連載 | #60 ポップなまとめ記事をつくってみた

【2022年】ヒップホップ名曲まとめ ネット音楽との接近、ジャンルを横断する40選

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PES「Chillin'」

RIP SLYMEを一人離れ、ソロワークを淡々を重ねてきたPESさん。

RIP SLYME時代にも「One」や「黄昏サラウンド」などの名曲を手がけてきましたが、近年もlyrical schoolに提供した「Tokyo Burning」などPESさんらしいメロディアスな曲を生み出しています。

久しぶりにリリースされたEP『PES EP』は、トラックメイカーとの共作がコンセプト。収録されている「Chillin'」は、音楽プロデューサー・Matt Cabとの楽曲です。チルい日本語ラップの先駆者の一人と言ってもいい彼の面目躍如となる、夏のまどろみを誘う最高のチルナンバーです。

Reol「SCORPION」

人気ゲーム『VALORANNT』や『League of Legends』を運営するRiot Gamesが開催したイベント「Riot Games ONE」のテーマ曲として制作された「SCORPION」。

この楽曲のフックはReolさんのフロウが非常に特徴的。初めて聴いた時には「おぉ、ニコラップ(ネットラップ)だ!」と驚きました。

『VALORANNT』では登場キャラクター・ヨルのテーマ曲にAK-69さんが起用されていたり、『ONE PIECE』の映画にFAKE TYPE.が起用されたりと、ヒップホップが広まる中で、ゲームやアニメにラップが起用されることも増えてきました。

この曲は日本語で歌われていますが、Riot gamesが世界で人気なだけあり、コメント欄では海外のリスナーも多いことがうかがえます。これまでにない広まり方をする楽曲に注目していきたいですね。

PAS TASTA ft. ピーナッツくん「peanut phenomenon」

hirihiriさん、Kabanaguさん、phritzさん、quoreeさん、ウ山あまねさん、yuigotさんというSoundCloudでの活動の印象が強い、新時代のアーティスト6人によるJ-POPプロジェクト・PAS TASTAの新曲はなんとピーナッツくんが客演に! 客演というか完全に主人公のような持ち上げられ方をしています。

J-POPを標榜しているPAS TASTAですが、完全にジャンルレスな音楽になっているので多分ヒップホップまとめに入れても許されるはずだと思いノミネートさせてもらいました。

ピーナッツくんの「全てが関係してぶつかり合う」というラインに象徴されるように、凄まじい個性が衝突し、爆発し、新たな世界をつくっています。2022年でベストソングといって過言ではない名曲です。

hokuto feat. TOCCHI、HANG & ハシシ「Good Time Remix」

音楽レーベル・Final Weapon Companyの中心人物であるTOCCHIさん、HANGさん、そして長らく活動休止状態にあった電波少女のハシシさんを客演に迎えたhokutoさんの楽曲。

まさに曲名通りの良いバイブスに仕上がっているチルなサンプリングビート。様々な道のりを歩いて、交わった3人ならではの深みあるリリックと肩の力を抜いたラップがとても気持ち良い。沖縄の青空の下にいるハシシさんを観ることのできる貴重な映像にもなっていますね。

もちろん彼らの盟友・唾奇さんもMVには出演しています。彼のアルバムも待ち遠しいですね。時間はかかっても、またどこかで再会できる。そんな期待もさせる前向きな歌だと思います。

CHICO CARLITO「Day by Day」

およそ3年の沈黙を破ってシーンに戻ってきたCHICO CARLITOさん。5年ぶりのアルバム『Sandra’s Son』で復活の狼煙を上げた彼がリリースしたシングルです。

ラップを始めてわずか数年、大学生にして『フリースタイルダンジョン』に抜擢されたCHICO CARLITOさんだが、その後のままならない音楽活動に苦しんだ思いがアルバム収録曲ではリリックにされていました。

「Day by Day」でも沈痛な思いを吐露しながら、苦境を乗り越えて毎日をやっていくという決意と覚悟とが強く表れた、勇気の出る一曲。

これまで以上にしっかりと韻を踏むスタイルになっていて、音数の少ないシンプルで力強いビートが、どこか憂いを含んだ特徴的な声質とハマっています。

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