2019年、その道のプロによる投票で選出される年間ベストSF［国内篇］の堂々1位に輝いたのは、ある短編集だった。
SNSを中心に口コミが広がり、SF好きにとどまらず青春小説として大ヒット。それが、SF作家・伴名練さんによる初の作品集『なめらかな世界と、その敵』（早川書房）だ。
2022年、その傑作が待望の文庫化を果たした。
文庫化記念として、「KAI-YOU.net」では、貴重な伴名練ご本人によるサイン本を3名の方にプレゼント（詳細は記事の末尾に）。
月額定額制のメディア「KAI-YOU Premium」では、伴名練さんのインタビューを前後編にわたって掲載する。
しかし、国内唯一のSF専門文芸誌『SFマガジン』の刊行はじめ、国内のSFシーンの発展に貢献してきた出版社である早川書房をして、「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と言わしめた人物こそが、伴名練その人だ。
作品集『なめらかな世界と、その敵』自体が、2010年のデビュー作『少女禁区』以来約10年ぶりとなる伴名練の著作であり、初のSF短編集となった。
『なめらかな世界と、その敵』に収録されている短編の一編一編が、私たちの世界と地続きだけど奔放な想像力で現実からはるか高く飛躍した傑作だったことはもちろん、実は古今東西の名作への数々のオマージュが含まれている。
その活躍は、自著の大ヒットにとどまらなかった。
『なめらかな世界と、その敵』の「あとがきにかえて」という文章の最後に決意表明がなされていたように、古今東西の埋もれてしまっている作品を世に問い直すべく、その後、傑作アンソロジー「日本SFの臨界点」を自ら編集し、この2年間ですでにシリーズは5巻を数えるまでに。
この6月には、新鋭作家の作品を集めたアンソロジー『新しい世界を生きるための14のSF』の刊行も控えている。
なお、京都の大学出身であることを明かしている伴名練さんは、2019年の『なめらかな世界と、その敵』単行本刊行時、その紙版単行本の7刷までの印税総額330万円余りを、当時寄付口座を開設していた京都アニメーションに寄付した。 また、本作には歴史改変SFとしてソ連をテーマにした短編「シンギュラリティ・ソヴィエト」が掲載されている。今回の文庫本も、今月5月31日（火）までの紙版の発行分の印税は、ウクライナ人道危機救援金に全額寄付されることが「あとがき」で明かされている。
SNSを中心に口コミが広がり、SF好きにとどまらず青春小説として大ヒット。それが、SF作家・伴名練さんによる初の作品集『なめらかな世界と、その敵』（早川書房）だ。
2022年、その傑作が待望の文庫化を果たした。
月額定額制のメディア「KAI-YOU Premium」では、伴名練さんのインタビューを前後編にわたって掲載する。
目次
『なめらかな世界と、その敵』待望の文庫化
兼業作家であるため、完全に覆面を貫き表舞台には一切姿を見せない。SNSなどもやっていない。しかし、国内唯一のSF専門文芸誌『SFマガジン』の刊行はじめ、国内のSFシーンの発展に貢献してきた出版社である早川書房をして、「2010年代、世界で最もSFを愛した作家」と言わしめた人物こそが、伴名練その人だ。
作品集『なめらかな世界と、その敵』自体が、2010年のデビュー作『少女禁区』以来約10年ぶりとなる伴名練の著作であり、初のSF短編集となった。
『なめらかな世界と、その敵』に収録されている短編の一編一編が、私たちの世界と地続きだけど奔放な想像力で現実からはるか高く飛躍した傑作だったことはもちろん、実は古今東西の名作への数々のオマージュが含まれている。
その活躍は、自著の大ヒットにとどまらなかった。
『なめらかな世界と、その敵』の「あとがきにかえて」という文章の最後に決意表明がなされていたように、古今東西の埋もれてしまっている作品を世に問い直すべく、その後、傑作アンソロジー「日本SFの臨界点」を自ら編集し、この2年間ですでにシリーズは5巻を数えるまでに。
なお、京都の大学出身であることを明かしている伴名練さんは、2019年の『なめらかな世界と、その敵』単行本刊行時、その紙版単行本の7刷までの印税総額330万円余りを、当時寄付口座を開設していた京都アニメーションに寄付した。 また、本作には歴史改変SFとしてソ連をテーマにした短編「シンギュラリティ・ソヴィエト」が掲載されている。今回の文庫本も、今月5月31日（火）までの紙版の発行分の印税は、ウクライナ人道危機救援金に全額寄付されることが「あとがき」で明かされている。
文庫化にあたって、2022年現代において「シンギュラリティ・ソヴィエト」をどのような意図のもとで改稿したのかという話に始まり、伴名練さんの「SF観」とその創作哲学について、「KAI-YOU Premium」では前後編にわたってインタビューを行っている。
伴名練さんのインタビューを読む
早川の担当編集・溝口力丸のコメント
早川書房の担当編集・溝口力丸さんよりコメントも届いている。伴名練さんとは、 2018年末のSFマガジン百合特集にご寄稿いただいた短篇「彼岸花」からのお付き合いですが、本書『なめらかな世界と、その敵』の刊行以降、その全方向的な活躍ぶりは凄まじいものがあります。
作家、アンソロジスト、評論家……そのすべてに「SF」という軸があり、伴名さんの登場以降、ジャンルの歴史が加速しているようにすら感じています。この６月には、そうした活動のひとつの究極形である巨大アンソロジー『新しい世界を生きるための14のSF』も刊行しますのでお楽しみに。
それらすべての始まりである本書にも触れていただき、伴名練を燃やし続けているSFというジャンルの面白さを存分に味わっていただければ幸いです。
『なめらかな世界と、その敵』サイン本をプレゼント
※記事初出時、書籍名の記述に一部誤りがございましたので、お詫びして訂正いたします【応募方法】
1.KAI-YOU.netのTwitter（@kai_you_ed）をフォロー
2.以下のツイートをリツイート【応募期限】伴名練さんのサイン入り文庫本を3名様にプレゼント🎁
— KAI-YOU (@KAI_YOU_ed) May 22, 2022
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2. このツイートをRTで応募完了
（2022年5月31日23時59分締切）
🗣記事https://t.co/asSMymMy3r
🎤インタビューhttps://t.co/cXfdrHOiiC pic.twitter.com/3dBCZJwvPA
2022年5月31日（火）23時59分まで
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・日本国内に在住の方
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【当選発表】
ご応募いただいた方の中から抽選し、当選者を3名決定します。
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