政治家の炎上事例は下半期の方が多い結果に
業種・発生原因別の炎上件数は「娯楽業」がほぼ半数を占める102件でトップ。芸能関係者やYouTuberなど、有名人への批判の声は「仕方がない」「人気がある証拠」などと解釈をするユーザーも少なくなく、何気ない発言でも炎上しやすい傾向にあるとしている。
また、政治家が関連している炎上事例も上半期の10件から下半期の24件に増加している。
近年は粗探しをするユーザーが増加傾向
炎上事例の区分では「顧客クレーム・批判」が115件、「不適切発言・行為・失言」が47件、「不祥事」と「事件ニュース」が1件ずつという結果に。炎上の約70%が顧客クレームや批判からはじまっており、何気ない発言が炎上に発展することが示されている。なお、近年は粗探しをするユーザーや、不満を誰かにぶつけたいといった理由から批判するユーザーが増加傾向にあるという。 例えば、あるスポーツ選手が試合に負けた翌日に夫婦の写真をSNSにアップしたところ、「浮ついたことしてるから負けるんだろ」などと批判のコメントが投稿されてしまったという。
このように、何気ない写真や発言でも「こんな時に不謹慎だ」などと否定的にとらえるユーザーも一定数いることを考えると、「顧客クレーム・批判」の件数は今後も多くなるのではないかと誹謗中傷対策センターは予想している。
性加害やパワハラの対応で後手を踏んだ企業
誹謗中傷対策センターは2023年の炎上事例に関する総括として、不祥事が起きた際の対応によって炎上し、イメージが悪化してしまった企業や団体を下記の事例と共に紹介している。これらの事例を「その場しのぎの対応がさらなる批判を招いてしまった事が原因」としているが、同時に対策を講じても炎上しないとは言い切れないと説明。A社:保険金不正請求問題を現場の責任として説明
B社:性加害問題の謝罪会見で、記者の指名NGリストが発覚
C社:劇団員が急死した原因で「いじめやパワハラ」を全面否定
対策を講じつつ、炎上した場合のリスクを最小限に抑える対策へと「方向転換する時期なのかもしれません」と結論づけている。
同センターでは社名を明かしてはいないものの、3社はそれぞれ、ビッグモーター、SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)、宝塚歌劇団とみられる。
【調査概要】
調査期間:2023年7月1日~2023年12月31日
調査対象:国内ニュース・SNS・掲示板
【炎上事例の調査方法】
SNSやインターネット上のメディアの常時監視を行い、「対象に対する非難や批判の発生」「対象に対する非難や批判が拡散されている」内容を確認した場合、炎上事例と認定。
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