アメリカのVTuberエージェンシー・VShojoが、資金難による事業終了を公式発表した。
「VShojo」を巡っては、所属VTuberのアイアンマウスさんが、免疫不全財団(Immune Deficiency Foundation)に寄付するために集めた約7400万円が1年以上支払われていない旨を告発し、脱退。
また、続けざまに同じく所属VTuberのksonさんが数千万円の報酬未払いを告発し、脱退を宣言。これらによって運営に関する深刻な問題が表面化し、所属タレントの全員が脱退を発表するという異例の事態に陥っていた。
「VShojo」代表、疑われていた寄付金の流用を認める
今回発表された「VShojo」代表のJustin Ignacioさんの声明によると、「会社が使った資金の一部が、後になって慈善事業向けに調達されたものであったと判明したことも認識しています」として、アイアンマウスさんが集めた寄付金が会社の運転資金として流用されていたことも認めた。
アイアンマウスさんは自身が「分類不能型免疫不全症(CVID)」を患っていることを公言しており、収益の一部をチャリティー団体である免疫不全財団へと寄付している。
しかし、個人情報を公開することへ恐怖を感じており、「VShojo」がこれまで寄付等の窓口となっていたという。
なお、アイアンマウスさんと、VShojo Japan CEOの牧野耕志さんによると、すでに法的係争もはじまっている状況だと説明されている。
VTuberエージェンシー「VShojo」とは?
「VShojo」は、2020年にアメリカで設立されたVTuberエージェンシー。
旧来の仕組みである事務所のように、会社側がIP等の権利を保有するのではなく、既に活動している個人配信者と契約。グッズや楽曲制作などのサポートを提供するというスタイルを取っていた。
2022年には「VShojo Japan」が設立され、すでに人気配信者であったksonさん、飴宮なずなさんが加入。2024年11月には同エージェンシー初となるVTuberグループ「NOVA」が活動を開始した。
国内外問わずに大きな存在感を放っていたが、2025年5月に所属VTuberのMatara Kanさんが離脱したのを皮切りに、6月にはGEEGAさん、Zentreyaさんが立て続けに契約を解除。
そしてアイアンマウスさんの衝撃的な告発によって、全所属タレントが脱退。Xやreddit等のコミュニティでは「VShojo」への不信感を募らせた投稿が集まっていた。

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1件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:12746)
運営側はVTuberの人気にあやかって稼ごうとしか考えられない
ましてやアイアンマウスは自分が助けられたから恩返しの意味もあって頑張っててそれを使い込まれたら、かなりつらいよな