男性VTuberグループ「ホロスターズ」がファンの心に残したもの──6名の配信活動終了に寄せて

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ヒガキユウカ
男性VTuberグループ「ホロスターズ」がファンの心に残したもの──6名の配信活動終了に寄せて
男性VTuberグループ「ホロスターズ」がファンの心に残したもの──6名の配信活動終了に寄せて

ホロスターズ/画像は公式サイトより

今から7年前、2019年6月8日に、男性VTuberグループ・ホロスターズの最初のメンバーである花咲みやびさんがデビューしました。

そして、2026年6月8日。デビューと同じ日に、花咲みやびさんは配信活動終了、実質の卒業を迎えます。同日には岸堂天真さん、その後も律可さん、アルランディスさん、水無世燐央さん、影山シエンさんが続々と配信活動終了を予定しています。

所属メンバーの半数にあたる6名が、一挙にいなくなるという事態。その背景には、4月3日に発表された運営体制の変更、いわゆる「縮小」がありました。

カバー社が持つスタジオの利用、グッズ制作・販売、オリジナル楽曲リリースなどを終了するという、活動内容を大幅に制限する旨の告知に、ファンだけでなく業界全体が驚愕。

「今こそホロスターズを応援しよう」というムードが漂い、メンバーたち自身が縮小をネタにした“無敵ムーブ”も話題を呼びました。そうして追い風が吹きはじめたかに見えた矢先の、今回の6名の発表でした。

縮小をネタにした羽継烏有さんの動画
縮小をネタにした影山シエンさんの動画

正確な時間軸は明らかにされていませんが、一部メンバーは配信で、縮小が発表されたときにはもう配信活動終了が決まっていたと語っています。終了にしても継続にしても、運営から言い渡されたわけではなく、自らの意志で決めたことだ、とも。

今回の発表後、終了する6名はそれぞれに配信で決断の理由を説明しました。とはいえ、ファンのショックは計り知れません。もちろん彼らの新しい道を応援したい気持ちはあれど、それでもまだしばらくは、別れを惜しむ気持ちが勝ってしまうでしょう。

ホロスターズのメンバー/画像は公式サイトより

岸堂天真さんも配信でそう表現したように、VTuberの引退=死と捉える解釈も根強く存在しています。一方で、定期配信企画「なんかラジオみたいなトーク」第20回でパーソナリティの荒咬オウガさんとアールさん、そしてゲストのアルランディスさんは「語り継がれる限り死なない」とも話していました。

この記事では、6名がホロスターズとして生きた証を少しでも多く残すべく、彼らの功績をまとめます。

文:ヒガキユウカ 編集:米村智水(KAI-YOU)

花咲みやび、成長の先で花開く

みやびさんの配信では、いつもニュートラルでおだやかな時間が流れていました。

見た目のかわいらしさと低音ボイスの調和が心地よく、彼がいつも笑顔で配信をしていること、それ自体に救われていた花見組も多いはずです。

花咲みやびさん/画像はホロスターズ公式サイトより

みやびさんが「ホロスターズの始祖」と称される理由は、単にデビューが最初だったからだけではありません。当時女性VTuberしか所属していなかったホロライブのオーディションに、彼と奏手イヅルさんが応募したことが、ホロスターズ設立のきっかけとなったのです。

彼らが応募していなければ、今もホロスターズは存在していたかわかりません。

ゲームが大好きなみやびさんは、さまざまなジャンルで安定したプレイングを発揮。他にも日常に寄り添う雑談や、得意の料理・お菓子づくりの配信などが人気でした。コメントを多く拾ったり、伏字をかいくぐってエゴサしたりと、花見組とのコミュニケーションを大切にしていたみやびさん。

直近では配信活動終了メンバー宛最後の受付となるファンレターの書き方についての配信を行い、ファンの疑問をタイムリーに解消するなど、ギリギリまでファンに寄り添う姿勢を見せています。

花咲みやびさんによるファンレター講座

運動が苦手だったり、PONなところも多かっためか、ホロスターズ内ではいじられ役。グループがアイドル活動をしていくことになったとき、歌やダンスについては自信なさげにしていました。

しかし、憧れだった40mPさんからオリジナル曲「開花宣言」の提供を受けたほか、ダンスレッスン、夜の公園での自主練などを重ねて、3度の全体ライブでは堂々とセンターを務め上げました。最初は「僕なんて」と話していた彼が、いつしか「ぜひ見てほしい」と語るようになっていった。

その内面的な変化こそが、花見組のみなさんにとってはもっともうれしい成長だったのではないでしょうか。

オリジナル曲「開花宣言」MV

みやびさんが見せてくれた成長が、もうひとつあります。

それは、自分なりの表現方法を確立していったこと。もともと「花咲の森」の住人として、虚無すずめをはじめとする個性的なキャラクターたちを生み出していましたが、それはさておき……。2021年以降は、自身が行きたい場所に行くVlog動画を投稿。

花咲みやびさんのVlog動画

自ら撮影と動画編集を行い、実写映像の中に3Dモデルを落とし込む形で、みやびさんと一緒にお出かけしているかのような体験を届けました。

アルランディスのいるところに撮れ高あり

アルランディスさんは、バイタリティにあふれた人でした。

外部イベントや大型サーバーに積極的に参加し、また自身も人を集めて企画を行うなど、箱内外のコミュニティ形成に貢献してきました。

アルランディスさん/画像はホロスターズ公式サイトより

ホロスターズ内トップクラスの配信ペースを誇り、24時間耐久、腹筋1000回耐久、Minecraftにおける青ウーパールーパー耐久や露天掘り耐久、果てはのりたま仕分け耐久やグラノーラのフルーツ分別耐久など、誰も頼んでいないのに突如はじまる狂気じみた挑戦の数々。

筋トレにハマる人の宿命なのか、自身を追い込むタイプのエンタメに長けていました。

のりたまを全種類分けるまで終わらない配信

彼の歴史を語る上で外せないできごとがあります。それは、2022年に行った「別次元の姿」への交代。

それまでのイケオジな彼はいなくなり、若々しい姿が登場──実質のビジュアル変更と言って差し支えないでしょう。当時のファンの戸惑いは大きく、自らを取り巻く状況に、アルランディスさん自身もどう向き合うべきか悩んでいるように筆者には見えました。

別次元の姿のお披露目配信

そんな時期を経験しながらも、実直に活動を続けたアルランディスさん。彼の運命を大きく変えたのが、2023年に『ストリートファイター6』(以下、スト6)と出会ったことです。

それまで格ゲーの経験はなかったそうですが、初期から荒咬オウガさんという身近なライバルに恵まれたことも後押しし、プレイ練度が求められるキャラ・ガイルでマスターランクに到達。ひぐちさん、ドンピシャさんとともに「ガイル村」の立役者となり、同ワードは日本eスポーツアワード流行語大賞2024で1位を受賞しました。

「VTuber最協決定戦 Ver.STREET FIGHTER 6 第一幕」ではチームの大将を担い、格上の葛葉さんに見事勝利。立川コーチの涙と合わせて、同大会ベストシーンのひとつとなっています。

VTuber最協決定戦 Ver.STREET FIGHTER 6 第一幕

時期同じくして、ストリーマー参加型企画「VCR」の常連として知名度をメキメキと上げていきます。特に初参加である「VCR GTA第2回」ではピザ屋を開業。どこにでも現れ大声でピザを押し売りする無鉄砲な営業スタイルが反響を呼び、視聴者による切り抜き動画も多数制作されました。

とおこさん、昏昏アリアさん、まいたけさん、火威青さんなど当時の店員の面々とは企画終了後もよくコラボを行う仲となり、ピザ屋そのものがコミュニティとして今もなお愛されています。

ピザ屋の面々との歌ってみた動画
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