「圧力を受け入れ忖度してきたマスメディアも反省すべき」
嵐ファンの20代男性は、「そもそも、問題が取り沙汰されてから、会見行うまでズルズル時間かけすぎだと思う」と厳しく批判する。「もちろん、非常にセンシティブな問題だし、時間をかけて慎重に調査すべき面もあるとは思うけど、正直そのジャニーズ事務所の対応の遅さ・甘さが、今回の問題に繋がっているのは否めない」 一方、東山紀之さんは会見で、メディアへ圧力やメディア側の忖度について「うちの事務所が全て悪い」とコメントしたが、男性ファンは「問題なのはジャニーズだけではない」と指摘する。
「問題の全てにおいて、ジャニーズ事務所だけに非があるとは思えない。1999年に『週刊文春』が報じたときや、その裁判の結果(※)が出たときに報じてこなかった、圧力を甘んじて受け入れ忖度してきたマスメディアも、反省すべき点が大いにあるのではないか」
※1999年に『週刊文春』がジャニー喜多川さんの性加害を大々的に報じ、ジャニーズ事務所と文藝春秋の裁判へ発展。2003年、東京高裁は性加害の真実性を認めている。
ジャニーズの構造的な異様さ、改めて浮き彫りになった記者会見
「得体の知れない、触れてはいけないものという空気は感じていた」会見に出席した井ノ原快彦さんが、ジャニーズJr.時代に性加害の噂を耳にしたときの印象として口にした発言だ。彼は現在、ジャニーズJr.の育成・プロデュースを行うジャニーズアイランド社長をつとめている。
筆者は1998年から1999年にかけて、東京・渋谷のNHKでオーディションのようなもの(ジャニー喜多川さんとの簡単な面接)を受け、709リハーサル室(だったはず)でジャニーズJr.のレッスンに何度か参加した。
当時、自分よりレッスン経験者で先輩であるジャニーズJr.候補生から、様々な悪い噂を聞かされた記憶がある。
中学1〜2年だった筆者は、ある種の怖さを感じながらも、その噂に踏み込むことはしなかった。ただ、その後も自宅にジャニーズからレッスン参加の電話がかかってきたが、親に断ってもらい行かなくなった。今思えば、そうした噂の影響も少なからずあっただろう。
今回、ジャニーズ事務所の会見を通じて、改めてその構造的な異様さが際立つと同時に、自分自身も無自覚にそんな世界に足を踏み入れようとしていた事実に慄然としている。 これはジャニーズだけではなく、ファンらの発言にあるようにメディアを含めた問題であり、言わずもがな芸能界としての問題でもある。
そうした諸問題が浮き彫りになり、タレントおよび事務所のトップ自らが忖度について言及した会見を経て、ジャニーズがいかに変革していくのか見届けていきたい。
※9月10日:ファンのコメントを追加しました。
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