【写真85枚】ホロライブ3rd fes.初日ライブ全曲レポ──画面の中の“みんな“が好き

さくらみこと戌神ころねの「太陽系デスコ」に会場は火を吹いた

「みっころね 」ことさくらみこさんと戌神ころねさんが再登場するとMCパートに。「こんなに人間見たのはじめて」という2人に会場は笑いに包まれていた。「ころねも(MCパートで)やりたいことあるんでしょ?」というさくらみこさんの問いに対して、戌神ころねさんが「ある! みっころね列車がやりたい!」と即答。2人は汽車を真似てステージを歩き、観客はそれに合わせてウェーブを行った。また、2人がライブを振り返る中で「(ここまで来れたのは応援してくれた)人間の賜物」だとアピールしていたのが印象的だった。

MCに続き、2人はナユタン星人さんの「太陽系デスコ」を披露。太陽を名に冠する楽曲に合わせ、会場では特殊効果で火も焚かれた。ラストの“ナーナナナーナナナーナ”では、2人とも可愛らしく飛び跳ねる。「みっころね」からこそできる、仲睦まじい姿が見られた。

まるで「はあちゃま」じゃない!? これが赤井はあとの本気<アイドル>

会場に鳴り響くラジオボイスのイントロ。「ほめられると伸びるノエちゃんの歌です いっぱい頑張るから、たくさんほめてちぎってくれると嬉しいな」と、白銀ノエルさんが歌ったのが「ほめのび」。“褒めてほしいな”とファンに甘える歌でバレエの要素が入ったダンスを披露した。このゆるふわな楽曲は、まるで普段の雑談配信の空気感のようだった。

続く赤井はあとさんは、全編英語詞の「Infinity」。この楽曲は、ここまでのライブで披露されてきた楽曲とは方向性が異なるエレクトロハウスなナンバー。背景の映像が「はあと」の名前に合わせるように白いハートになる場面も。 先ほどのMCのように、普段は「はあちゃまワールド」全開で自由奔放な「はあちゃま」。しかし、今回のステージでは正真正銘のアイドル「赤井はあと」だった。「いつも応援してくれてありがとう。みんなが私の心の支えになってくれる分、私もみんなを支えられるように頑張るね!これからもよろしくお願いします」と、根が真面目で素敵な彼女らしさが、今回のステージでは表現されていたように思う。

常闇トワさんは、ロックナンバー「born to be real」を披露。常闇トワさんの格好いい低音ボーカルが光る。激しい曲に合わせてドラムが激しく鼓動する。会場は、曲の後半になるにつれてどんどん盛り上がっていった。

熱狂の最中登場した「かなあず」 シンクロした声による「モザイクロール(Reloaded)」

その興奮と熱気のバトンは、天音かなたさんとAZKiさんのユニットに引き継がれる。2人の登場を温かく迎える手拍子はこれまでになく大きいものになっていた。

2人が披露したのは、DECO*27さんの「モザイクロール(Reloaded)」。声質が遠からず似ている2人だからこそできる、クリアで綺麗にシンクロした高音が会場に響く。高い歌唱力と息の合ったハーモニーで会場を魅了した。

MCでは、時間が押し迫っているから焦りながらもこれまでのパフォーマンスを振り返り。感情が高ぶると「床」なることで知られるAZKiさん。「あれはオタクになってしまいますね」とその一面を見せる瞬間も。

MCの最後で「(ペンライトを)黄色に変えられるかな?」と、観客席を一面の黄色にしてその場を去った。

星の輝きに会場の空気が急変 オーディエンス「GOHSTだ!」

そして、メンバーカラーが黄色の大空スバルさんが登場。「皆さんまたまだ疲れてないよなー!!」と、この楽しい空間を続くことをアピール。

ぷ・れ・あ・で・す!」は、普段の配信時の少年のような声とは異なり、彼女のアイドルらしさを強調した曲。振付でも大空スバルさんの元気さが伝わる。間奏で「はい! はい! はい!」とさらに盛り上げようとする姿は、普段から元気いっぱいな大空スバルさんらしかった。

バトンタッチして登場した夏色まつりさんは「HiHiハイテンション!」を歌唱。前奏から跳ねながら、頭の上でクラップ。普段よりもさらにテンションが高い。時折見せたウィンクに、“ハイテンション”という歌詞に似合うダンス。コール&レスポンスでは、“わっしょい わっしょい”の声に合わせて、ファンがサイリウムを勢いよく振っていた。

夏色まつりさんが捌けて暗転した後、青い輝きと共にステージに彗星のごとく現れたのは星街すいせいさん。間髪なく聴こえたのは「Stellar Stellar」の力強いアカペラ。“だって僕は星だから”。その歌声に会場はどよめいた。 これがホロライブで屈指のボーカリストであり、オリコンとビルボードチャートで1位を同時獲得したVTuber、星街すいせいさんの力だ。

伴奏がないにも関わらず、彼女の持つ声に引き寄せられる。会場でこのボーカルを聞いた筆者は音と共に感情が揺らされ、涙を流してしまった。アイドルになりたいとずっと言ってきた彼女だが、ここに立ってしっかりと歌う姿に感動せざるを得なかったからだ。

照明が少し暗いことで、会場は星のように蒼いサイリウムが懇々と輝く。サイリウムが振られることで星が瞬くようになり、そこはまるで、星街すいせいさんが見せる宇宙のような空間になった。

星街すいせいさんはここで1度姿を消す。再び、常闇トワさんと2人でステージ上に現れると、これまでにないほどの会場にどよめきが起きた。会場の中には耐えきれなかったのだろう「『GHOST』だ!」と叫ぶファンの声も響いていた。

会場は2人の低くかっこいいボーカルとパフォーマンスに釘付けになった。2人が間奏で大きく手を上げ煽ると、ファンも答えるように手をあげる。ブレイクで一瞬演奏の音が止み、再びサビに入ると会場の熱気は最高潮に。曲の終わりと共にスモークが焚かれ、会場はこれまでにないほどの拍手で包まれた。 「ずっと(星街すいせいさんが出番を)待っていた」「マジでそう!」と2人のMCパートへ。2人で曲を決める際に星街すいせいさんから「GOHST」を提案したそうで、常闇トワさんは「あ、『GOHST』歌っていいんだ」と意外だったことを明かしている。

最後の曲の前には、DAY1で登場したホロライブの日本メンバー全15名を紹介するアタックが流れ、ステージもライブ冒頭のように2段に。そして歌うのは、今回のメイン曲「Prism Melody」。メンバーも上半身の衣装をライブTシャツになり、息の合ったダンスを披露した。様々な色で照らされた会場。色とりどりのサイリウム。この曲が今回のDAY1の集大成であることを示すように、会場が一体になっていた。

“迎えた今は当たり前なんかじゃない”。そんな歌詞が、ここまでのホロライブの道のりを物語っている。そして、“そうさ きっと僕らの奇跡は終わらないよ”といった明るい歌詞には、これからのホロライブを希望で溢れさせるため、頑張ろうという前向きな気持ちが込められているように筆者は感じた。 全楽曲が終わると、ステージ上の画面にはメンバー含め、関わったスタッフ、協賛企業などが載ったエンドロールが流れた。ただ、ここで気づいたのは、ファンの中にはその場にいないホロライブメンバーのサイリウムを振るファンがいたことだ。例え、日付が違っても、様々なことが変化しても、ファンであり続ける意志のようなものを遠目から感じた。エンドの「Prism Melody」のインスト版に合わせて響き渡る手拍子。最後にはタイトルが大きく映し出され、ライブ1日目は幕を降ろした。

会場の外に出ると、入場時とは変わって外は暗く、少し強めの雨が降っていた。傘をさしながら、帰りがけのファンたちは思い思いの感想を述べていた。感想の中には様々なものが聞こえてきたが、「また明日も行きたい」「いいライブだった」といった声がよく聞こえた。

きっとホロライブメンバーの気持ちは、ライブ会場だけでなく、ニコニコ生放送/SPWNの配信視聴者にも伝わったことだろう。

帰宅後、復習も兼ねてニコニコ生放送のタイムシフト(アーカイブ)のコメントを見ていると、配信の最後で視聴者が余韻に浸る中でAZKiさんの楽曲に合わせて「画面の中のみんなが好き」という匿名のコメントが目についた。まだまだ繋がり、止まらないホロライブがここにあるのだと感じた。

止まらないホロライブ


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