早川書房の『SFマガジン』2025年10月号が、「ホラーSFの夏!」と題した特集を展開する。刊行日は8月25日(月)。
ホラーとSFという、恐怖と想像力が交差する領域に焦点を当てた内容で、創作短編から評論、作家インタビューまで幅広く収録。
「禁止」シリーズで知られるTVディレクター/ドラマ演出家/脚本家/小説家/映画監督の長江俊和さんと「TXQ FICTION」の演出/プロデューサー・大森時生さんによるフェイクドキュメンタリー(モキュメンタリー)を巡る対談など、シーンの最前線を一冊に詰め込んだ特集号となっている。
特集小説のほか、ホラーとSFを横断する評論とエッセイを掲載
特集の小説には、大木芙沙子さん「竜子団地B棟202号室」、韓松さん「まなざしの恐怖」(立原透耶さん訳)、ジェフリー・フォードさん「秋の自然誌」(鯨井久志さん訳)といった国内外の作品がラインナップ。
評論では笹川吉晴さんが「ホラーはSFに憑り付く」と題して両ジャンルの関係性を掘り下げ、朝宮運河さんが現代ホラーとSFの動向を読み解く。
小説家・井上雅彦さん、小田雅久仁さん、宮澤伊織さん、芦花公園さんらによるエッセイも寄せられ、個々の視点からホラーとSFを紐解く。
長江俊和と大森時生による対談や高橋洋へのインタビューも
現在「禁止」シリーズ第6弾『恋愛禁止』の実写ドラマ版が日本テレビ系列で放送されている長江俊和さんと、ドラマ『イシナガキクエを探しています』『飯沼一家に謝罪します』『魔法少女山田』や「行方不明展」を手がけた大森時生さんによる、「フェイクドキュメンタリーの想像力」と題した対談も収録。
この他、SFセミナー2025「SFファンのためのジャパン・ホラー再入門」のレポート、「リング」シリーズで知られる脚本家/映画監督の高橋洋さんへのインタビューなどの企画も充実。
笹川吉晴さん監修によるホラーSF作品ガイドでは、多数の執筆者が推薦作を紹介している。
早川書房では2025年夏、『ミステリマガジン』『悲劇喜劇』でもホラー特集を続けており、今回の『SFマガジン』はその締めくくりともいえる。

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