「本当のヒップホップを教えてやるよ」
フェス本編も折り返す頃、Eric.B.Jr.さんが颯爽とステージを闊歩し、「本当のヒップホップを教えてやるよ」と迫力あるエモーショナルなラップを聞かせる。その後すぐに、DJ BULLSETさんの「Jakeのライブが始まるぞ!」の号令と共にJin Doggさんの姿が。ステージを走り回りながら客席を煽り、「ON MY MAMA」ではTAKABOさんを呼び込む。Petzさんとの「Blue」を経て、現在、服役中のREAL-Tさんへメッセージを送ると、そのまま「街風」へ。そして、印象的なイントロが流れた後にジャパニーズマゲニーズの二人が登場した。スモーキーな雰囲気を纏わせながら呼び込んだのは、紅桜さん。スタンドマイクを持ち、とびきりブルージーに「悲しみの後」に喉を震わせる。「紅、おかえり!」の声が響いた後、さらに、「ganjah ganjah」のコーラスとともにJ-REXXXさんが勢いよくステージへと飛び出し、最後は4人で「最後の一本」を披露。30,000人のオーディエンスとともに、さらに一体感が増した瞬間を作り上げた。
舐達麻 photo by Yusuke Baba(Beyond the Lenz)
後半に向けて、会場のボルテージはまだまだ上がっていく。MonyHorseさんがステージに上がり、NENEさん、JP THE WAVYさんともに「SUSUME」、SANTAWORLDVIEWさんとの「Jet Mode」と、テンポよく客席を沸かせていく。
その後、IOさんがステージに登場。Watsonさんとの「Honto」、新曲「左利きのBenz」と立て続けに聴かせた。Gottzさんとの「SUNSET」の後、後ろのスクリーンには”KANDYTOWN”のロゴが。BSCさん、Dony Jointさん、Ryohuさんが現れて「R.T.N」をキックし、KANDYTOWNが復活したかのような嬉しいサプライズ演出も。
続いてはDJブースにDJ TATSUKIさんが現れ「俺の相方の地元、新小岩に行こうか」と呼びかけてZORNさんの「REP」をプレイ。
ZendamanさんとMUDさんを呼び込み、新曲を披露すると、Gucci PrinceさんやSTICKYさん、Legal-Izeさん、BIG-Tさんら亡くなったラッパーたちへシャウトを送り、Masato Hayashiさん (Pablo Blasta)と「Good Die Young」を披露。
そして、最後にMonyHorseさんとIOさんが再び現れ「TOKYO KIDS」をキック。さらにZeebraさんと般若さんが加わり、リミックスに参加したメンバーも勢揃いした豪華バージョンのパフォーマンスとなった。
そして続いたのはRIEHATA with Rht.のステージ。マイクを持ちながら最高のダンス・パフォーマンスも披露し、日本を代表する人気ダンサー・RIEHATAさんならではのエンターテイメント感満載のライブとなった。
クライマックスの夜
AK-69さん photo by Daiki Miura
AK-69さんが去った後、ステージにはそのままバックDJ RYOWさんが。CYBER RUIさんとMaRIさんによる「Bling Bling」の後、本邦初公開となる「OSANPO」のリミックスとして、SOCKSさん、そしてR-指定さんと般若さんが加わったスペシャル・バージョンが披露された。そして、般若とR-指定による「ビートモクソモネェカラキキナ」、MCのG.O.T.O.さんが「この曲が世に出て20周年なんです」と前置きし、TOKONA-Xさんの代表曲「WHO ARE U?」に名古屋のOG、"E"qualさん、そしてAK-69さん、さらに紅桜さんが参加した前代未聞のリミックス・バージョンが次々とパフォームされ、観客たちの度肝を抜いた。
そして、続いてステージにはKEIJUさんが。JJJさんを迎えて新作EP『Speed Tape』から「Wind Rise」、そしてJJJさん名義の「STRAND」を披露。Kohjiyaさんも参加し、落ち着いたヴァイブスながら熱のあるKEIJUさんならではのステージで終始オーディエンスを盛り上げた。心地よい夜風とマッチするライブだったのがBIMさん。アッパーなヴァイブスで、C.O.S.A.さんとの「Intelligent Bad Bwoy」や「Buddy」と新曲から代表曲までを繋いでいく。
いよいよライブは後半へ。チルなビートともにPUNPEEさんが現れる。「夜を使い果たして」をラップし、会場はノスタルジックなムードに。「お隣さんより凡人」では日本語ラップの名フレーズを織り込んだ特別なリミックス・バージョンをキックし、BIMさんを呼び込んでの「Night Rider」、そして最後は「タイムマシーンにのって」を披露してステージを去っていく。
ちゃんみなさん photo by Yusuke Oishi (MARCOMONK)
クライマックスに近づく中、本人が登場する前から会場では¥ellow Bucksを呼ぶ声が。「Balls Out」で登場し、その瞬間、後方まで一気に観客の手が上がる。C.O.S.A.を迎えた新曲、そしてANARCHYとの「I Know What」を経て、AK-69との「Bussin’」へ。そして、再度AK-69が口を開く。「俺がマイクを置く日をずっと考えている」と切り出し、来年2月に¥ellow Bucksと2マンライブを行うことを発表した。場所は、名古屋を代表する大舞台である日本ガイシホール。AK自ら「(¥ellow Bucksを)デカいステージに連れていきたい」と呼びかけ、その後、「Yessir」のパフォーマンスへと続いた。
BAD HOP photo by Yusuke Kitamura
「全員着いて来い!」とシャウトし、「Kawasaki Drift」からスタート。アグレッシヴなバンド・サウンドは、さらにドライヴ感を増幅させる。ヘヴィーなバンド・アレンジを施した「Friends」や「Highland」は、まさにヘッドライナーとしてふさわしい抜群の仕上がり。「Suicide」、「Bayside Dream」といったエモーショナルな楽曲を挟み、T-PablowがBAD HOPの解散について話を切り出した。
「まだ日本のラッパーが足を踏み入れたことがない場所、最後は東京ドームでライブします」と伝え、スクリーンには2024年2月に解散LIVEが東京ドームで開催される旨が映し出された。最後は、現在制作中だというアルバムから新曲を特別にパフォーム。大きな余韻を残してBAD HOPのメンバーがステージを去った後には、大輪の花火が夜空を彩った。
photo by Masanori Naruse
2

この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント