Adobe、画像生成AIでつくった素材の販売認める 許諾なしの生成はNG

Adobe、画像生成AIでつくった素材の販売認める 許諾なしの生成はNG
Adobe、画像生成AIでつくった素材の販売認める 許諾なしの生成はNG

「Adobe」ロゴ/画像はAdobe公式ブログより

Adobe画像生成AIに関する声明を発表。画像・動画などの素材販売サービス「Adobe Stock」で新たなガイドラインを制定した(外部リンク)。

Adobeは、新たなガイドライン制定の目的を「ユーザーの皆様のクリエイティブプロジェクトを強化する可能性を拡げること」と説明。AIによって生成されたコンテンツは、他のコンテンツと同じライセンス条件のもとで提供され、ロイヤリティを得ることもできるとしている。

なお、アーティストのスタイルなどに言及したプロンプトで生成されたものを含む「適切な許諾なしに、第三者のコンテンツを元に作成したコンテンツ」の投稿は禁止されている。

画像生成AIでもロイヤリティを受け取れるように

Adobeは、声明の中で画像生成AIの特性を「適切に構築・使用され、そのことが利用者に開示された画像生成AIは、創造性を高める強力なツール」だと表現。

適切に利用されれば素材の投稿者と利用者双方に利益をもたらすものだと、その可能性に肯定的な立場を示している。

一方、画像生成AIが登場して以降、様々な議論が起こっていることについては「登場間もない頃の画像生成AIはいくつかの正当な懸念を提起しました」と言及。

Adobeが提供する、あるデジタルデータがそれまでどのように編集されてきたかを記録し、誰が製作者であるかを証明する「コンテンツ認証イニシアチブ」(外部リンク)などを利用し、データの透明性を保証することでサポートを行なっていくとしている。

投稿されたAIを用いて出力された素材については、その他の素材と同じく審査が行われ、投稿者はそれをパスすれば既存の素材と同じくロイヤリティを受け取ることができる。

そのためAI製の素材についても、特定できる人物や知的財産の情報を含む場合には権利者からの許諾が必要。素材にクレームが寄せられた場合、Adobeの免責事項も適用される。

pixiv、クリスタも画像生成AIについて声明

画像生成AIをめぐっては、各種ツールやプラットフォームが次々に声明を発表している。

イラストコミュニケーションサービス・pixivは10月20日に、「AIはクリエイターを助ける技術になり得る」と表明。現在は技術の急激な発展による過渡期であるとして、10月31日には「AI生成作品」のタグづけやフィルタリング機能をリリースした。

イラスト・漫画制作用アプリ「CLIP STUDIO PAINT」を開発するセルシスは、試験実装される予定だった機能「画像生成AIパレット」の搭載中止を発表した。

セルシスには機能の発表以降、画像生成AIを利用することはユーザーの信頼を損なうとの声が寄せられており、中止発表の際には「皆様にご不安・ご不快な思いをさせてしまい、大変申し訳ございません」と謝罪している。
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