MonyHorse feat. NENE & JP THE WAVY「SUSUME」
「TOKYO Kids」でも注目を集めたMonyHorseさんが、ゆるふわGANGのNENEさんとJP THE WAVYさんと共に作った一曲。決してアップテンポではないんだけど、めちゃくちゃノれる……フックにもある通り「止まらず 止まらず」進んでいく不思議な曲です。
俺たちは世間とは違う、好きなようにやるというのは定番の内容ですが、MonyHorseさんの「そんな事よりも自分の心配せえ」やJP THE WAVYさんの「好きな事だけしたら楽しい 嫌な事沢山あったら悲しい」のように、どこか他人事のようにも聞こえる、でも言いたいことは言っているリリックも魅力的です。
ジャパニーズ マゲニーズfeat. J-REXXX「最後の一本」
ジャパニーズ マゲニーズの2人とレゲエDJのJ-REXXXさんが送り出した最高にハッピーな一曲。日々の生活って大変だけど、音楽に身を任せている間はハッピーでいられる。また日常に帰らないといけないけど、お前のくれた「最後の一本」の思い出が残っているから、人のつながりを感じられる。
日々の生活に根ざしたこの優しさがあるからこそ、その優しさは世界だって救えちゃうかもしれない。何かと辛さが歌われることが多い今だからこそ、必要とされている一曲だと思います。
舐達麻「BLUE IN BEATS」
待望の、と言うべきでしょう。「舐達麻」名義としては「BUDS MONTAGE」以来、2年ぶりの新曲。この2年の間に、メディアを賑わすいくつかのトラブルがあっても、彼らはほとんど余計なことを言わず、やらず、ただ淡々と活動を続けてきました。オーディオブランド「Beats by Dre」とファッションブランド「WACKO MARIA」とのコラボに起用された「BLUE IN BEATS」。
プロデューサーはGREEN ASSASSIN DOLLARさんではなく、ジャジーでスモーキーなビートながら、刈り込んだ言葉たちの切れ味は相変わらず鋭いまま。blueは、英語圏では憂鬱な心象風景を表す際に用いられる色として知られています。
まばゆい刹那性に照らされた生き様が落とす影、そこで鳴らされる音──それらはブルースとして2022年を象徴しているようです。
KANDYTOWN(KEIJU、Ryohu、IO)「Curtain Call」
2023年に活動を終演するKANDYTOWNの最後のアルバム『LASTALBUM』収録の一曲。終演前、舞台に立った演者たちが最後に観客へ感謝を告げるのがカーテンコール。フックでも「俺ら今もTownから鳴らすBeat 溶けるにはまだ早すぎる だからもう少し」と終わりへ向かうことが示されています。
KEIJUさん、 Ryohuさんのバースでは、KANDYTOWNらしく自分たちのスタイルをレペゼンしながら、これまでの日々を振り返り、IOさんのバースにたどり着くと徐々にビートも小さくなっていき、「初めたものを片付けに来たのさ 大抵のやつらはちらかしっぱなしさ」「俺ら 熱い夜 憧れた 浮かぶLyricsは瞬きの合間 人は独り でも分け合う同じ夜」と締めくくっていく。
本当にこれで終わるんだなということが感じられるとともに、KANDYTOWNのオシャレさとカッコよさが詰まった曲になっています。
DJ TATSUKI feat. Zeebra & 般若 (prod by MET as MTHA2)「TOKYO KIDS Remix」
2022年を代表する曲となったDJ TATSUKI さんの「TOKYO KIDS」。そもそも、美空ひばりさんの曲をサンプリングの許可を取ることが容易ではなく、DJ TATSUKI さんと美空ひばりさん側を取り持ったのが、Zeebraさんだったそう。
そんなZeebraさんが般若さんと共に満を持してリリースしたのがこの「TOKYO KIDS (Remix)」。
Zeebraさんが引用してきたパンチライン「俺は東京生まれヒップホップ育ち イケてるラッパーは大体友達」や般若さんの「君の子供がJORDANを履く頃 ついでにKickしてくれこのバースの後 な?」 などもポイント。美空ひばりさんの楽曲をリバイバルする上で、歴史の継承にフィーチャーした、2人だからこそという味が出ているリリックは流石です。
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日夜生み出される現象や事象を“ポップなまとめ記事”として紹介する人気連載。 いま注目を集めるジャンル、気になったときにチェックしたいトレンド──。 KAI-YOUでは「POP」を軸に、さまざまな対象をまとめて紹介していきます。
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