公正取引委員会が、アーティスト・俳優・タレントなどと所属事務所間の契約などのトラブルについて、情報提供を求めている。
4月18日、公正取引委員会は、クリエイター支援のための取引適正化に向けた実態調査の一環として、情報提供フォームを公式サイトに開設した。
これは「問題と思われる事実に関する情報」を収集・把握するための動きになる。
移籍・独立を妨げられるなどの行為を問題視
公正取引委員会は公式サイトで、情報提供者に関する情報が外部に漏れることはないと明言。
「本名を名乗りづらい事情がある場合は匿名でも構いません」としつつ、情報提供の内容について詳しく聞き取りを行う可能性があるため、連絡先は必ず記載するように呼びかけている。
問題の具体例としては、「所属事務所から移籍・独立を妨げられた」「一方的に契約を更新された」「移籍・独立後に芸名や写真の使用を制限された」が挙げられている。
なお、調査業務を効率的に行うために、可能な限り電話ではなく、情報提供フォームを利用するように協力を求めている。
問題になってきたタレントと事務所の関係
公正取引委員会が今回情報提供を呼びかけている、アーティスト、俳優、タレントなどと所属事務所の間に起こるトラブルは、いつの時代も争点になってきた。
トラブルの原因はケースによって千差万別だが、長年問題視されてきたのは、所属事務所が所属タレント及び元所属タレントに、様々な方法で圧力をかける事例だ。
移籍・独立後に芸名や写真の使用を制限されるなどといった、公正取引委員会が挙げた具体例はその代表格となる。
関係各所と繋がりのある事務所が基本的にはパラーバランスの上では強者であり、そのため多くのタレントが被害に遭ってきた。
ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)が、退所したSMAPの元メンバー3人がテレビ番組に出演できないようテレビ局に圧力をかけた疑いがあるとして、公正取引委員会に注意されたという2019年の報道は記憶に新しい。
また、2016年には、所属事務所・レプロエンタテインメントとの契約問題を受けて、俳優・のんさんが能年玲奈から改名したケースもある。
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