YouTubeにユーザーが投稿した「カスタム字幕」の削除が行われていることが明らかとなり、一部のユーザー(特にホロライブやにじさんじの翻訳者や海外ファン)から不満の声が上がっている。
今回削除の対象となっているのは、AI生成字幕や通常のテキスト字幕ではなく、投稿者がアップロードした「装飾付きのカスタム字幕」。削除は現状、ランダムに行われている様子だ。
この削除が意図的な使用変更なのか、あるいは一時的なバグなのか、YouTube公式からの発表はまだ行われてない。
多彩な字幕を追加できる字幕アップロード形式「SRV3」
YouTubeには字幕アップロード形式がいくつか存在するが、今回削除の対象となっているのは「SRV3(またはYTT)」と呼ばれる形式のもの。
通常の字幕(SRT形式等)とは異なり、この形式では字幕の表示位置、フォント、装飾(色、影、透明度)の指定が可能で、さらにカラオケのように音に合わせて文字色を変えるといった演出もできることで知られている 。
YouTubeの自動翻訳機能は精度が低いケースもあり、これまで一部のクリエイターや有志の翻訳者は、より正確で、かつ映像の世界観を崩さない華やかな字幕を表示するためにこの機能を利用してきた 。
ホロライブやにじさんじのMV字幕で多用されてきた「SRV3」
この字幕形式は、ホロライブやにじさんじといった大手事務所に所属するVTuberのミュージックビデオ(MV)などで頻繁に使用されている。
例えば、ホロライブ所属・星街すいせいさんの代表曲「ビビデバ」のMVでは、イメージカラーである青色の文字装飾に加え、歌詞が楽曲とシンクロするカラオケ風の演出が施されているのが確認できる。
ビビデバ / 星街すいせい/画像はYouTubeから
RedditユーザーのMatthewHinsonさんは、「ホロライブの公式翻訳動画はSRV3を使用しており、これにより他の方法では不可能な、美しくユニークな字幕を実現している」と投稿(外部リンク)。
いかにこの技術が、VTuber文化とその関連コンテンツで定着していたかがうかがえる。
翻訳者やクリエイターの活動にも大きな影響
本件についていち早く声を上げたのは、VTuber・MonochroMenaceさんの翻訳マネージャーをつとめるmaymeiさんだ。
maymeiさんはXにて、「多くの人がこの機能を使い、多くの人がそれで生計を立てています」と、クリエイターや翻訳者にとって切実な状況であることを訴えた(外部リンク)。
字幕自体にYouTubeから収益を得る機能はないものの、「SRV3」を用いた字幕の活動によって、仕事に繋がる可能性もある。VTuberやその運営が直接、クリエイターに字幕作成を依頼するようなケースもあるだろう。
VTuberシーンでは広く有効活用されてきた機能だけに、削除中止を求める声が多い。
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