ジャニーズ記者会見後、櫻井翔に即取材「news zero」が示した報道姿勢

ジャニーズ記者会見後、櫻井翔に即取材「news zero」が示した報道姿勢
ジャニーズ記者会見後、櫻井翔に即取材「news zero」が示した報道姿勢

ジャニーズ事務所の記者会見を受け、「news zero」でインタビューに答えた櫻井翔さん/画像はジャニーズ事務所の公式サイトより

櫻井翔さんが、ジャニーズ事務所の故・ジャニー喜多川さんによる性加害問題に関する記者会見を受け、同日9月7日放送のニュース番組「news zero」(日本テレビ)に出演。 藤島ジュリー景子さんの引責辞任と代表取締役としての残留、東山紀之さんの代表取締役社長就任など、ジャニーズ事務所の体制刷新に関して、メインキャスター・有働由美子さんのインタビューに答えた。

【画像】“沈黙”と指摘された各テレビ局の声明(全6点)

ジャニーズの“圧力” マスメディアの“忖度” 問われる報道の在り方

ジャニーズ事務所の性加害問題を巡っては、日本のマスメディアの報道姿勢についても大きく問題視されている。

日本では1999年に『週刊文春』が大々的に報じたことを機に、ジャニーズ事務所と文藝春秋社の裁判へと発展。その後2003年に、東京高裁が性加害の真実性を認めた(外部リンク)。

しかし、約10年後となる2023年3月、英BBCによる報道や元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト(岡本カウアン)さんらの記者会見が行われるまで、マスメディアの多くはこの問題を正面から取り上げてこなかった。

ジャニーズ事務所の“圧力”およびマスメディアの“忖度”に批判が殺到する中、その矛先はジャニーズ事務所の所属タレントたちが出演するニュース・報道番組にも向けられた。

ジャニーズ性加害問題への報道姿勢──「news zero」と櫻井翔の場合

ジャニーズ事務所の所属タレント史上初のニュースキャスターとして、2006年より報道に携わってきた櫻井翔さん。彼が月曜キャスターをつとめる「news zero」が、ジャニーズ事務所の性加害問題を初めて取り上げたのは、5月15日のことだった。

放送当時、櫻井翔さんは本件に関して一切コメントせずにフレームアウトし、代わりに有働由美子さんがカメラの前に立つ形で報道。

この番組側の対応および櫻井翔さんのキャスターとしての姿勢に関しては、賛否両論が巻き起こることとなった

遅れて約2週間後となる6月5日、櫻井翔さんはこの問題について初めて言及。長らく沈黙を貫いてきた理由について、「私自身、発言すること自体がまた臆測を呼び、広げ、無関係な人々まで傷付けることにつながるのではないか」と恐れていたと説明した。

しかしその後も、ジャニーズ事務所の性加害問題について「news zero」で続報が報じられるたびに、(曜日を問わず)ジャーナリストという立場からの櫻井翔さんのコメントを求める声は、少なからず存在していた。

タレントがキャスターをつとめる是非が問われる今

ジャニーズ含め、タレントが報道番組にキャスターとして出演することに関しては、所属事務所や(そのタレントの)スポンサー企業の不祥事が報道されづらくなるといった弊害が指摘されている。

タレントが報道に携わることで、ニュースに興味・関心を持ってもらえるという利点はもちろんあるが、世間の目から見て、その天秤は大きく傾いていると言わざるを得ない。

そういった状況にある中で、今回「news zero」は、ジャニーズ事務所による記者会見が開かれたことを受け、曜日を待たずに櫻井翔さんへインタビューを行い、即座に放送した。

騒動の渦中にあるジャニーズ事務所の所属タレントを、長らくニュースキャスターとして起用してきたマスメディアの報道姿勢として、この点に関しては評価されるべきだろう。



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