鼎談「もうダメだ! AIの小説が上手すぎる――現代作家3人の緊急会議」が、6月28日(土)20時からYouTubeでライブ配信される。
登壇するのは、作家/編集者の笠井康平さん、SF作家の樋口恭介さん、批評家の山本浩貴さん(いぬのせなか座)の3名。
登壇者3人がそれぞれの実践と視点から、その可能性や限界について、技術発達がもたらす世界観の変容や希望と苦しみについて、実例も交えつつ幅広く語る。
芥川賞作品にも使用される生成AIと文芸との関係
ChatGPT、Claude、Geminiなど生成AIの進化が、創作の現場に及ぼす影響は日に日に大きくなっている。
2024年の第170回芥川龍之介賞を受賞した九段理江さんの『東京都同情塔』には、ChatGPTが全体の5%の箇所に使用されたとして話題に。
その後、九段理江さんは全体の95%をChatGPTで執筆した小説『影の雨』を発表するなど、生成AIを文芸に取り込む動きは続いている。
今回のライブ配信では、そうした生成AIで小説や詩歌を書く試みの可能性や限界について、実例も交えつつ幅広く語る。
山本浩貴さんはライブ配信に際して事前質問を募集中。このほか、イベント企画者である笠井康平さんによって企画趣旨を紹介する記事がnoteに公開されている(外部リンク)。
執筆に生成AIを用いる現代作家らが文芸の最前線を語る
登壇するのは、『私的なものへの配慮 No.3』などを著書に持つ、作家・編集者の笠井康平さん。
AIと人間の協働による執筆手法「Creative Vibe Writing(CVW)」を提案し、「AIは使えて当たり前」の世界で何を武器に戦うかを問う『反逆の仕事論 AI時代を生き抜くための"はみ出す力"の鍛え方』を刊行予定のSF作家・ITコンサルタントの樋口恭介さん。
AIエージェントが芸術史における「人間の時代」を終わらせると直感する、制作集団・いぬのせなか座の山本浩貴さん。
文芸の最前線で起きる革命の現場からの報告の場になると同時に、現代作家のあり方を問う内容となりそうだ。

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