来場者数200万人のVRChatワールド「NAGiSA」の開発者、新作交流ワールドを発表

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浅田カズラ
来場者数200万人のVRChatワールド「NAGiSA」の開発者、新作交流ワールドを発表
来場者数200万人のVRChatワールド「NAGiSA」の開発者、新作交流ワールドを発表

共通の話題や趣味で集まりやすい新作交流ワールド「ひまり旅館」

VTuberのエンジンかずみ(丸山 一沙)さんが代表をつとめる株式会社ナギサコネクトが、11月7日にソーシャルVR・VRChatの新作交流ワールド「ひまり旅館」を公開した。

エンジンかずみさんは2024年に、「1対1お話しワールド NAGiSA」を公開。アクセス数が延べ200万を超える人気ワールドとなり、新たな日本のVRChatカルチャーを形成する土壌となった。

今回公開されたひまり旅館は、ユーザー自身が話題ごとに部屋を作成し、特定の話題や趣味でユーザーが集まることができる、新たな基軸の交流ワールドとなっている。

イメージは“スレ立て” 話題ごとに部屋ができる交流ワールド「ひまり旅館」

ひまり旅館は、10個の小部屋と、それらに通じるホールで構成。小部屋ごとに一つ話題を掲示することができ、収容上限の8人まで誰でも入室することができる。

「ひまり旅館」ホール

ユーザーは既存の部屋入室はもちろん、ホールで自ら部屋を作成することも可能だ。VRモードでもテキスト入力しやすい設計になっているほか、手軽に部屋作成ができるプリセット機能も備わっているという。

「ひまり旅館」部屋作成パネル

また、部屋の名称は部屋内部からいつでも更新ができるため、部屋の目的が変わってしまった場合にも対応できる。他の部屋もクイックメニューからいつでも閲覧できるため、別の部屋への移動も行いやすい。

「ひまり旅館」部屋内部

上記のような設計によって、ひまり旅館は特定の話題・目的・趣味で人が集まりやすい交流ワールドとなっている。

コンセプトは「インターネット掲示板のスレ立て」だという。

従来の交流ワールドが抱えていた「人にどう話しかければわからない」という課題や、5分のローテーションで人が入れ替わるNAGiSA特有の「仲良くなる前にマッチングが終了する」課題にもアプローチしているという。

内装スキンや強制退室機能を提供する有料プラン

ひまり旅館は、有料プラン「ひまりPlus」が展開予定だ。当該プラン利用者には、様々な機能が解禁される。

「ひまりPlus」提供機能・部屋内装変更

大きな機能としては、部屋の内装変更機能「ヘヤスキン」が挙げられる。デフォルトの部屋内装は和室だが、これをバーの空間に切り替えることができる。今後はカフェなどの空間も制作予定だという。

内装変更は、小規模なイベント開催にも適している。従来のVRChat内イベントは、会場ワールドを自作し、Xなどで告知を行う流れが一般的だが、ひまり旅館はそれらをワンストップでまかなうことができる。

突発のイベント開催や、これから開催したいイベントのテスト運用などをより気軽にする、新たなイベントのスタイルの開拓が期待される。

「ひまりPlus」提供機能・迷惑ユーザー退室機能イメージ

この他にも、「ひまりPlus」は迷惑ユーザーの強制退室、上限人数の拡大(8人→12人)、VRユーザー限定入室制御、入室ロックなど、様々な機能を提供する。また、初月無料キャンペーンも開催予定だ。

VRChatカルチャーを発信し続けるVTuber・エンジンかずみ

ナギサコネクトの代表取締役・エンジンかずみさんは、2018年デビューのVTuber。

エンジンかずみさん

活動初期は物理エンジンやVR空間を活用した動画をメインに投稿。キズナアイ(KizunaAI)さんらが所属したバーチャルYouTuber支援プロジェクト・upd8に所属していた過去も持つ。

2023年からはVRChatへ活動の軸足を移し、VRChat内での街頭インタビューやイベントレポートを動画企画に採用。VRChatカルチャーを発信するVTuberとして大きく注目された。

「1対1お話しワールド NAGiSA」

2024年6月にはNAGiSAを公開。従来型の交流ワールドにおける、「すでに会話の輪が形成され、割って入れない」問題を解決したワールドとして人気を集めた。そして2025年8月には、NAGiSAの名を冠したナギサコネクト設立に至った。

なお、NAGiSAはストリーマーのスタンミ(スタンミじゃぱん)さんもVRChat配信で何度か訪問し、VRChatユーザー・トコロバ(所場)と出会った聖地としても知られる。

こうした要因が重なり、NAGiSAは現在も多くの人が通う、VRChatカルチャーの基盤の一つになっている。

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筆者は「野良インタビュー部屋」とか立ててみたいです

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