連載 | #28 KAI-YOU SALE & REVIEW

早川書房、2000作品が50%オフの夏セール 海外作家おすすめ22選

早川書房、2000作品が50%オフの夏セール 海外作家おすすめ22選
早川書房、2000作品が50%オフの夏セール 海外作家おすすめ22選

画像はすべてAmazonから

8月25日(木)まで、Kindleストアほかで早川書房の電子書籍が最大50%オフになる「早川書房 夏の大感謝セール」が行われています。

対象作品は国内外の約2000点です。7月にも同様のセールが行われていたため、なんと2ヶ月連続での大型セールの開催です。

この記事では海外の作家に絞ってオススメしたい22作品をピックアップしています。購入の参考にご活用ください!

ちなみに下記が国内作家編。おすすめしたい17作品を紹介しています。

いま話題の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』や大作『三体』も

アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』『火星の人』

マット・デイモンさん主演の映画『オデッセイ』の原作者による最新作『プロジェクト・ヘイル・メアリー』。氷河期に突入しつつある地球を救うため、主人公が極限下で奮闘するSFエンタメです。

詳しくは言えないのですが、映画『オデッセイ』の原作『火星の人』と併せて読むとさらに楽しめること間違いなし。

劉慈欣「三体」シリーズ

中国の作家・劉慈欣さんによる三部作「三体」シリーズ。異星人を探すためにつくられた極秘の基地からはじまる壮大な物語が世界中で大ヒットしました。

広大な宇宙の神秘と娯楽性を両立させた傑作で、読んで間違いない作品なので、未読の方はまず購入候補でしょう。

劉慈欣『円』

劉慈欣さんによる短編集『円』も。デビュー短篇「鯨歌」など全13篇を収録。

表題作の『円』は『三体』で描かれた一部の要素を抜粋して膨らませた怪作にして星雲賞受賞作。「三体」シリーズと併せて読むのがオススメです。

ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』

2019年に全米でベストセラーとなった『ザリガニの鳴くところ』。アメリカでは映画版も公開されており、日本でも順次公開される予定です。

なお本作はディーリア・オーエンズさんが69歳(!)で初めて挑戦した小説作品。「2021年本屋大賞」翻訳小説部門では堂々の1位に輝いています。

アンドレイ・サプコフスキ「ウィッチャー」シリーズ

Netflixでのドラマ版や人気ゲーム「ウィッチャー」シリーズの原作として名高い本作。ポーランド発の世界的ベストセラーです。

人間以外のエルフやドワーフ、異形のモンスターも登場。ウィッチャーはモンスターを退治する者で、彼らが大陸を巻き込む戦乱のなかで活躍する様が描かれています。

ジョージ・R・R・マーティン「氷と炎の歌」シリーズ

シリーズ第一作の『七王国の玉座』

ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』として圧巻の映像化を果たした大作「氷と炎の歌」シリーズ。血を血で洗いまくる容赦のない物語は、予期せぬ展開の連続で読者を飽きさせません。

ドラマを一見しただけでは掴みにくい人間関係も文字情報で整理されているため、ドラマ版の視聴者にはさらにオススメ。

さらにドラマ版の資料を収録した公式ブック『ウェスタロスとその向こうへ』が8800円から4400円になっており、確実に買いどきです。ただし装幀が美しい紙版もおすすめ。お財布と相談してみてください。

古典SF『夏への扉』や『デューン 砂の惑星』もセール中

ロバート・A・ハインライン『夏への扉』

海外SF入門としておすすめした傑作猫SF『夏への扉』。猫のピートと主人公のダンが織りなすロマン溢れるストーリーは、難解と受け取られがちなSFへのステレオタイプを覆してくれる作品です。

本作の日本版リメイク映画『夏への扉 ーキミのいる未来へー』も昨夏公開されて話題になりました。夏真っ盛りの今こそ読んでみてください。

フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』

火星から逃げ出したアンドロイド(人造人間)を追う賞金稼ぎが、彼らを“処理”するなかで、アンドロイドと人間の曖昧な境目を自問自答し人間らしさという難解な問いに迫っていく本作。

なんとなくタイトルだけ知っている人も多いのでは? SF映画として広く知られた『ブレードランナー』の原作(展開は大きく違いますが)である、SFを語る上では外せない作品です。

マイケル・クライトン『ジュラシック・パーク』

スティーブン・スピルバーグ監督が映画化して世界的に知られるようになった『ジュラシック・パーク』。折しもシリーズ最新作『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』が公開中です。

上下巻で構成される本作は、上巻で伏線を張り巡らせて、下巻でそれを回収しつつ恐竜たちが引き起こすパニックで目を釘付けにするという流れになっています。エンタメ度は傑作だった映画版に勝るとも劣りません。

チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』

何かに鬱屈した男たちが秘密裏に集まって殴り合い、自分の存在を確認する会合「ファイト・クラブ」からはじまる社会の騒乱を描いた本作。デビット・フィンチャー監督による傑作映画があまりにも有名。

膨張して歯止めが効かない暴力とマチズモ、反して欲望におぼれて現実と向き合いきれない弱さが風刺的に描写された怪作です。

歴史的名作や超有名作品まで一挙に紹介

テッドチャン『息吹』

息吹。アメリカ出身のSF作家であるテッド・チャンさんの作品集。既存の概念を大きく揺さぶる、そして物語としても丹念に編まれた珠玉の物語が収められています。

テッド・チャン『あなたの人生の物語』

『あなたの人生の物語』/同じくテッド・チャンさんによる作品集『あなたの人生の物語』。表題作は映画『メッセージ』の原作で、本編を含めたハードSFの秀作が8編収録。どれも読み応えあり。

カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』

『わたしを離さないで』/日本で生まれイギリスで育った名作家・カズオ・イシグロさんによる作品。将来性を閉ざされたクローン人間の悲痛な人生を描いた作者の代表作です。

ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を』

『アルジャーノンに花束を』/知的障害を持つ心優しい青年がIQ185の知能を手に入れ新たな人生を歩むも、同時に知りたくなかった事実を知っていき、孤独を抱えるようになってしまう本作。物語が進むことによって変化していく文体の仕掛けも見事。名作中の名作。

ジョージ・オーウェル『一九八四年』

『一九八四年』/言わずとしれた近代文学の傑作。ディストピアをテーマにした本作は、今なお多くの影響を様々な分野に与え続けています。

フランク・ハーバート『デューン 砂の惑星』

『デューン 砂の惑星』/2021年に公開され絶賛された映画『DUNE/デューン 砂の惑星』の原作。フランク・ハーバートさんによる壮大な物語にしてSFの古典。

アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』

『幼年期の終り』/ガチの科学者であり作家だったアーサー・C・クラークさんの最高峰『幼年期の終り』。人類と異星人のファースト・コンタクトを描いた20世紀を代表するSF作品です。

アーサー・C・クラーク『2001年宇宙の旅』

『2001年宇宙の旅』/作者が新版序文を付した完全決定版。あまりに有名な冒頭シーンが印象的な映画版に関する作者の言葉は必見。

レイ・ブラッドベリ『華氏451度』

書物の大半が禁書扱いになり次々と燃やされていく世界が舞台の『華氏451度』。より受動的なメディアであるTVやラジオばかりの世界に起きる歪みを描いている。インターネットが当たり前になった今こそ読みたい名作です。

カート・ヴォネガット『スローターハウス5』

アメリカ文学の旗手、カート・ヴォネガットさんによる、奇妙な時間軸を旅するSF『スローターハウス5』(関連記事)。

ニール・スティーヴンスン『スノウ・クラッシュ』

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『スノウ・クラッシュ』。1992年に刊行された作品。昨今のバズワード「メタバース」を最初に使ったことで知られる作品。現代につながるアイデアの萌芽を見ることができます。

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