ホラー作家・背筋さんの小説を白石晃士監督が映像化した映画『近畿地方のある場所について』の新たな本編映像と入場者特典が公開された。
入場者特典は原作者・背筋さんによる書き下ろし短編小説。数量限定で配布される、呪符をモチーフとした真っ赤なカードに印字されたQRコードを読み込むことで閲覧できる(閲覧は映画鑑賞後推奨)。
謎めいた絵と文字が不気味な呪符カード
背筋さんは書き下ろし短編について、「本編では語られなかった真実の一端を、ある手記を通じて垣間見ることができます」とコメントしている。
「おやまにきませんか。かきもあります」閲覧注意のホラー映像
公開された本編映像は「近畿地方のとある林間学校で起きた集団ヒステリー事件の資料映像」と題されたビデオテープ。
主人公である編集部員・小沢(赤楚衛二さん)とオカルトライター・千紘(菅野美穂さん)が、失踪した編集長が残した資料を調べるうちにたどり着いた映像だ。
林間学校で起きた集団ヒステリー事件の資料映像のワンシーン
林間学校に訪れた生徒たちが、闇夜から響く謎の声にふざけて応じているうちに、次第に集団ヒステリーに陥り阿鼻叫喚に包まれていく──そんな一部始終が記録されている。
「集団ヒステリー事件の資料映像」というタイトルだけでも十分に不気味だが、時折走るノイズやビデオテープ特有の古びた質感が重なり、恐怖をいっそう際立たせる映像となっている。
本作には怪事件に関連する品として、ビデオテープや手紙、ネット上の書き込み、雑誌記事など多様な資料が登場する。それぞれの資料が劇中でどのように描写され、本能的な恐怖をいかに刺激してくるかも、本作の注目すべきポイントだ。
原作はホラーブームを牽引する小説『近畿地方のある場所について』
映画『近畿地方のある場所について』は、編集部員・小沢とオカルトライター・千紘が、様々な怪異や怪事件を検証していく中で、タブーとなる“近畿地方のある場所”へと導かれていく物語。
映画『近畿地方のある場所について』
原作は、ホラー作家の背筋さんによる同名の小説『近畿地方のある場所について』(KADOKAWA)。
2023年1月にWeb小説サイト「カクヨム」に投稿されると、現実と地続きの恐怖を描くモキュメンタリー(フェイクドキュメンタリー)という手法が話題を呼び、瞬く間に拡散。同年8月に発売された単行本は発行部数70万部を突破し、宝島社「このホラーがすごい!2024年版」では堂々の第1位に輝いた。
モキュメンタリーホラーが一大ジャンルとして定着しつつある昨今、本作はその象徴とも言える存在だ。
なお、映画化に先駆けて原作小説の文庫版が7月25日より発売中。原作単行本とは登場人物もストーリーも異なるという大胆な試みで、改めて注目を集めている。
©︎2025「近畿地方のある場所について」製作委員会

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作品情報
映画『近畿地方のある場所について』
- 原作
- 背筋「近畿地方のある場所について」(KADOKAWA)
- 出演
- 菅野美穂、赤楚衛二
- 監督
- 白石晃士
- 脚本
- 大石哲也 白石晃士
- 脚本協力
- 背筋
- 音楽
- ゲイリー芦屋 重盛康平
- 主題歌
- 椎名林檎「白日のもと」(EMI Records/UNIVERSAL MUSIC)
- 配給
- ワーナー・ブラザース映画
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