャラがかわいい!【とらのあな特典 VRヘッドセット付】なないちゃんとあそぼ! https://t.co/sa2G1ZhtZH #同人アイテム @tora_ec_danseiさんから pic.twitter.com/gjZfGSPRrX
— なないちゃんとあそぼ!/VRJCC (@VRJCCpro) 2016年8月7日
ゴーグルは数量限定で…どう考えても再販無理ぽよなので、よろしければチェックしてみてください!ちびきゃらを描きおろしていただいて、めちゃかわなのです…!!完全に趣味で作った、大好きな #VRなないちゃん のグッズって感じですがw pic.twitter.com/7PmOoTnPBp
— なないちゃんとあそぼ!/VRJCC (@VRJCCpro) 2016年8月9日
「世界が変わった!」感動を共有できる遊び場をつくりたい
参加者たちが『なないちゃん』の世界にダイブしていく様を、観客席から笑顔で見つめる男性がいた。『なないちゃん』を制作しているサークル「VRJCC」の代表である・JCC会長さんだ。本職は音声収録などを行うエンジニアとのことで、『なないちゃん』のボイス録音は本格設備とプロの技をもって当たったという。クラブイベント『地獄の神輿』などのオーガナイザーを務める一面もある。「VRは全くの専門外」だったというJCC会長さんは、以前のインタビューで「Oculus Riftでアニメ風のエロ動画を見たら興奮してしまい、これは面白いものに違いない」と実感したことから、『なないちゃん』の開発を決めたと話していた。その原動力の源は?
JCC会長 僕は新しいものをつくるのが好きなんです。コスプレROMをつくったり、クラブイベントをやったりもしていますし、それでみんなが喜ぶのを見るのが楽しい。遊び場を自分たちでつくっているような感じです。
『なないちゃん』を体験してくれた人の「世界が変わった!」という反応を見るのが嬉しいですね。僕がOculus Riftをかぶったときに感じた「おおおお!!」という驚きを共有しているというか。
僕は鉄道オタクでコミケにも30年近く前から参加しているのですが、中学生のときに初めてコミケへ行った時、同人誌や会話を通じて「ここにいる人は同じ感動を得ているんだ」と共有できたのがすごい嬉しかったんですよ。その時の気持ちがあるんだと思います。
──同人活動だからこそ表現できる熱さがありますね。 JCC会長 仕事とは別の楽しさですよね。仕事って、予算や時間などのいろんな成約があるじゃないですか。例えるなら、女好きなのに全然好みじゃないおばちゃんとシているような感覚が抜けなくて(笑)、自分の感動を「どうよこれ!」と表現したい気持ちもずっとどこかにある。それを好きなようにできるのが楽しいんです。
ただ、VRは検証機も制作環境もまだまだ高価ですし、工賃もあまり考えずにつくっちゃっているところはあります(笑)。運良くVR業界そのものが始まったばかりなので、手探りでつくっていけるのは良いところです。今回の『なないちゃん』頒布がうまくいけば、今後はキャラクターを増やしたり、声優さんを豪華にしたりといったこともできるかもしれない。
コミケでは難しいのですが、体験できる機会はこれからも増やしていきたいですね。手にとってくださった方はぜひフィードバックをもらえたら嬉しいです。
──ちなみに、なないちゃんの名前の由来は?
JCC会長 もともとは、プログラマーである「ROBA」の初恋の相手と同じ名前にしようと言ったんですが拒否されまして(笑)。じゃあ初体験の相手と言ったがこれも拒否。JCCで広報などをやってくれている「なない」がその場にいたので、「なないでいいじゃん」と決まったんですよね。後から「3文字でひらがな」だとエロゲキャラとして覚えやすいと耳にして、よかったなーと。
スーパーファミコンのカオス期がVRにも来る!
ただし、なないさんは女性である。あくまでハンドルネームだというが、複雑な心境にならないのだろうか。その場にいたなないさんご本人に聞いてみると「このサークルでこの手は『よくあること』すぎて……(笑)」とサッパリした様子。むしろ今では「妹ができたような気持ちで、Twitterになないちゃんのえっちな写真をあげるのが、なんだか恥ずかしいくらい」なのだとか。
そのまま、なないさんに話を聞いてみた。
──VRはエロで普及していくと思いますか?
なない 普及するというか、今は開発者たちの発想の熱量が面白いですよ。「どうしても自分の欲望をこれで叶えたい!」という気持ちにまっすぐだなーって。空気でおっぱいを握りたいとか、手コキしてもらいたいとか。まさに「選ばれし変態」たち。でも、それが愛おしいな、どうしようもないなって(笑)。
つくっている側からしても、ゲーム制作経験者がいないからこそ、手探りとアイデア次第でどうにかするのが大変といえば大変で、面白いといえば面白い。モーションひとつにしても、人間となないちゃんは頭身が違っていて、なないちゃんがモーションのまま手を胸で隠すと、手が長くてはみ出してしまうんです。
そういったひとつずつを調整していき、「両手を使わず射精できる」というのに注力して、このデバイスを使って面白いことがしたいですね。
──アイデアを形にしたい、という熱量がシーンそのものを覆い尽くしているようです。
なない これだけ新しい技術で面白いことができるのにコンテンツがまだまだ出ていないのは、スマホとちがって初期投資と技術の差が大きいんです。アプリ開発より壁は高いといえますね。
でも、今のVRは「あれをやってみたい、これをやってみたい」と思ったら「よっしゃ!やってみよう!」とできる。スーパーファミコンでよくわからないソフトが大量に出た時代に似ていますね。落ち着いてソリッドになってくる時期までの、まさに「乗るしかない、この波に」みたいな。 はたして『なないちゃん』が乗っていく波(あるいは、私たちが巻き込まれていく波)の先にはどのような光景が待っているのか。ただひとつ言えるのは、おそらく来年では、『なないちゃん』ショックとでも呼びたいほどの、この鮮烈な衝撃は味わえない気がする。時代的にも、作品的にも、今だからこそ真っ先に体感したいコンテンツのひとつに感じる。
このイベントを主催した川口友万さんのコメントで、この記事を締めくくろう。
川口友万 アダルトVRのフェアで、処理速度のためにデータを削りながらも、おっぱいの揺れなどでリアリティを出す仕掛けのある『なないちゃん』を見てすごく面白かった。ビジネス用途だったVRがエンターテイメントにも降りてきたと感じましたね。みんなにも知らしめたいという思いで、このイベントを企画しました。
ビデオの普及が良い例ですが、エンターテイメントはエロから始まります。『なないちゃん』でエロが一定のラインを超え、「バカが出てきた!」と感じました。バカは大事です。いつも状況を突破するのはバカなんです。そして大抵の場合、プロはバカです。今日も「体位を増やしたい」「衣装を変えたい」と感想が出ていましたが、それも誰かが始めたから要望を言えるのです。
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イベント情報
『なないちゃんとあそぼ!』製品版頒布
- イベント
- コミックマーケット90
- 場所
- 有明・東京国際展示場(東京ビッグサイト/有明臨海副都心)
- 出展日
- 2016年8月14日(日)
- 時間
- 10時~16時
- サークル名
- VRJCC
- ブース番号
- 【西 E-08a】
製品版『なないちゃんとあそぼ!』
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