連載 | #163 KAI-YOU SALE & REVIEW

早川書房『ウィッチャー』『一九八四年』が50%OFF Kindleクリスマスセール開催

早川書房『ウィッチャー』『一九八四年』が50%OFF Kindleクリスマスセール開催
早川書房『ウィッチャー』『一九八四年』が50%OFF Kindleクリスマスセール開催

画像はすべてAmazonから

Kindleストアで電子書籍のクリスマスセールがスタートしました。期間は12月13日〜12月26日(木)まで。

この記事では半額になっている早川書房の名作から、おすすめ作品を紹介。

お馴染みSF大作『三体』、2023年の本屋大賞受賞作『われら闇より天を見る』、入隊条件75歳以上の特殊な軍隊を描いた『老人と宇宙』、不朽の名作『一九八四年』などなど、クリスマスプレゼントとして人に贈って良し、自分へのご褒美に買っても良しな8作品をピックアップ。

サンタクロースにお願いする人も、自らがサンタさんにならざるを得ない人も、参考にできるラインナップになっております。それでは筆者おすすめの早川書房クリスマスブックカタログ、スタートです!

目次

馬伯庸/齊藤正高/泊功『両京十五日』

『両京十五日 Ⅰ 凶兆』/画像はAmazonから

早川書房のレーベル「ハヤカワ・ミステリ」2000作品目(!)となった『両京十五日』は、中国発の冒険活劇です。全2巻。15世紀の中国・明を舞台に、何者かの謀略に嵌められた皇太子の決死行を描いています。

南京から北京までの遠い道程を、刺客をかいくぐりながら駆けていく皇太子と行きずりの仲間たち。敵の陰謀を破るためのタイムリミットはわずか15日……スリリングな展開が売りです。

アガサ・クリスティ/川副智子『ポアロのクリスマス〔新訳版〕』

『ポアロのクリスマス〔新訳版〕』/画像はAmazonから

世はもうすぐクリスマス! あちこちでクリスマスソングが聞こえてきたこの頃、ミステリの女王ことアガサ・クリスティさんによる『ポアロのクリスマス』はいかがでしょうか。

クリスマス・イヴに密室で発見された老富豪の惨殺体。容疑者は彼の親族たち。久しぶりに顔を合わせた家族が疑心暗鬼に包まれる中、物語は意外な方向へ。「そー来たか!」と膝を打つこと間違いなし

クリス・ウィタカー/鈴木恵『われら闇より天を見る』

『われら闇より天を見る』/画像はAmazonから

2023年の本屋大賞で翻訳部門を受賞した『われら闇より天を見る』。はじまりは、30年前に起きてしまった少女の不幸な死──。

彼女を誤って殺害してしまった男が刑期を終え、故郷に帰ってきたことで再び町を襲う悲劇の連鎖。誰が何を思って暗躍しているのか? どこか重苦しいタイトルが表すように、ズンと響く読後感が味わえる一作です

ジョン・スコルジー/内田昌之『老人と宇宙』

『老人と宇宙』/画像はAmazonから

時は異星人と戦いながら、領土を拡大するほど技術が発展した時代。主人公が、入隊条件が75歳以上の特殊な軍隊に足を踏み入れるという設定が『老人と宇宙』の面白いところです。

兵士になることと引き換えに新しい人生を手に入れた老人たちが、異星人と戦う過酷な任務に就くため波瀾万丈の軍隊生活を送ります。痛快なエンタメSFをお探しの方にはこちらがおすすめ

アンドレイ・サプコフスキ/川野靖子/天沼春樹『ウィッチャー』

『ウィッチャー』/画像はAmazonから

有名タイトルの新作も次々に発表され話題になった「The Game Awards 2024」で、シリーズの最新作『ウィッチャーIV』が解禁となった「ウィッチャー」シリーズ。その原典がこの小説です。

舞台は人間、エルフ、ドワーフなどが住む大陸。各地で暴れる怪物を討伐する“ウィッチャー”たちが、大陸全土を巻き込む戦いの渦に巻き込まれていく、壮大な物語が展開されます。

どストレートなファンタジーなので、魔法と剣の世界観が好きな人には無条件でおすすめ。ゲームからハマった人も要チェックです。

劉慈欣/大森望/立原透耶/光吉さくら/ワン・チャイ『三体』

『三体』/画像はAmazonから

早川書房のセールでは毎回おすすめしていますが、つまりは早川書房が毎回セールの対象するほど太鼓判を押した小説なのです。『三体』、まだ読んでない人はいませんか?

本編全5巻すべてが重厚でどっしりとした読み応え。今買っても年明けまでに読みきれるかどうかという物量。正直1巻の序盤から中盤にかけては世界観の把握に苦労しますが、だんだんと加速する物語に捕らわれたら最後、目が離せなくなるはず。

年末年始の特番や一挙放送も飽きてきたな〜というみなさん! 『三体』を読みながら新しい年を迎えましょう!

アンディ・ウィアー/小野田和子『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

『プロジェクト・ヘイル・メアリー』 /画像はAmazonから

SF特有の小難しさが控え目で、長すぎないけれど短すぎることもない。エンタメ性も抜群で、SFの入口になりえる。そんないいとこ取りの作品が『プロジェクト・ヘイル・メアリー』です。

氷河期に入りつつある地球を救うために奮闘する主人公を、過去と現在、2つの時系列で描いていく構成がにくい、そして上手い、巧み! ちょっとのつもりで読みはじめたら止まらなくなります。

余談ですが、映画版のアメリカ公開日が2026年3月に決定。日本公開はもう少し遅くなるかもしれませんが楽しみです。

ジョージ・オーウェル/高橋和久『一九八四年』

『一九八四年』/画像はAmazonから

刊行から75年経った今でも読み継がれる『一九八四年』は、誰もが一読すべき価値のあるSF小説の傑作。あらゆる自由を縛る全体主義国家を通して、極限の監視社会、恐怖による独裁政治の恐ろしさを描き出しました。

ディストピア小説といえば本作を挙げる人も多いでしょう。以降のディストピアをテーマとした作品では映画、ゲーム、漫画などジャンルを問わず参照され、大きな影響を与えています。

緑と赤のクリスマスカラーのラッピングをはがしたら、漆黒の表紙をした本作が登場するクリスマスの朝……ワクワクしませんか?

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SFって良いものですよね。

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