VTuberグループ・にじさんじが6月19日、新人ライバーによるユニット「いずれ菖蒲か杜若(通称・あやかき)」のデビューを発表。
しかし、その発表時に話題を集めたのは“人間”だけではなかった。
というのも今回のユニットは「4人と1匹」。人ならざるキャラクターが現れたのだ。その名もルンルン(一人称は“ちょま”/“るんちょま”と呼んでくださいとのこと)。
今回は、いまVTuberシーンで注目を集めている新人クリーチャー(?)について紹介しよう。
目次
魑魅魍魎! 人ならざるにじさんじライバーの新星
公式紹介文によるとルンルンさんは、「ある日空から落ちてきた謎のいきもの」だという。
兎などを連想させるような長い耳に、胴体から手? 足?が生え、頭などからは狐火のようなものがモクモクとしている。まさしく現実世界に存在するのか怪しい「謎のいきもの」といえるだろう。
とはいえ別に、ルンルンさんのように、にじさんじに人ならざる者が所属することは珍しいことではない。
非人間型のライバーでは、異世界の悪魔・でびでび・でびるさん、喋れる犬・黒井しばさん。加えて、人間型だけでなく、犬の姿を持つ鈴木勝さんらがいる。
また種族だけで考えれば、にじさんじは魑魅魍魎。鬼、猫、幽霊、魔王、吸血鬼、ドレイク、ケルべロス、サキュバス……とあげればきりがない。
ただ、今回のように非人間型の新人バーチャルライバーがデビューするの実に約6年ぶり。今回、でびでび・でびるさんや黒井しばさんの系譜を継ぐマスコットキャラクターが久しぶりに登場すると話題になったのだ。
なお、2023年11月には、にじさんじを手掛けるANYCOLORが「VTAマスコットライバーオーディション」を実施している。
告知のシルエットから推察するに、ルンルンさんはもしかしたらこのオーディションを通過したのかもしれない。
このオーディション発表時から、にじさんじのファンを中心にマスコットを募集することに驚きの反応がみられていた。
北小路ヒスイは「食べたい」キュートアグレッション的な反応も
そんなルンルンさんだが、ファンや同僚のライバーから早速いじられキャラになっている。特によく上がるのは「食べたい」という声。
自己紹介ツイートにリプライをした北小路ヒスイさんをはじめ、食欲を露わに人間たちにルンルンさんは毎度困惑の様子だ。
その一方、初の雑談配信では、「キュートアグレッション(※)ということばを(配信の)コメント欄で学びましたよ」と言及。
「困りましたね……」「なんでそんなことを皆さん言うのでしょうか?」と驚きを露わにした。
(※)キュートアグレッション:人間が可愛いものに抱く攻撃衝動。可愛いすぎるが故に虐めたくなる心理。
続けて「でも! ちょま(=ルンルンさん)は本当にお人間さんたちがそういうことをしないって知っていますよ!」とフォローを入れたにも関わらず、その話題の最中に本当にルンルンさんを食べようとする人間たちがコメント欄に出現。
「今日は泥をすすりました! お人間さんたち! ちょまは今日泥をすすりましたよ!」と、食べられまいと嘘をつく様子もみられた。
にじさんじ新人の宿命(?)先輩からの洗礼
一方、ルンルンさんは非人間型ライバーの先輩からの「洗礼」もうけている。
黒井しばさんは、かわいさのあまり飼おうとしており(外部リンク)、黒井しばさん自身が描いたとみられる、ルンルンさんの熱烈なファンアートを描いている。
これにつられ、両者のファンたちからも黒井しばさんがルンルンさんを飼おうとするファンアートが複数描かれている。
一方、でびでび・でびるさんは「お前はオムライス作れるの?」とあやかきの全メンバーに聞いており、つくれると回答したルンルンさんに「お前が!?」と驚き、「おまえがライスかな」といじっている。
でびでび・でびるさんは今後ユニットにオムライス企画をやらせることに乗り気なようだ(外部リンク)。
かわいさの内に秘めるルンルンの多彩な才能
そんな可愛いいじられキャラになりつつあるルンルンさんだが、にじさんじに所属するだけあり、その内に多彩な才能を秘めている。
例えば、初配信の冒頭で流れた「にじさんじ調査隊」という紙芝居風の動画はルンルンさん自身が制作したものだ。
どこか癖になる特徴的でかわいらしい声で「藤岡弘、探検隊」のパロディを行った。この少し幼さも感じられる、かわいい声が最大の魅力のひとつだろう。
また、ルンルンさんはイラストを趣味としており、初配信中で出したスライドや自身の歌ってみたのサムネイルも描いている。
いわゆる「アニメ塗り」とは異なる、少し水彩やクレヨンのような塗り方をするキャラクター性のあるイラストが特徴だ。
邦ロックやラップを嗜む謎の生き物・ルンルン
ルンルンさんは、初配信で音楽を趣味にしていると語っており、BUMP OF CHICKENやamazarashiのような邦ロック、ラップを聴くという。
そうした背景もあってか、6月22日に「いずれ菖蒲か杜若」の歌ってみたリレー投稿企画「あやかきミュージック・アワー」では、amazarashiの楽曲「スターライト」をカバー。
ルンルンさんがかわいく明るく歌うことで、原曲より更に希望を感じられるような、その笑顔で前へ引っ張られる感覚になる。
コメントでも、このアレンジに好意的な意見が多数寄せられていた。
ルンルン、自作ポエトリーリーディングを披露
また、活動開始から1週間も経たずと早くも2本目の動画をアップロードしており、初配信でも披露したオリジナル曲「MORE and MORE」を公開している。
こちらは、Kawaii bassを連想させるSunfluさんによるビートに乗せ、ポエトリーリーディングスタイルのラップを披露。初投稿ながら音源からスキルを感じさせる。
一方、リリックでは「だからちょまをしんじていてね」とファンを勇気づけるような表現が散見される。
ルンルンさんは活動からホスピタリティの高さを伺える点があり、ファンの「励まされた」といったポストに反応し、さらに励ましの言葉を送ったり、配信の発言でも何度か人間を応援するような話をしている。こうした性格がリリックの音楽性に反映されているのだろう。
かわいらしくも、ホスピタリティと才能に溢れるルンルンさん。今後の活動に期待したい。
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