テレビ東京で2024年4月から放送されたモキュメンタリー番組『イシナガキクエを探しています』の書籍化が決定。2025年7月16日(水)にKADOKAWAから刊行される。
放送の舞台裏を知った人物視点で描かれた、書き下ろしの物語とともに、未公開の音声や資料を収録。さらに物語の最後には「イシナガキクエ」に関する特別な映像も用意。
書籍化にあたっては、福井鶴さん、寺内康太郎さん、夜馬裕さん、大森時生さん(テレビ東京プロデューサー)が参画し、構成/演出/執筆を担当している。
不気味すぎて考察が相次いだ公開捜査番組『イシナガキクエを探しています』
『イシナガキクエを探しています』は、テレビ東京のモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)番組「TXQ FICTION」の第1弾として、2024年4月から5月にかけて放送された。
制作には、テレビ東京プロデューサーの大森時生さんのほか、「フェイクドキュメンタリーQ」の寺内康太郎さんと皆口大地さん、ホラー映画『ミッシング・チャイルド・ビデオテープ』の近藤亮太さんらが参加。
放送された『イシナガキクエを探しています』より
本編は同名の人探し番組として展開。
長年にわたり、「イシナガキクエ」という女性を探してきた米原実次が、テレビ東京に協力を依頼するも2024年2月に死亡。彼の遺志を継いで公開捜査番組が放送された──という程で放送された番組だ。
放送中、番組中で紹介された問い合わせ窓口の電話番号が実在するなどリアリティを追求した演出によって、ネット上では視聴者による考察が相次いだ。
放送された『イシナガキクエを探しています』より
米原実次という男性の行動をはじめ、じわじわと加速するその不気味さは、深夜帯の放送にもかかわらず大きな反響を獲得した。
大森時生ら筆頭に増加するホラーモキュメンタリー番組
近年、こうした視聴者や読者の考察を加速させながら盛り上がるホラーコンテンツが増加傾向にある。
「TXQ FICTION」はその後、モキュメンタリー番組『飯沼一家に謝罪します』を放送するなど、テレビ東京の同シリーズをはじめ、プロデューサーの大森時生さんらが携わる作品は大きな注目を集めている。
たとえば、ホラー作家の梨さん、株式会社 闇、大森時生さんが共同でプロデュースを手がけ、2024年夏に開催されたホラー展覧会「行方不明展」は、連日長蛇の列ができるほど人気を呼んだ。
最近では、2025年5月から、梨さんが原案と監修をつとめる初のテレビ番組「マルクト情報テレビ」が放送。同番組もモキュメンタリー的な要素を持った番組となっている。
関連商品
原案:寺内康太郎
原案:福井鶴
定価: 1,650円(本体1,500円+税)
発売日:2025年07月16日
ページ数:144
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書誌情報
イシナガキクエを探しています
- 著者名
- 夜馬裕/福井鶴・寺内康太郎(原作)
- 発売日
- 2025年7月16日(水)※電子書籍同日配信
- 定価
- 1,650円(本体1,500円+税)
- ページ数
- 144ページ
- 判型
- 四六判並製
- ISBN
- 9784046075598
- 発行
- 株式会社KADOKAWA
<あらすじ>
長年にわたり「イシナガキクエ」という女性を探してきた米原実次は、テレビ東京に協力を依頼するも2024年2月に死亡。彼の遺志を継いで公開捜査番組が放送された。全3回放送されたこの番組は、深夜帯にも関わらず大きな反響を呼び、番組に届いた情報は8,000件に及んだ。一方でこの番組は、多くの疑問を残しながらも、非常に中途半端な状態で最終回を迎えることになったため、視聴者の間では大きな物議を醸すこととなった。
あの終わり方ではそれも致し方ないとはいえるが、少なくとも番組のスタッフたちは、本当にこれで良いのかと、逡巡し、葛藤していたことを知ってほしい。若くして逝った妹の遺志は継いでやりたかった。私はそのために筆をとったのだから。
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