連載 | #287 ポップな動画を紹介してみた

『ポケモン剣盾』最強構築を遺伝的アルゴリズムで導く? 検証で探る結論パ

『ポケモン剣盾』最強構築を遺伝的アルゴリズムで導く? 検証で探る結論パ
『ポケモン剣盾』最強構築を遺伝的アルゴリズムで導く? 検証で探る結論パ

Photo by Sangharsh Lohakare on Unsplash

人類最強と目されていたチェスプレイヤーが、スーパーコンピュータに敗北してから早20年。

いつか、ゲーム『ポケットモンスター』の世界王者も、コンピュータが到達してしまう日は来るのだろうか?

プログラミングで『ポケモン』対戦を検証・考察

ランダムで構築1000組作って競わせて1位になった構築最強説【シリーズ12】
ゲーム『ポケットモンスター ソード・シールド』(ポケモン剣盾)のランクバトル環境を、プログラミングを用いて検証・考察。その解説動画を公開しているYouTubeチャンネルがある。

その名もなおまるch。投稿主のなおまるさんは、『ポケモン剣盾』からランクバトルに真剣に取り組み、シーズン16で212位(レート2001相当)を達成したという。 そして4月3日、新たな検証動画「遺伝的アルゴリズムで最強構築を求める」を公開した。

『ポケモン』対戦を数式化して評価

遺伝的アルゴリズムで最強構築を求める
生物の進化過程を模し、最適解を求める遺伝的アルゴリズム。この動画は、それを応用して『ポケモン剣盾』の対戦環境における最強の6匹、いわゆるパーティ構築を検証していくというものである。

人間では到底及ばない、遥かに優れた演算能力を持つコンピュータ。仮想的な対戦を幾度となく試行してコンピュータに計算させ、どのように『ポケモン』対戦を数式化し評価していくのかを、この動画では紹介している。

遺伝的アルゴリズムで導かれた“最強の6匹”

遺伝的アルゴリズムで算出した最強パーティーTOP10

遺伝的アルゴリズムの詳細や具体的な評価関数、最適解となるパーティが求められていく過程などはぜひ動画で確認してほしい。

最終的に完成した“最強の6匹”がこちらだ。

・ザシアン
・バドレックス (こくばじょうのすがた)
・ピクシー
・バンギラス
・アーマーガア
・レジエレキ

もちろん、今回の手法が完璧という訳ではない。

「ライバロリ方式」と呼ばれる今回の評価方式は、いわゆる「通りの良い」ザシアンやバドレックス(こくばじょうのすがた)といったタイプ的に優秀な高火力・高速アタッカーが高く評価される。

今回用いられた評価関数(動画「遺伝的アルゴリズムで最強構築を求める」より)

なおまるさんも、今回の評価方法では「ザシアンが強すぎる」とし、「ザシアンの弱体化とダイジェッター(ダイジェットできるポケモン)の強化を図りたい」と展望を述べている。

実際のゲームでは「ダイジェット」「トリックルーム」のように素早さ関係を逆転させるわざが存在するほか、「いたずらごころ」といった特性でザシアンやバドレックスの上から妨害・対策する戦略もとられるため、与ダメージやステータスに大きく依存した今回の評価方式だけでは捉えきれない部分がある。

それでも、注目に値する試みだ。実際にザシアンやバドレックスが対戦環境のメタゲームを定義しているのは、ポケモンプレイヤーであれば周知。一定以上の正確性は評価せざるを得ない。

超情報社会の現代、ゲームの世界でも次の覇権を握るのは、コンピュータを上手く使いこなせるものなのかもしれない。

日本が誇る世界的コンテンツ「ポケットモンスター」

この記事どう思う?

この記事どう思う?

関連キーフレーズ

連載

ポップな動画を紹介してみた

日夜生み出されるポップな動画たちを短く紹介する人気連載。 ソーシャルメディアやまとめブログ、バイラルメディアなど、 動画系コンテンツへの注目は常に集まっていますが、 KAI-YOUでは「POP」を軸に、話題の動画を紹介していきます。

0件のコメント

※非ログインユーザーのコメントは編集部の承認を経て掲載されます。

※コメントの投稿前には利用規約の確認をお願いします。