6月24日から8月31日(月)まで、東京・国立新美術館にて企画展「
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」が開催されています。
本展は、漫画家・
手塚治虫さんが亡くなった1989年から2015年現在までのおよそ25年間に焦点を当て、現代日本を代表する漫画・アニメ・ゲーム作品を、
8つの章にわけて総合的に展望するというもの。
テクノロジー、現代社会、クリエイターの技術など、テーマごとにさまざまな視点から、日本のポップカルチャーの可能性を再発見することができる展覧会となっています。
展示作品の総数は、実に
約130点。ひとつひとつの展示内容も豊富なので、ぜひしっかり時間をつくって観に行くことをおすすめします。
(写真撮影・文章/鎌田篤 動画撮影/布村喜和)
第1章 現代のヒーロー&ヒロイン
展覧会のプロローグとなる第1章では、1989年以降に生まれた作品に登場する
ヒーローやヒロインを紹介。各作品ごとに立てられたパネルには、キャラクターのビジュアルや説明とともに、作品の映像が映し出されています。
『
美少女戦士セーラームーン』『
少女革命ウテナ』といった90年代の名作から、2000年代を代表する少年漫画『
NARUTO-ナルト-』『
鋼の錬金術師』、そして『
魔法少女まどか☆マギカ』『
キルラキル』といった近年の話題作まで。
さながら迷路のようにレイアウトされた作品群を眺めていると、この25年でさまざまな物語がつむがれてきたことが実感できます。
このほかにも、
任天堂の人気作「
スーパーマリオブラザーズ」シリーズの30周年を記念したパネルも展示されています。
第2章 テクノロジーが描く「リアリティー」──作品世界と視覚表現
続く第2章では、90年代の劇的な技術革新を背景に誕生した、
高度なテクノロジーやネットワーク社会などをテーマとした作品や、
デジタル映像技術を駆使した作品を紹介。
展示作品は、「
機動警察パトレイバー」シリーズや『
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』『
サマーウォーズ』、そして『
ファイナルファンタジーⅦ』『
METAL GEAR SOLID』といったCG技術を駆使したゲーム作品も。
作品映像や説明とともに、原画や設定資料などが展示されているコーナーもあり、緻密に描かれた作品ができるまでの過程を詳細に知ることができます。
本展で展示されている一部のゲーム作品は
試遊することも可能となっており、今となっては当たり前の技術も、当時は非常に衝撃的な革新だったことが思い出されます。
第3章 ネット社会が生み出したもの
第3章では、デジタル技術やインターネットの普及とともに広がりを見せた、
個人制作、
同人・二次創作といった、新たな創作プロセスから生まれた作品を紹介しています。
『
ひぐらしのなく頃に』『
東方紅魔郷〜the Embodiment of Scarlet Devil.』などの同人制作から生まれた人気作や、『
言の葉の庭』などで知られる
新海誠さんの個人制作作品『
ほしのこえ』などを展示。
近年の作品としては、
ニコニコ動画発祥のメディアミックスプロジェクトから生まれた「
メカクシティアクターズ」が記憶に新しいですね。
第4章 出会う、集まる──「場」としてのゲーム
第4章では、1人で遊ぶものから他者との「
コミュニケーションの場」として発達した、数々のゲーム作品を紹介。携帯ゲームや据え置き型ゲーム、アーケードゲームまで幅広く網羅しています。
『
ドラゴンクエストⅨ 星空の守り人』「
モンスターハンター」といった各メイカーの人気作の展示のほか、任天堂のハード機の歴史を、各機の代表作とともにたどるコーナーも。
『
スーパーマリオメーカー』や『
スプラトゥーン』などの話題作や、人気アーケードゲーム『
太鼓の達人』の実機も展示。このコーナーでも、さまざまなゲームを試遊することができます。
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