ハイパフォーマンスPCブランド「GALLERIA」が主催する、ジャンルを越境したクリエイターたちによる夢のコラボレーションプロジェクト「GALLERIA CROSSING」が始動。
その第1弾として、イラストレーター・藤ちょこさん、音楽家・原口沙輔さん、映像作家・もう石田さんが集結。映像作品『幽艶(ゆうえん)』が共同で制作された。
『幽艶』に使用されたイラストは、GALLERIAが手がけるハイパフォーマンスPCの藤ちょこさんコラボモデルにも使用されている。
『幽艶』はイラスト→音楽→映像の順にそれぞれのクリエイターがリレー形式で制作。お互いの作品を受け取り、自由にインスピレーションを膨らませ、またバトンをつないでいく。
そんな創造性あふれるコラボレーションを行なった3人は、サーキットイベント「NIGHT HIKE -scramble '26-」で行われたトークセッションにて直接言葉を交わした。司会はKAI-YOU編集長の恩田雄多が担当。
本記事では、制作秘話から創作へのこだわりまで、様々なテーマが語られたトークセッションの模様をレポートする。
取材/文:オグマフミヤ 編集:小林優介(KAI-YOU)
目次
気鋭のクリエイター藤ちょこ、原口沙輔、もう石田の邂逅
三人のクリエイターが登壇すると、ステージ上では『幽艶』の上映が開始。来場者に改めて、三者が共同でつくり上げた世界観が提示される。
作品の起点となったのは、藤ちょこさんの真骨頂たる和風のテイストが存分に発揮されながらも、華やかさの中にダークな印象が同居するようなイラストだ。
「GALLERIA CROSSING」に参加したイラストレーター・藤ちょこさん。にじさんじに所属するVTuberリゼ・ヘルエスタさんのキャラクターデザインや「初音ミク マジカルミライ2020」のメインビジュアルなどを手がけてきたことで知られる。
イラストからインスピレーションを受けた原口沙輔さんが生み出した楽曲は、和の要素を軸に置きつつ未知の音楽体験をもたらす、「これぞ原口沙輔」という音楽性が感じられる。
「GALLERIA CROSSING」に参加した音楽家・原口沙輔さん。「東京2020パラリンピック」閉会式やNHK Eテレ『ゴー!ゴー!キッチン戦隊クックルン』の音楽を担当。代表曲に「人マニア」「イガク」など。
そして両者の爆発する個性を活かしながら、唯一無二の空間センスと圧倒的な演出の手数という自らのエッセンスも加え、MVとして昇華させたもう石田さんの手腕は、見事というほかない。
「GALLERIA CROSSING」に参加した映像作家・もう石田さん。原口沙輔さんの楽曲「スーパー類」やホロライブ・大神ミオさんのカバー動画、声優・内田真礼さんの楽曲「透明な合図」などのMVを手がけてきたことで知られる。
上映と簡単な自己紹介が終わると、司会者の進行のもとトークセッションが本格的にはじまっていく。
緊張からはじまった3人の邂逅。「GALLERIA CROSSING」前のお互いの印象は?
──今回お三方は「GALLERIA CROSSING」に参加し、共同で『幽艶』という作品を制作されました。まず最初に、制作以前のお互いの印象を教えてください。
「GALLERIA」はトークショーが開催された「NIGHT HIKE」の特別協賛もつとめている。当日は「GALLERIA」による機材サポートのもと、イベントが開催された。
藤ちょこ 原口沙輔さんのことを知ったのはにじさんじのVTuber・月ノ美兎さんが公開した「人マニア」の歌ってみた動画を見たのがきっかけだったと思います。ものすごく活躍されている方ですし、今回の企画も断られてしまうんじゃないかと思ってたんですけど、引き受けてもらえて驚きました。
もう石田さんも様々なVTuberさんの歌ってみた動画を制作されていて、改めて調べてみると今まで私が見てきたものをたくさんつくられていて。そんな方々とご一緒できてとても嬉しかったです。
原口沙輔 もう石田さんは以前一緒に制作したことがあったので、今回もこういう映像にしてくれるんじゃないかと想像しながら音楽をつくることができました。
藤ちょこさんとは今回がはじめましてですが、もちろんずっと作品は見ていたので、こういうイラストになったら嬉しいなというイメージもしていました。イラストも映像もかなり自分のイメージに近いものを仕上げてもらったので僕も嬉しかったですね。
もう石田 藤ちょこさんは書店に行けば普通に画集が並んでいるような方で。原口沙輔さんも、何気なく子どもとNHKを見ていたら曲が流れてきたことがあって。僕からすると二人ともとてつもなく活躍されている方だと思っていたので、今回ご一緒できて、とにかく光栄な思いでした。
──三者での顔合わせというか、打ち合わせみたいなものはあったんでしょうか?
藤ちょこ 私のラフイラストができた段階で一度集まりましたね。ただ、打ち合わせというよりは「こういう感じにしていきたいよね!」みたいな話とか、挨拶が中心でした。
もう石田 僕はめちゃくちゃ緊張してたので、実はあんまり覚えてないんです(笑)。
藤ちょこ 私も、この二人にラフをお見せするっていうのでかなり緊張してました……!
原口沙輔 僕はもう、どうにかなんとかしますんで何卒って感じでしたね。
自由にインスピレーションを膨らませた結果、驚きの作品に
──『幽艶』は藤ちょこさんがイラストを描いた後、それをもとに原口沙輔さんが音楽を制作。それらをもとにもう石田さんが映像を制作するというリレー形式でつくられました。それぞれの制作工程について教えてください。
藤ちょこ GALLERIAさんからはイラストの制作にあたって細かいオーダーなどはなくって、自由に描かせてもらいました。
自分が得意だからというのもありますが、コラボPCのイラストって近未来なイメージのものが多い印象だったので、和風なものを見てみたいと思って、こういうテイストにしました。あとは、ライトアップした時に映えるようなイラストにするということも意識しましたね。
──藤ちょこさんからお二人にバトンを渡すにあたって、お願いしたことなどはあるんでしょうか?
藤ちょこ もうお二人の感性にお任せしようっていう気持ちが一番強かったですね。
クリエイターには、かっちりした指示書をお渡ししたほうがつくりやすいという方と、なるべく自由にやっていただいた方が良いものができ上がるという方の二種類がいると思っていて。
勝手にですけど、お二人とも割と自由にしていただいた方がいいものができるんじゃないかなと思ったので。本当に何もオーダーとか希望とかは出さず、この絵から感じるものをつくっていただきたいですっていうことだけお伝えしました。
──実際にバトンを受け取ってみていかがでしたか?
原口沙輔 元々は普通にボーカルが入っていてAメロ→Bメロ→サビみたいな展開の曲を想定していたんですが……藤ちょこさんのイラストを見たら完全に脳が切り替わって、今のようなほとんどインストの曲になってしまったんです。
イラストから受けたイメージを曲にするという企画の意図からすれば間違ってないと思うんですが、最初の想定とはかなり違うものになりました(笑)。
もう石田 僕も曲を受け取って「打ち合わせと違う!」って思いました(笑)。藤ちょこさんも色彩鮮やかで華やかな作品を描かれるイメージがあったんですが、今回は黒を基調としたカッコいいイラストになっていて。二人には驚かされましたね(笑)。
相手のクリエイティブへの信頼があるからこその無茶振り
もう石田 曲より先にイラストを素材としていただいていたので、そこからAメロやBメロを想定したイメージをつくっていたのですが、それを取っ払って一からつくり直すことにしました。かなり刺激的でしたが、楽しかったです。
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