VTuberに関する文芸・歴史編纂・研究を主題とした書籍『風とバーチャル』の第1.5集と第2集が、「コミックマーケット104」(C104)で頒布される。
日付は1日目となる8月11日(日)、場所は東京ビッグサイト(東京国際展示場)の西2ホール“す” ブロック 16b。
第1.5集は、文芸中心の特別号。第2集には、「C103」で頒布された第1集に続きVTuber年表が掲載。両号ともに、業界関係者やVTuberへのインタビュー、識者によるコラムなどが収録される。
VTuberの歴史編纂・記録誌『風とバーチャル』
『風とバーチャル』はVTuberの歴史編纂・記録誌。VTuberジャーナリストの古月さんが主宰する企画として、2021年に発足した。
“世界初のバーチャルYouTuber”であるKizuna AI(キズナアイ)さんが誕生してから早数年、転換期にあるVTuberシーンの現状およびこれまでの歴史を記録するべく活動してきた。
2023年末に頒布された『風とバーチャル』第1集は、2019年までの内容を中心に構成。2018年からVTuber日報を更新しているうぇるあめさんによる年表などが掲載された。
第1.5集には懲役太郎運営や由宇霧へのインタビュー掲載
『風とバーチャル』第1.5集(イベント価格2000円)は、94ページに渡る文芸中心の特別号。
暴力団や反社会的勢力など裏社会について紹介するVTuber・懲役太郎さんのYouTubeチャンネルの運営・管理を行う俺太郎さんや、性知識や相互理解をテーマに性教育を発信するVTuber・由宇霧さんへのインタビューを掲載。
その他、VTuberとメタバースを題材にした小説『鈴波アミを待っています』の著者・塗田一帆さんの寄稿や、にじさんじの非公式Wiki(外部リンク)の創設者へのインタビューなどが収録される。
【『風とバーチャル』第1.5集 目次】
古月「はじめに」
■コラム/エッセイ
けいろー「VTuberファンにおすすめしたい、未来のための「推し事」の方法」
阿部 聡也「Vtuberの「フェーズ」変遷と その狭間の「今」」
アシュトン「ソーシャルVRとVTuberの融合 「バーチャル」が当たり前の社会に向けて」
{tk}「瑠璃色の未来」
■インタビュー
俺太郎(懲役太郎 運営)「太郎たち――二次元だから VTuber が出来る」
由宇霧「しくじり性教育実話」
angelic-kitten「非公式Wikiの編集者に訊く」
H.Holon「にじさんじ非公式wiki」
■バーチャル音楽
本郷みもみ「眠らない音楽、あるいは創奏されゆく軌跡」
七草くりむ「バーチャル音楽をdigする」
Atree「のらちゃんisべりべりきゅーと」
かなた「VTuber楽曲でヒットを飛ばすために必要なこと」
古月「あとがき」
第2集は九条林檎の寄稿文や朝ノ姉妹へのインタビューが収録
『風とバーチャル』第2集(イベント価格2000円)は、全348ページ。2020年から2021年までのVTuber年表を掲載。
KAI-YOU Premiumで「不適切で不愉快な、VTuber鑑賞論」を連載している美学者・難波優輝さんによる論文や、スイスの人類学者・ミラ(リュドミラ・ブレディキナ)さんのエッセイおよびバーチャル美少女ねむさんとの対談などが収録される。
その他、VTuber・九条林檎さんの寄稿文やVTuberユニット・朝ノ姉妹へのインタビューなどがラインナップしている。
【『風とバーチャル』第2集 目次】
古月「はじめに」
■バーチャルYouTuber 草創期インタビュー
Wakaba「翻訳が世界にVを広めた」
oxxo「白詰草のブーケは星色に」
■VTuberとは?
難波優輝「記号と呪い――バーチャルなアバターに対する危害行為は中の人をどう傷つけうるのか?」
Milla「バ美肉とジェンダーについてのエッセイ」
名倉編「オブジェクト指向VTuber論2 キャラクターの技術と倫理について」
よーへん「『接続する』VTuber、コミュニケータとしての『学術系VTuber』の可能性」
九条林檎「VTuberはtuneする」
■インタビュー
朝ノ姉妹プロジェクト(朝ノ瑠璃、朝ノ茜、ノリ)「忍者系VTuberとして、好きなことで生きていく」
バッキー「『ルリイロデイズ』開発者は語るVTuberは生き方の可能性」
■コラム
古月「VTuberにおけるWikipediaの現況――立項状況と画像の観点から」
うぇるあめ「あとがき」
VTuber年表(256ページ)
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連載
2024年8月11日(日)・12日(月)の2日間にわたって、東京ビッグサイトの東・西・南展示棟(サークル・企業ブース)で開催される「コミックマーケット104」(C104)を特集。
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