VTuber/ストリーマーのksonさんが7月28日、「【VShojo倒産】新情報来たけど全員悪人、誰も信じないが正解」と題した動画を投稿。
米国のVTuberエージェンシー・VShojoが倒産手続きを開始したことを明かした。
VShojoを巡っては、7月22日から23日にかけて所属タレントたちが報酬の未払いなどを告発。25日には、代表のJustin Ignacioさんが資金難による事業終了を発表していた。
所属タレントが数千万円規模の未払いを告発した「VShojo」 寄付金の流用も発覚
騒動の発端は7月22日、当時所属していたVTuber・アイアンマウスさんが報酬金の未払いや、寄付を依頼していた約7400万円(50万ドル)が対応されていない点などを告発。VShojoからの脱退を宣言した。
同日には同じくVShojoに所属していたksonさんも、自身の配信上で数千万円規模の報酬の未払いを告発して脱退を表明。
これらによってグループが抱える問題が表面化し、所属タレント全員が脱退するという、異例の事態に陥っていた。
その後25日には、代表のJustin Ignacioさんが声明を発表。寄付金を会社の運転資金として流用していたことを認め、事業を終了すると宣言した。
その際、声明では「VShojo is shutting down」という曖昧な表現が使われていたため、単に事業が停止するのか、法人として倒産の手続きを行うのかなどが不明瞭なままとなっていた。
「VShojo」事業停止 タレント側への事前共有はなし
ksonさんは今回の動画の中で、タレントから運営への質問は無視されていたこと、Justin Ignacioさんの声明や閉鎖について、タレント側へ事前の共有がなかったことを説明。
声明が出た1時間後にようやく、タレント側へ倒産手続きを開始するとの通達があったと語った。
そのやり取りの中では、報酬の未払いについても言及。「法的に未払いの金額を確定させるためのドキュメントが後ほど共有されるので、サインをするかしないかは自由」だと告げられたという。
ksonさんは今回の件について「もはや誰が私を利用しようとしていたのかわからない」と吐露。
「タレントたちには悪意が無かったはず」と前置きしつつ、「VShojo」加入前から共に仕事をしてきた個人マネージャー以外の関係者とは「関係を整理したい」と語った。
アイアンマウスとの法的係争がはじまった「VShojo」
なお、VShojoがある米国の法律では、企業の倒産について「連邦破産法」に基づき処理が行われる。
その中には、資産を売却して債権者に返済し、法人を解散するものや、会社の経営権を保持したまま再建を目指すものなど、いくつかの種類が存在する。
アイアンマウスさんはすでに法的係争がはじまっている旨を明かしており、寄付金の資金流用が着服や横領にあたるのではないかという声も大きく、倒産手続きは難航することが予想される。
アイアンマウス、ksonにはそれぞれの動きも
会社の運営資金に流用されてしまっていた寄付を改めて行うため、アイアンマウスさんは慈善団体などへの寄付を募るためのサービス「TILTIFY」を通じて募金活動を開始。すでに約2億円(1300万ドル)の寄付が集まっている。
アイアンマウスさんの呼びかけに応じて、「TILTIFY」へ2億円近い寄付が集まっている/画像は「TILTIFY」キャンペーンページから
集まった寄付金は、アイアンマウスさん自身もかつて支援を受けたという慈善団体「免疫不全財団」へと寄付される。
またksonさんも、今回の動画の中で、騒動を受けてすでに60件以上もの仕事の依頼が来ていることを明かしている。

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