ジャニーズ事務所の「外部専門家による再発防止特別チーム」(以下、再発防止特別チーム)による調査報告を受け、8月30日にテレビ局各社が声明を発表した。
故・ジャニー喜多川さんの性加害問題に関する報告書の中で、再発防止特別チームは、性加害問題の背景の1つとしてマスメディアの存在に言及。
「マスメディアの沈黙」と題した項目で、この問題について「多くのマスメディアが正面から取り上げてこなかった」と指摘していた。
日本テレビは「ジャニー喜多川氏による性加害の事実について『マスメディアが正面から取り上げてこなかった』などの指摘を重く受け止め、性加害などの人権侵害は、あってはならないという姿勢で報道してまいります」と報告した。 テレビ朝日は「テレビ朝日グループでは従前より、人権尊重を明確に掲げて事業活動を行っておりますが、調査報告書に盛り込まれたマスメディアに対する指摘を重く受け止め、今後ともかかる取り組みを真撃に続けてまいります」とコメント。 TBSは「『マスメディアの沈黙』と指摘された事も踏まえ、いかなる性暴力も許されるものではないという姿勢で、今後も報道や放送に臨んでまいります」とした。 フジテレビは「報告書に記されたマスメディアの過去の報道に関するご指摘を真摯に受け止めております。性加害が決して許されないことは当然です。当社としても、あらゆる人権侵害を防ぐべく対処していく所存です」と報告。 テレビ東京も「指摘を重く受け止め、人権デューデリジェンスの考え方に基づき、自社はもちろん、取引先についても、人権重視の姿勢を徹底するよう今後も行動して参ります」とコメントしている。英国BBCによる報道およびドキュメンタリー
ジャニーズ事務所が性加害問題を巡り、8月29日に公開した再発防止特別チームの調査報告書(外部リンク)。71ページに及ぶ報告書(公表版)で同チームは、一連の問題の背景として、マスメディアの沈黙を指摘していた。
3月のBBCの報道や元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト(岡本カウアン)さんらの記者会見が行われるまで、多くのマスメディアが問題を正面から取り上げてこなかった点を挙げている。
例えば2000年初頭、ジャニーズ事務所と文藝春秋を巡る裁判では、性加害の事実が認定されたにもかかわらず、訴訟結果はほとんど報道されなかった。
マスメディアから批判を受けることがないことで、ジャニーズ事務所の隠蔽体質を強化し「さらに多くの被害者を出すこととなったと考えられる」とメディアの責任を訴えていた。 メディアの責任を巡っては、カウアン・オカモトさんも記者会見時に質疑応答で言及。
性加害問題をマスメディアが報じた場合のジャニーズ事務所への入所を問われ、「そのときにならないとわからない」としつつも、「テレビが取り上げていたら大問題になったはずなので、親も止めたと思う。たぶん(入所は)なかったんじゃないか」と回答していた。
8月29日までに被害者及びジャニーズ事務所関係者ら41名にヒアリング調査を実施。報告書では、ジャニー喜多川さんの性加害を事実と認定した。
さらに、同族経営の弊害があったとして、「ジャニーズ事務所が解体的出直しをするため」藤島ジュリー景子社長の辞任も提言している。
故・ジャニー喜多川さんの性加害問題に関する報告書の中で、再発防止特別チームは、性加害問題の背景の1つとしてマスメディアの存在に言及。
「マスメディアの沈黙」と題した項目で、この問題について「多くのマスメディアが正面から取り上げてこなかった」と指摘していた。
日テレ、テレ朝、TBS、テレ東、フジの5社が声明
声明を発表したのは、日本テレビ、テレビ朝日、TBS、テレビ東京、フジテレビの5社。日本テレビは「ジャニー喜多川氏による性加害の事実について『マスメディアが正面から取り上げてこなかった』などの指摘を重く受け止め、性加害などの人権侵害は、あってはならないという姿勢で報道してまいります」と報告した。 テレビ朝日は「テレビ朝日グループでは従前より、人権尊重を明確に掲げて事業活動を行っておりますが、調査報告書に盛り込まれたマスメディアに対する指摘を重く受け止め、今後ともかかる取り組みを真撃に続けてまいります」とコメント。 TBSは「『マスメディアの沈黙』と指摘された事も踏まえ、いかなる性暴力も許されるものではないという姿勢で、今後も報道や放送に臨んでまいります」とした。 フジテレビは「報告書に記されたマスメディアの過去の報道に関するご指摘を真摯に受け止めております。性加害が決して許されないことは当然です。当社としても、あらゆる人権侵害を防ぐべく対処していく所存です」と報告。 テレビ東京も「指摘を重く受け止め、人権デューデリジェンスの考え方に基づき、自社はもちろん、取引先についても、人権重視の姿勢を徹底するよう今後も行動して参ります」とコメントしている。
性加害が認定されたのに取り上げなかったマスメディア
3月のBBCの報道や元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト(岡本カウアン)さんらの記者会見が行われるまで、多くのマスメディアが問題を正面から取り上げてこなかった点を挙げている。
例えば2000年初頭、ジャニーズ事務所と文藝春秋を巡る裁判では、性加害の事実が認定されたにもかかわらず、訴訟結果はほとんど報道されなかった。
報道の不自然な対応がジャニーズの隠蔽体質を強化
報告書では「訴訟結果すらまともに報道されていないようであり、報道機関としてのマスメディアとしては極めて不自然な対応をしてきたと考えられる」と指摘。マスメディアから批判を受けることがないことで、ジャニーズ事務所の隠蔽体質を強化し「さらに多くの被害者を出すこととなったと考えられる」とメディアの責任を訴えていた。 メディアの責任を巡っては、カウアン・オカモトさんも記者会見時に質疑応答で言及。
性加害問題をマスメディアが報じた場合のジャニーズ事務所への入所を問われ、「そのときにならないとわからない」としつつも、「テレビが取り上げていたら大問題になったはずなので、親も止めたと思う。たぶん(入所は)なかったんじゃないか」と回答していた。
報告書で性加害を認め、ジュリー社長の辞任を提言
再発防止特別チームは、ジャニーズ事務所が同社から独立した第三者組織として5月26日に設置。性加害問題における事務所のガバナンス上の問題点の把握た、再発防止策の策定・提言を目的とした。8月29日までに被害者及びジャニーズ事務所関係者ら41名にヒアリング調査を実施。報告書では、ジャニー喜多川さんの性加害を事実と認定した。
さらに、同族経営の弊害があったとして、「ジャニーズ事務所が解体的出直しをするため」藤島ジュリー景子社長の辞任も提言している。
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2件のコメント
匿名ハッコウくん(ID:9208)
主要放送局の声明はその場しのぎ。
なぜジャニー喜多川氏の写真はサングラスに帽子の姿なのか。
他の犯罪者は素顔を載せて報道しています。
この事からも結局変わらない業界なんだと思います。
匿名ハッコウくん(ID:9166)
放送局はコメントを出しているが、タレント事務所と放送局の間に癒着がなかったか、調査するとは言わない。何か他人事の様。テレ朝に至っては、ファンにも責任がある様なコメントをする。放送局の姿勢が問われているのでは?