ホラー作家・背筋さんの代表作『近畿地方のある場所について』が文庫化。7月25日(金)にKADOKAWAから刊行される。価格は880円(税込)。
Web小説投稿サイト「カクヨム」での連載を経て、2023年8月に単行本が刊行、2025年8月には実写映画の公開が控える同作だが、文庫版では単行本と登場人物を含めて内容が異なるという。
KADOKAWAの商品ページで公開されたあらすじでは、本書の編集を手がけたという小澤雄也と名乗る人物が、ある人物に関する情報提供を呼びかけている。
映画公開を控えるモキュメンタリーホラー『近畿地方のある場所について』
小説『近畿地方のある場所について』は、『穢れた聖地巡礼について』『口に関するアンケート』などを手がける背筋さんのデビュー作。
近年のホラーコンテンツにおいて盛り上がりを見せる、モキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)という手法を用いており、現実感が強調された物語によって、恐怖をより日常的な存在として楽しめるのが特徴だ。
2023年1月にWeb小説サイト「カクヨム」に第1話が投稿されると、まるで現実の出来事のようなストーリーテリングが反響を集め、累計で2200万PVを記録。
同年8月に刊行された単行本は、発行部数35万部を突破。2024年1月には漫画化され、2025年8月8日(金)には、モキュメンタリーホラーの鬼才・白石晃士監督のもと、菅野美穂さんと赤楚衛二さんの主演で映画が公開される。
すべては近畿地方に繋がる……文庫版の登場人物・小澤雄也とは何者か?
『近畿地方のある場所について』は、オカルトライターと雑誌編集者が失踪事件を調査する過程で、過去に起きた様々な未解決事件や怪現象が、すべて“近畿地方のある場所”で起きていた事実を知るという物語だ。
取材記事や関係者へのインタビュー、まとめサイトに投稿された文面など、断片的な情報が散りばめられており、「カクヨム」での連載時から読者による考察も相次いでいた。
単行本は「カクヨム」連載版とは一部内容が異なっていたが、文庫版ではそもそも登場人物も異なるようだ。ただし、人を探しているという点は共通しているのかもしれない。
あらすじにある、本書の編集を手がけたという小澤雄也とは何者なのか、小澤の言う“極私的な事情”とは何か。実写映画の公開前に、近畿地方のある場所に関する新たな物語が語られる。
■文庫版『近畿地方のある場所について』あらすじ
"新しい"情報をお持ちの方はご連絡ください。
私、小澤雄也は本書の編集を手掛けた人間だ。
収録されているテキストは、様々な媒体から抜粋したものであり、
その全てが「近畿地方のある場所」に関連している。
なぜこのようなものを発表するに至ったのか。
その背景には、私の極私的な事情が絡んでいる。
それをどうかあなたに語らせてほしい。
私はある人物を探している。
その人物についての情報をお持ちの方はご連絡をいただけないだろうか。

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