Web小説投稿サイト「カクヨム」を運営するKADOKAWAが11月19日(水)、作品制作に生成AIを利用するユーザーに対して、投稿時に「生成AI」タグを付与するよう呼びかけた。
AI利用そのものを制限する措置ではなく、カクヨムは「利用者の利便性向上と配慮のため」と説明している。
同サイトは11月13日に「過度な頻度での投稿」への注意喚起も行っており、生成AIの普及に伴う投稿状況の変化に対応する動きが続いている。
カクヨム、生成AIの利用形態によって3つのタグの付与を推奨
カクヨムは、KADOKAWAとはてなが共同開発した大手小説投稿サービス。2024年時点で、月間PV数7億PV以上、月間利用者数570万人以上(会員登録130万人以上)を記録している。
カクヨムが推奨した「生成AI」タグは、「AI本文利用」「AI本文一部利用」「AI補助利用」の3つ。
それぞれ生成AIを本文の50%以上、本文の50%未満、アイデアや資料あるいは文章の校正など創作の補助的に利用したもので分類している。
「カクヨム」が推奨するタグ/画像は公式Xより
なお、カクヨム主催のコンテストの応募作品には、上記の条件に該当する場合は必ずタグ付けすることを求めている。
カクヨムは、こういったコンテストのランキングなどでタグがあることによって不利になることはないと説明。あくまでコンテスト内で参加者の条件を揃えるための措置としている。
国内外の作品投稿サイトで進められる生成AI作品への対応
生成AIツールの普及に伴い、国内外の作品投稿サイトでは、短時間で大量につくれるAI作品の扱いが課題となっている。
同人作品のECサイト「FANZA同人」では、6月にトップページなどからAI生成作品を除外する対応を発表。
ECサイト「BOOTH」でも7月に、AI生成作品の一部を監視対象とし、商品やショップの非公開・アカウント停止などの対応を行うと発表している。
11月18日には、小説/漫画投稿サイト「アルファポリス」がAI生成作品でのコンテスト参加を禁止に。
カクヨムでも11月13日、通常の創作活動では想定しにくい「過度な頻度でカクヨムへ作品やエピソードの投稿」することを控えるよう利用者へ呼びかける声明を公開していた。
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