MMD研究所が8月21日、2025年7月に実施した「高校生のスマホとAIの利用実態調査」の結果を公開した。
調査結果からは会話型AIボット・ChatGPTの世間的な浸透や、宿題のため以外にも会話を楽しむためといった利用形態といった、高校生の日常生活の中でAIが当たり前のものになっている様子がうかがえる。
調査対象は通信契約しているスマートフォンを所有する15〜18歳の高校生2,475人。そのうち大手3キャリア契約の600人を対象に調査を行った。
高校生のスマホにおけるAIサービス利用頻度
身近な存在になるAI、高校生も6割が利用済み
近年、人々にとってより身近な存在になりつつある生成AI。
ChatGPTの最新モデル「GPT-5」へのアップデートでは「温かさや親身さが減った」といった声が寄せされた一方、xAIの会話型AIボット・Grokに3Dキャラクターが表示される「コンパニオンモード」が実装。
世界のIT大手各社が様々な形でLMM(大規模言語モデル)の開発に取り組み、ビジネス用途以外にも多様な使われ方が広まっている。
MMD研究所の調査によると、高校生の60.2%がスマートフォンで生成AIサービスを利用したことがあると回答。
利用サービスの上位は「ChatGPT」(81.9%)、「Gemini」(28.3%)、「Grok」(14.8%)で、週1回以上利用する割合は61.7%に達した。
高校生が1年以内にスマホで利用したAIサービス
パソコンでの利用経験は27.2%にとどまっており、AI利用はスマホを中心に浸透していることが分かる。
宿題や課題での活用が中心も、3割は会話を楽しむ
生成AIの利用によって「変化があった」と答えた高校生は84.0%。
その具体的な内容は「課題や宿題への取り組みがスムーズになった」(32.7%)、「気軽に相談するようになった」(27.6%)、「調べものの際にまずAIに聞くようになった」(24.2%)が多かった。
高校生の生成AIサービスの利用用途
用途としては「宿題や課題の答えを調べるため」(34.2%)、「趣味や遊びで会話を楽しむため」(32.9%)、「課題やテストの解説を受けるため」(29.3%)が上位を占めている。
従来は人間の教師や友人が担っていた役割を会話型AIが担う──もうすでに、そんな時代になっているのかもしれない。

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