
長谷敏司
はせ さとし

概要
大学卒業後は会社に勤めたが、衝動的に退職。その後は専門学校に通う生活をしていたが、25歳を前にして病気を患う。
後に有川浩との対談の中で「その病気が意外と難物だったっていう。生活習慣、食生活なんですけど、がらっと変えないといけないくらいおかしくなっちゃいまして。それでしかも治らんって言われたんですよ。一応死ぬようなものじゃないんですけど、一生付きあってけっていうのが実はあって。」と語る。
危機感を抱いて作家への道を志し『戦略拠点32098 楽園』で第6回スニーカー大賞金賞を受賞してデビュー。アミューズメントメディア総合学院ノベルス学科の講師も務め、教え子に餅月望がいる。
2001年下半期の2chライトノベル大賞で3位になるなど、コアなライトノベル読者やSF界隈から注目される。
2005年、『円環少女』シリーズ(ヒロインは幼女)を開始。それまでヒット作に恵まれなかったものの、『円環少女』は全13巻に渡る人気シリーズとなり、長谷敏司の認知に繋がった。
2009年、早川書房のハヤカワSFシリーズJコレクションから『あなたのための物語』を刊行。「SFが読みたい!」2010年版2位にランクインし、同年の日本SF大賞候補となる。同作は論客から伊藤計劃『ハーモニー』と並び評されることが多い。
2012年に刊行した『BEATLESS』でも再び日本SF大賞候補。
2014年には『BEATLESS』の設定と世界観を、誰でも自由に使用できるようにするという「アナログハック・オープンリソース」を開始。『BEATLESS』及びその関連作の本文・キャラクター・ストーリーは著作物として保護し、それ以外の設定や世界観については自由に利用して良いという試みで、その展開が注目される。
作風
ハードSF的な作風を持つ。代表作『円環少女』はライトノベルと括られているが、難解な設定や重厚なストーリー展開は、他のライトノベル作品と比べても一線を画す。
複雑な人間関係を絡めつつ、登場人物がどこまでも追い詰められる救いの見えない展開となることが多い。
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