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どうしてボクらはポケモンにハマったのか? 初代ならではの自由な楽しみ方

どうしてボクらはポケモンにハマったのか? 初代ならではの自由な楽しみ方

1990年代、日本のRPGはまさに全盛期と呼べる時代でした。

その中でも、ひときわ強い輝きを見せてくれたRPGゲーム『ポケットモンスター 赤・緑』(以下『赤・緑』)が、2016年2月27日(土)をもってめでたく発売20周年を迎えることになりました。

20年前といえば、筆者自身は小学校低学年。世代直撃なだけあって灰色の筐体にかじりついてプレイしていた思い出が今でも強く残っています。

ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ 特別版CM

ボクらの世代にとって、『ポケットモンスター』ってどこか特別なゲームですよね。

当時ポケモンを夢中になって遊んでいた子どもの1人として、そして大人になった今でも最新作をプレイしている現役プレイヤーの1人として。

ボクたちはなぜポケモンの世界に夢中になったのか

20周年の今、発売当時の思い出を振り返りながら、ボクの思う『赤・緑』の魅力を書いてみたいと思います。

文/ぬにっち

赤を買うか、緑を買うか、ちょっと違うよ ▼

バーチャルコンソール『ポケットモンスター赤・緑』

バーチャルコンソール『ポケットモンスター赤・緑』/公式Webサイトより

出てくるモンスターが少しだけ違う2バージョン同時発売のゲーム。

総勢151匹のモンスターを仲間にして、交換して、戦わせて、図鑑を完成させるゲーム。

『ポケットモンスター』は、発売前からハッキリと「選ぶ楽しさ」を感じさせるものでした。表立った盛り上がりはありませんでしたが、間違いなく全国の子供達は静かで熱い期待を持って発売を待っていました。


1本じゃ完成しない赤と緑のバージョンどちらを選ぼうか──

どんなモンスターを仲間にして、一緒に旅をしようか──


待っている冒険を想像しつつ、ドラゴンのようでカッコいいリザードンの姿に魅せられたボクは赤を選び、発売当日心躍らせながらにゲーム屋さんへと向かったことを覚えています。

しかし、ゲーム屋さんで僕を待っていたのは、売り切れた『赤』の棚と、『緑』という選択肢だけでした。


ディグダでマチスを倒す ▼

ディグダでマチスを倒す

ディグダでマチスを倒す

兎にも角にも、初めて遊んだ『ポケットモンスター』はとにかく「自由」なゲームでした。

まず、旅立ちのパートナーとなる最初のポケモン。いきなりここで長時間悩んだ、という方もいたのではないでしょうか。

『ポケットモンスター赤・緑』ゲーム画面 1

公式Webサイトより

パーティーに入れるのはどのポケモンか──

わざマシンはだれに使うか──

どの技を忘れさせるか──

マスターボールをいつ使うか──


ポケモンは、悩む楽しさに満ちていました。


何度クリアしても、


今回はカブトプスを育ててみようかな──

うーん、パーティーに水タイプが多いなぁ──


と、攻略本とにらめっこして悩みながら何周も飽きずにプレイの繰り返し。攻略の方法もパーティーも人それぞれ。

『ポケットモンスター赤・緑』ゲーム画面 2

公式Webサイトより

6匹パーティー派と1匹パーティー派──

きりさくを覚えるポケモンばかり使う人──

グレン島にはマサラタウンから波乗りする人──


楽しみ方を自由に選べる


これが『ポケットモンスター』の魅力の大きな要素のように感じます。

でも、こういったいろんな選択肢は誰かに教わったり、どこかで見たものではなかったように思います。

今ほど知識もなく、今ほど情報もなかった当時、ボクたちはすでにある攻略方法を選んで遊んでいたわけではありません。

ボクらは自分なりに見つけたこと・考えたことで、それぞれの遊び方・攻略方法を手探りで見つけ出していたはずです。

たとえば、


そばの洞窟で捕まえたディグダでマチス戦を無双する


初めてのプレイで、攻略本もなければ、インターネットもない。そんな中、ただひたすらに冒険している中で偶然見つけたディグダで電気タイプのマチスをボッコボコに攻略する。

自由な可能性がある中で、自分で悩み、自分で見つけ、それが結果に結びつく。その楽しさや喜びを、誰しもが感じていたのではないでしょうか。

「楽しみ方を自由に選ぶ」というよりも、むしろ「楽しみ方を自分でつくりだす」という表現の方が正しいのかもしれませんね。

全国の子供に釣り上げられたミュウ ▼

じゃあ、当時のボクは自分ひとりで楽しんでいたのか? そんなことはありません。

友達からこっそりもらった1枚のメモ。

そこには「151番目の幻ポケモン・ミュウ」を捕まえる方法が書かれていた……。

そう、『赤・緑』の話題になった時、絶対と言っていいほど出てくるのが「バグ技」の思い出です。

セレクト7番目のバグ技でレベル100になれる/ゼニガメのように3段階進化のポケモンでやってしまうと、カメックスになれない……

セレクト7番目のバグ技でレベル100になれる/ゼニガメのように3段階進化のポケモンでやってしまうと、カメックスになれない……

・タマムシシティでミュウが釣れる
・ナゾのポケモン「けつばん」
・セレクト7番目のバグ技でレベル100になれる
・普通では覚えられない技を覚える
・ふしぎなアメ99個
・街がバグってめちゃくちゃになる
バグ技

ネットの普及していない時代にもかかわらず、全国の子供の間で伝播していったバグ技の数々。

ゲームとしてバグがあることは誉められるものではありませんが、バグ技は間違いなく『赤・緑』の魅力のひとつだったのです。

ボクたちはお互いに「どんなバグを使って遊んだか」武勇伝のように話して楽しみあっていました。


バグ技のなにが全国の子供達の心を掴んだのか──


それも、もしかしたら遊び方を「自分でつくり出せるゲーム」という魅力につながっているのではないでしょうか。


「レベル100バグでお月見山攻略」

「ほのおのパンチを覚えたポッポをつくってみる」

「攻略は置いといて、ひたすらバグ技を検証」


普通は異端なものとして扱われるバグ技が、遊び方が自由な『ポケットモンスター』というゲームでは、遊び方のひとつとして当たり前に親しまれていたように思えます。

異常なまでのバグ技の普及には、そのようにポジティブに捉えられていたという背景があるのかもしれません。

バグ技を使ったちょっとイケない遊び方を、ボクら子どもは自らつくり、楽しんでいたのです。

現役プレイヤーとして思うこと ▼

『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』

『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』

さて、はじめにチョット書きましたが、筆者はポケモンの「現役プレイヤー」です。

最新作は『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』(以下『ORAS』)。『赤・緑』と比べて文字数差13文字……2倍以上。

ちなみにポケモンの数は2倍どころではありません。その数、なんと720匹、約5倍……!

『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』ゲーム画面

『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア』ゲーム画面/公式Webサイトより

対戦ゲームとして考えても、初代と比較すると遥かに多くの選択肢が存在していて、実際に対戦ゲームとしての完成度・自由度・戦略の幅は、昔の『ポケットモンスター』と比べて遥かに高まっています。

一方で、151匹しかいなかった『赤・緑』と700匹超えの『ORAS』を「RPG」としての自由度に差があるかというと……

不思議と『赤・緑』のほうが自由であったように感じるのは、単なる思い出補正ってやつでしょうか?


いやいや、やっぱり『赤・緑』は限りなく自由だったはずです。


ポケットモンスターは ボクの物語をつくり出せるゲーム ▼

レッド・グリーン

レッド・グリーン/公式Webサイトより

ボクである主人公はゲームを開始するなり、いきなり旅に向かいます。理由はありません。しいていえば「男の子」だからです。

ボクは、『赤・緑』の「説明不足なストーリー」が、実は自由度の要因なのではないか、と常々感じています。

『赤・緑』は主人公に関するエピソードがほとんどなく、明確な行き先を示されないまま、行ける場所へポケモンを捕まえながらひたすら前へと突き進んでいました。


「いあいぎり」や「なみのり」のひでんマシンを手に入れたから、今まで行けなかった場所に行ってみよう──

冒険を進めていたら、いつのまにか悪の軍団・ロケット団を打ち倒し、各地のジムリーダーに勝利し、チャンピオンリーグに着いていた──


当時はそんな感覚だったと思います。

ストーリーは冒険のついで、みたいなものでした。

ストーリーがスッカスカな分、真っ白な主人公にボクを投影させ、想像して、どこに進むか自分自身で決めて、自分だけの冒険を楽しんでいたように思えます。

『ポケットモンスター赤・緑』ゲーム画面 3

公式Webサイトより

『ポケットモンスター』は、パーティーや攻略方法だけでなく、ボクの物語を「自分でつくり出せるゲーム」というわけだったのです。

いよいよ きみの ものがたりの はじまりだ! ▼

バーチャルコンソール『ポケットモンスター赤・緑・青・ピカチュウ』

バーチャルコンソール『ポケットモンスター赤・緑・青・ピカチュウ』/公式Webサイトより

『ポケットモンスター赤・緑』が発売されてから、いよいよ20周年を迎える2016年2月27日。

その節目を祝い、『赤・緑』、そして『青』『ピカチュウ』が、ニンテンドー3DSバーチャルコンソールが配信されることとなりました。

対戦まで楽しめるということで、もう一度プレイしてポケモン交流している方々とガチ対戦してみたいなぁ、と嬉しく感じています。

一方で……大人になったボクには、当時のように「『ポケットモンスター赤・緑』で自分の冒険をつくり出す」ことはおそらくできないだろうなと、少しさみしい気持ちもあったりします。

最新作『ORAS』をプレイしていても、心からゲームを楽しめていない自分。

大人になったから、とか、劣った作品だから、とかそういう理由ではなく、ゲームシステムやデータを知りすぎた今では、『ポケットモンスター』というRPGは、遊び方や攻略方法を「自分でつくり出せるゲーム」ではなくなってしまったのかもしれません。

ですが、当時を懐かしむ、という楽しみもあるので、ボクはもう一度『ポケットモンスター 緑』をプレイしてみます。

もしできることなら、もう一度ボクの物語をつくりだすことが出来れば良いなぁ、と思っています。

『ポケットモンスター赤・緑』ゲーム画面 4

公式Webサイトより

ぬにっち // Nuni-cchi

ブロガー

ブログ「けつばんレポート」にて、ポケットモンスターの構築記事をトリプルバトル中心に執筆。「グリーンに学ぶトリプルバトル」「【雑記】ワタルは本当にチート使いなのか?」など、多数の人気記事を更新している。

ブログ「けつばんレポート」:http://report-nunipoke.blog.jp/

ぬにっち

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発売 : 2016年2月27日
価格 : 10,778円(税込み)
販売元 : ポケモン

商品情報

『ポケットモンスター赤・緑・青・ピカチュウ』

配信日 2016年2月27日(土)予定
希望小売価格 各1,111円(税別)
対応機種 ニンテンドー3DS バーチャルコンソール
通信機能 ローカルプレイ対応
プレイ人数 1人(対戦・交換など2人)

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この記事へのコメント(1)

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CKS

CKS

たしかに、「最近のポケモンはその辺のトレーナーが頑張ってリーグ制覇目指す。ではなく、主人公らしく、特別で、デカい規模でストーリーが進む」ってのが昔と変わったって意見は聞く

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