イラストAIサービス「mimic」ベータ2.0版として再開 利用前の申請必須へ

イラストAIサービス「mimic」ベータ2.0版として再開 利用前の申請必須へ
イラストAIサービス「mimic」ベータ2.0版として再開 利用前の申請必須へ

「mimic」で学習した画像と生成した画像の比較画像(イラストレーター:まっくす)

休止状態となっていたAIイラストメーカー「mimic(ミミック)」が、ベータ2.0版としてサービス再開した。

「mimic」は、イラストをアップロードすることでAIがその特徴を学習、絵柄や画風といった“描き手の個性が反映されたイラストメーカー”を作成できるというサービス。

ベータ2.0版では、事前の審査を通過したユーザーのみ、AIによるイラストメーカーの作成が可能となっている。

サービス中断となっていた「mimic」

「mimic」は8月29日にベータ版としてリリース。先行した公開されていた海外発の画像生成AI「Midjourney」や「Stable Diffusion」が話題となる中のローンチとなり、国産イラストAIとして瞬く間に注目を浴びることとなった。

一方で好意的な反応だけではなく、SNS上では「悪意のある人が他人の作品を『mimic』に学習させ、生成したイラストを自分の作品として発表してしまうのではないか」などの危惧から数多くの批判も巻き起こすことに。

ガイドライン上では「他人のイラストを勝手にアップロード」する行為は明確に禁止されていたものの、騒動は「mimic」のPRやヒアリングに協力したクリエイターに対する誹謗中傷にまで発展。

それを受け、「mimic」を運営するラディウス・ファイブ社は「不正利用を防ぐ仕組みが不十分」と判断し、翌日8月30日にベータ版の全機能を停止していた。

クリエイター特化のAIサービス 申請は順次受付中

「mimic」が他のイラストAIと一線を画するのは、自身のイラスト作品をAIに学習させることで、描き手の画風・個性が反映されたイラストを出力できる点。

イラストを描けない人も絵をつくれるようになるわけではなく、すでに自身で創作活動を行っているクリエイターを対象としたサービスとなっている。

サービス休止後の9月14日、ラディウス・ファイブ社は「利用者のTwitterアカウントの事前審査」「学習に利用されたイラスト・『mimic』が作成したイラストを公開」「mimicが作成したイラストの悪用防止対策」を新たに追加し、再開を目指す方針を発表。

KAI-YOU.netで公開されたインタビューの中でも、同社取締役の渡部玲児さんは「インプット・アウトプット双方において信用性を担保できるような施策を検討してます」と述べていた。

現在、「mimic」は申請順で審査結果の通知・反映を行っており、現時点で事前申請全体の1割強まで完了済みであると報告している。

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