第5章 キャラクターが生きる=「世界」
第5章では、スポーツ選手やアイドル、歴史上の人物といった、個性あふれるキャラクターたちが生きる世界をテーマとした作品を紹介。 『実況パワフルプロ野球 2014』「アイドルマスター」シリーズなどの展示や、VOCALOID・初音ミクによる「HATSUNE MIKU EXPO in NEW YORK」のライブ映像も。各ブースごとに生き生きと映し出されているキャラクターは、今にも飛び出してきそうな勢いすら感じてしまうほどでした。 『けいおん!』や『艦隊これくしょん-艦これ-』といった、近年爆発的な人気を見せた作品もしっかりカバーしています。
第6章 交差する「日常」と「非日常」
第6章では、日常性と非日常性がさまざまに織り交ぜられたアニメ作品を紹介。社会現象とまでなった『新世紀エヴァンゲリオン』や、いわゆる「日常系アニメ」ブームの先がけとなった『あずまんが大王』などの映像が公開されています。 また、作品の舞台モデルとなった地を訪れる「聖地巡礼」ブームを巻き起こした『らき☆すた』や『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』といった作品も。
さまざまな側面から、アニメにおける日常性と非日常性とのリンクを垣間見ることができる展示となっています。
第7章 現実とのリンク
第7章では、現実の社会や文化とリンクした、多彩なテーマを持つ漫画作品を紹介。 『君に届け』『花より男子』といった恋愛や学園ドラマをテーマとした作品から、東日本大震災をテーマにした『あの日からのマンガ』、聴覚障がいを持つ少女を描く『聲の形』など、実社会と接点を持ったあらゆるジャンルの作品がズラリと展示されています。 懐かしの作品も多く並ぶ中、印象的なワンシーンの原画を見るだけで、思わず目頭が熱くなってしまうことも……あなたも自身の境遇に重ねあわせて心打たれたような、思い入れのある作品に出会えるかもしれません。第8章 作り手の「手業」
そして第8章では、アニメやゲーム作品におけるリアルな映像表現のもととなる、クリエイターのこだわりや最新技術を駆使した手わざに迫ります。アニメーター・板野一郎さんによる独特なアクションシーン「板野サーカス」を1コマずつとらえたパネルや、今敏さんが手がけた『パプリカ』の絵コンテなどを展示。
映像技術の進化の裏にも、クリエイターたちの惜しみない努力があることに気付かされます。
ポップカルチャーの25年を紐解く「ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム」展 - Manga*Anime*Games from Japan
日本の誇るメディア芸術を世界に広げるきっかけに
開催に先がけて6月23日に行われた開会式には、国立新美術館の館長・青木保さんや、「マンガ・アニメ・ゲームに関する議員連盟」の幹事をつとめる国会議員・赤池誠章さんらが登壇。青木さんは、「最新の技術を取り入れ続けてきた日本の漫画・アニメ・ゲームは、今や世界中に熱狂的なファンを持っている。本展は、そんなコンテンツの歩みを展望することができる、非常にボリュームのある素晴らしい展覧会となったと思います」とコメント。
また赤池さんは、「人々をひきつける、感動させる力というのは大変重要なもの。この展覧会が、そんな我が国の貴重なメディア芸術を、世界に大きく広げるきっかけとなることを期待しています」と語っていました。
今後、本展は兵庫県立美術館やミャンマー、香港への巡回展も予定しており、2020年の東京オリンピック開催に向けてさまざまな企画が構想されているようです。
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イベント情報
ニッポンのマンガ*アニメ*ゲーム
- 会期
- 2015年6月24日(水)~8月31日(月)
- 毎週火曜日休館
- 開館時間
- 10:00~18:00 金曜日は20:00まで
- 入場は閉館の30分前まで
- 観覧料(税込)
- 当日:1,000円(一般) 500円(大学生)
- 団体(20名以上):800円(一般) 300円(大学生)
- 会場
- 国立新美術館 企画展示室1E
- 〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
- 主催
- 国立新美術館
- 企画
- メディア・アート国際化推進委員会(国立新美術館、兵庫県立美術館、CG-ARTS協会)
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