カラオケ音源配信サービス・カラオケ歌っちゃ王の無償利用に関する規約変更を受け、VTuber個人勢を中心にカバー動画(歌ってみた動画)を一時的に非公開とする動きが広がった。
6月23日の規約変更により、有償利用の対象に収益化済みの配信者(個人・事務所所属問わず)が新たに追加。
有償利用に該当する場合は、公式サイトからの利用申請と所定の料金の支払いが求められる(外部サイト)。
なお、新規約の適用は、規約変更後の6月23日以降に歌っちゃ王を利用して投稿/配信された場合のみ。それ以前の動画については、旧規約に沿った対応で問題ないという。
歌い手やVTuber個人勢から重宝されてきた「カラオケ歌っちゃ王」
カラオケ歌っちゃ王は、株式会社友ミュージックが運営するカラオケ音源配信サービス。
J-POPを中心とした1万を超えるカラオケ音源をYouTube上で公開しており、規約変更前は、個人で動画投稿/ライブ配信する際(※)、その音源を手続き不要・無償で利用することができた。
(※)法人または個人事業主など有償利用の対象者の場合は、利用申請/ダウンロードサイトでの手続きが必要(有償)。
YouTubeやニコニコ動画でカバー動画を発表する際、公式のインストルメント音源は原盤権の関係で使用できないことも多く、歌い手やVTuber個人勢たちにカラオケ歌っちゃ王は重宝されてきた。
Adoさんの「踊」を練習中なのでちょいと録ってみた。。。
— 星街すいせい☄️ホロライブ0期生 (@suisei_hosimati) May 23, 2021
オケは歌っちゃ王さんから! pic.twitter.com/89bQdpZ0qR
いつから適用? 規約違反リスクを恐れてカバー動画が非公開に
今回の利用規約の変更について広く知られるきっかけとなったのは、デザイナー/トラックメイカーのkentaxさんによる投稿。
規約変更について公式からのアナウンスはなく、適用開始日も明らかにされていない。こうした状況を受け、規約違反のリスクを懸念した多くの個人勢VTuberが、自主的に歌っちゃ王を使用した動画を非公開とした。
その後、一部ユーザーが問い合わせをしたところ、カラオケ歌っちゃ王運営から「新規約の適用は6月23日以降に投稿された動画に限る」という回答得られた旨をSNS上で報告(外部リンク)。
現在は、回答内容がSNSなどで共有され、各自対応を行ったうえで動画の再公開が進みつつある。
各種サービスの利用規約は適宜確認を
今回は公式からのアナウンスが無かったことで一時的な混乱を招いたものの、もともと歌っちゃ王の利用規約ではユーザーへの告知なしに規約が変更される可能性が明示されている。
本ケースに限らず、利用規約がアナウンスなしに変更されるサービスは少なくない。
同様の事態で混乱を避けるためにも、サービス利用時には利用規約を定期的に確認することが一つの備えとなりそうだ。

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2件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:12800)
>今回は公式からのアナウンスが無かったことで一時的な混乱を招いたものの、もともと歌っちゃ王の利用規約ではユーザーへの告知なしに規約が変更される可能性が明示されている。
お金が発生する規約変更に対してこれは無理筋。
こっそり規約変更してあとからがっぽり請求しようとしたのだろう。
匿名ハッコウくん(ID:12799)
予告なく変更されるのは規約についてはよくあることだけど、これに限らずこういう大きなものはお知らせを出すのはすべきだと思うけどねぇ。
それで変わってしまってからあーだこーだ言われて批判されるリスクもあるわけだし