8月25日(木)まで、Kindleストアほかで早川書房の電子書籍が最大50%オフになる「早川書房 夏の大感謝セール」が開催中。
対象作品は国内外の約2000点です。7月にも同様のセールが行われていたため、なんと2ヶ月連続での大型セールとなっています。
この記事では国内の作家に絞ってオススメしたい17作品をピックアップしました。購入の参考にどうぞ!
そしてこちらが海外作家編。おすすめの22作品を紹介しています。
共にテロや災害に揺れる世界を舞台にしたスケールの大きい作品です。それぞれの作品世界の行く末を見届けた後に、本を閉じて「あ〜〜〜」とため息をつくあの感覚、ぜひ味わってほしい。
普段は使っていない言語野をぐいぐいかき回してくるような感覚。何かに行き詰まりを感じている時に読むと良いかもしれません。
どこか宙ぶらりんになっていた言葉が、のちのち意味を伴って帰ってくる妙な感覚を味わえます。本作を読解するのにこの夏を捧げるのも良いかもしれません。
「とりあえず近年話題になったSF小説を読んでみたい」というならこちらで間違いないです。
SF定番の世界観「ディストピア/監視社会」をテーマにしているのですが、登場人物が進んで自分のプライバシーを売って生活している様は、より現代と密接にリンクしています。今後の活躍も期待大の俊英のデビュー作という点でもおすすめ。
共産主義の発展をなかったことにしようと暗躍するCIAの歴史改変SFの表題作など、6編を収録しています。筆者は時を超えるタイムトラベルに執念を燃やすマジシャンを描いた「魔術師」がお気に入り。
ある発明により死後の世界が否定された未来で、世界最後の宗教が残るミクロネシア経済連合体に訪れた文化人類学者が、人が死んだ時にたどり着く場所とされる“ニルヤの島”を追う……なんてワクワクするあらすじ。
骨太かつ難解で読み応え抜群、何度も読み返したくなる作品です。
仏教を信仰するインディアンが仮想世界に閉じこもる未来のアメリカで救済の旅をする表題作「アメリカン・ブッダ」と、VRの世界で一生を過ごす少数民族を描いた「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」など、珠玉の作品が目白押しです。
超情報化社会が成った世界で行方不明の恩師を探す男と謎の少女の出会い、そして冒険と、エンタメ度の高い作品で、特有の軽快な筆致もこの頃から完成されています。
シリーズ第1弾の「怪奇篇」と「恋愛篇」に続き、中井紀夫さん、新城カズマさん、石黒達昌さんの順に作家別で連続刊行された計5冊がすべてセールの対象です。
サイバーパンクとハードな描写が合致した冲方丁さんの代表作にして、ハードボイルドSFの傑作として読み継がれるであろうシリーズを買い揃えるチャンス。
純粋な恋愛ものからSF寄りまで、個性豊かな作家陣の色が表れています。何が百合なのか、その定義は難しいですが、だからこそ参加作家それぞれの解釈を楽しむことができる、一度で二度美味しいアンソロジーになっています。
とっつきづらさも否定できないSFですが、本シリーズはキャラクターも親しみやすく入り込みやすい点でおすすめ。アニメ版より少々シリアスな異世界サバイバルホラー百合SF(要素が多い)になっています。
ポップな表紙とは裏腹に倫理観ぐっちゃぐちゃな展開もあるので、読む人を選ぶ作品です。しかし一読する価値は間違いなくあります。百聞は一見にしかずということでよろしくどうぞ。
良い意味で力の抜けた、しかし脳内を刺激する短編が6つ収められています。人間は愚かだ。だから愛しいし楽しい。そんなお話が多数。おすすめです。
岡田健史さんと阿部サダヲさんのW主演による実写映画が5月に公開された話題作ですが、まあじわじわ怖い。真夏にぴったり、背筋が寒くなるサスペンスです。
対象作品は国内外の約2000点です。7月にも同様のセールが行われていたため、なんと2ヶ月連続での大型セールとなっています。
この記事では国内の作家に絞ってオススメしたい17作品をピックアップしました。購入の参考にどうぞ!
そしてこちらが海外作家編。おすすめの22作品を紹介しています。
伊藤計劃、円城塔、小川哲らの作品が半額!
伊藤計劃『虐殺器官』『ハーモニー』
短い活動期間のなかで多大なインパクトを残した伊藤計劃さんの代表作『虐殺器官』と『ハーモニー』は必読の名作。共にテロや災害に揺れる世界を舞台にしたスケールの大きい作品です。それぞれの作品世界の行く末を見届けた後に、本を閉じて「あ〜〜〜」とため息をつくあの感覚、ぜひ味わってほしい。
円城塔『バナナ剥きには最適の日々』
書かれている言葉の意味はわかるけれど、その文意を理解するのは容易ではない、そんな文章を連ねる円城塔さんの短編集『バナナ剥きには最適の日々』。普段は使っていない言語野をぐいぐいかき回してくるような感覚。何かに行き詰まりを感じている時に読むと良いかもしれません。
円城塔『エピローグ』
“濃厚な円城塔”を感じられる『エピローグ』は、上記『バナナ剥きには最適の日々』にも増して難解です。物語の時間軸も、1冊の本としての構成も挑戦的で実験的。どこか宙ぶらりんになっていた言葉が、のちのち意味を伴って帰ってくる妙な感覚を味わえます。本作を読解するのにこの夏を捧げるのも良いかもしれません。
小川哲『ゲームの王国』
ポル・ポト政権下にあったカンボジア激動の現代史を背景にした上巻、そして一気に時間軸を押し進め物語を転回させる下巻の挑戦的な構成が読者を唸らせる『ゲームの王国』。「とりあえず近年話題になったSF小説を読んでみたい」というならこちらで間違いないです。
小川哲『ユートロニカのこちら側』
そんな『ゲームの王国』の作者・小川哲さんの作家デビュー作『ユートロニカのこちら側』。SF定番の世界観「ディストピア/監視社会」をテーマにしているのですが、登場人物が進んで自分のプライバシーを売って生活している様は、より現代と密接にリンクしています。今後の活躍も期待大の俊英のデビュー作という点でもおすすめ。
小川哲『嘘と正典』
さらにもう一冊、小川哲さんによる短編集『嘘と正典』をご紹介。共産主義の発展をなかったことにしようと暗躍するCIAの歴史改変SFの表題作など、6編を収録しています。筆者は時を超えるタイムトラベルに執念を燃やすマジシャンを描いた「魔術師」がお気に入り。
柴田勝家『ニルヤの島』
『ニルヤの島』は、その筆致でも作者名でも話題になった柴田勝家さんのデビュー作。ある発明により死後の世界が否定された未来で、世界最後の宗教が残るミクロネシア経済連合体に訪れた文化人類学者が、人が死んだ時にたどり着く場所とされる“ニルヤの島”を追う……なんてワクワクするあらすじ。
骨太かつ難解で読み応え抜群、何度も読み返したくなる作品です。
柴田勝家『アメリカン・ブッダ』
柴田勝家さんの短編集『アメリカン・ブッダ』もセール中。民俗学やSFをかけ合わせたもののほか、サスペンスやホラー風味のある短編も収録されています。仏教を信仰するインディアンが仮想世界に閉じこもる未来のアメリカで救済の旅をする表題作「アメリカン・ブッダ」と、VRの世界で一生を過ごす少数民族を描いた「雲南省スー族におけるVR技術の使用例」など、珠玉の作品が目白押しです。
伴名練のSF愛が詰まった「日本SFの臨界点」シリーズも全巻セール
野﨑まど『know』
鬼才・野﨑まどさんの作品からは『know』をピックアップ。超情報化社会が成った世界で行方不明の恩師を探す男と謎の少女の出会い、そして冒険と、エンタメ度の高い作品で、特有の軽快な筆致もこの頃から完成されています。
伴名練「日本SFの臨界点」シリーズ
傑作短篇集『なめらかな世界と、その敵』の作者・伴名練さんの溢れんばかりのSF愛が注ぎ込まれたアンソロジー「日本SFの臨界点」シリーズ。シリーズ第1弾の「怪奇篇」と「恋愛篇」に続き、中井紀夫さん、新城カズマさん、石黒達昌さんの順に作家別で連続刊行された計5冊がすべてセールの対象です。
冲方丁「マルドゥック」シリーズ
アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の脚本など、多才な冲方丁さんの「マルドゥック」シリーズもこのセールを機にいかがでしょうか。サイバーパンクとハードな描写が合致した冲方丁さんの代表作にして、ハードボイルドSFの傑作として読み継がれるであろうシリーズを買い揃えるチャンス。
『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』
百合SFを一ジャンルとして確立させた感のある『SFマガジン 百合特集2018』。これに寄稿された作品などを収録したのが『アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー』です。純粋な恋愛ものからSF寄りまで、個性豊かな作家陣の色が表れています。何が百合なのか、その定義は難しいですが、だからこそ参加作家それぞれの解釈を楽しむことができる、一度で二度美味しいアンソロジーになっています。
奇想天外な草野原々や柞刈湯葉の作品も
宮澤伊織「裏世界ピクニック」シリーズ
現実で語られる怪談をモチーフに、百合、怪異、異世界でのサバイバルと様々なジャンルを詰め込んだ「裏世界ピクニック」シリーズ。とっつきづらさも否定できないSFですが、本シリーズはキャラクターも親しみやすく入り込みやすい点でおすすめ。アニメ版より少々シリアスな異世界サバイバルホラー百合SF(要素が多い)になっています。
草野原々『最後にして最初のアイドル』
圧倒的怪作『最後にして最初のアイドル』を知っていますか? 本作はすごいです。筆者は冒頭からずっと「なんなんじゃこれは......」と思いながら読了してしまいました。ポップな表紙とは裏腹に倫理観ぐっちゃぐちゃな展開もあるので、読む人を選ぶ作品です。しかし一読する価値は間違いなくあります。百聞は一見にしかずということでよろしくどうぞ。
柞刈湯葉『人間たちの話』
横浜駅が増殖していくというエキセントリックSFで話題になった『横浜駅SF』の著者・柞刈湯葉さんの短編集『人間たちの話』。良い意味で力の抜けた、しかし脳内を刺激する短編が6つ収められています。人間は愚かだ。だから愛しいし楽しい。そんなお話が多数。おすすめです。
櫛木理宇『死刑にいたる病』
冴えない学生生活を送る大学生が、大量殺人犯であるかつての知り合いから冤罪を証明してほしいと頼まれ、独自に事件を調べていくなかで、思いもよらない真実にたどり着く『死刑にいたる病』。岡田健史さんと阿部サダヲさんのW主演による実写映画が5月に公開された話題作ですが、まあじわじわ怖い。真夏にぴったり、背筋が寒くなるサスペンスです。
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