連載 | #343 ポップな動画を紹介してみた

「富士山の標高を100メートル下げてみた」AI系YouTuberの企画力が異次元すぎる

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KAI-YOU編集部_情報社会部門
「富士山の標高を100メートル下げてみた」AI系YouTuberの企画力が異次元すぎる
「富士山の標高を100メートル下げてみた」AI系YouTuberの企画力が異次元すぎる

Tokyo Ninjaの動画・AIが考える「登山系YouTuber」/画像はYouTubeのスクリーンショット

OpenAI開発の「Sora」やGoogle開発の「Veo 3」など、昨今急速に進化を遂げている動画生成AI

みなさんも、6月にショート動画シーンで流行した生成AIによる「架空のASMR」動画などを見かけたことがあるのではないでしょうか?

そこからほんの数週間で、新たに「AIが考える〇〇系YouTuber」という謎の新ジャンルがYouTubeやショート動画で台頭しはじめています。

「AIが考える〇〇系YouTuber」でブレイクしたTokyo Ninja

流行の発端となったのは、6月16日に動画投稿を開始したYouTubeチャンネル「Tokyo Ninja」。当初はこのチャンネルも、生成AIによる「架空のASMR」を題材にしたショート動画を公開していました。

そんな本チャンネルが7月初旬より投稿しはじめ、爆発的なヒットを記録しているのが「AIが考える〇〇系YouTuber」シリーズです。

AIが考える「登山系YouTuber」

たとえば、「AIが考える『登山系YouTuber』」と題した動画では、架空の登山系YouTuberたちが「富士山削って標高下げてみた」(!?)という企画に挑戦。

確かに、莫大な資金を投じることで大規模な企画を実現させてきた世界一のYouTuber・MrBeastさんでも難しそう。

火炎放射器ダイナマイトを駆使するなど、AIならではのありえないような発想から飛び出す様々な手段で、とにかく富士山を低くすることを目指します。

口から水を噴射するマンホール佐々木は一体何なんだよ……(しかもメンバーではなく、“助っ人”という立ち位置のキャラクターっぽい)。

視聴者に強いインパクトを残すマンホール佐々木/画像はYouTubeのスクリーンショット

6月16日に動画投稿を開始したばかりなのにも関わらず、登録者数は現在5.3万人を突破。すでに100万再生を超える動画を生むなど、にわかに注目を集めています。

生成AI特有の表現と制作者のユーモアが組み合わさった謎の魅力が癖になる

「AIが考える〇〇系YouTuber」シリーズの魅力は個性豊かな登場人物たちと、随所にある生成AIらしさ。

たどたどしい喋り方や「エグしゅぎ~!」「ヤバしゅぎ~!」などの合いの手も癖になる。登場人物たちも突飛な名前の割には、次のカットで顔や服装がころころ変化していきます。あと、ドローンカメラ風の壮大な空撮も見どころでしょうか。

116万再生の、AIが考える「琵琶湖系YouTuber」

一方で、生成された動画の上からテロップを重ねる編集や、キャラ立ちしている特定のメンバーは別動画にも続けて登場したりと、生成AIだけではない、制作者のたしかなユーモアも感じられます。

生成AIならではの発想力でつくられた架空のYouTuber動画。頭を空っぽにしてみるのに、これほどまでに適したコンテンツはないかもしれません。

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