10月下旬より、投稿編集時に「AI生成作品」と設定できる機能、画像生成AIで生成された作品を検索する際などにフィルタリングする機能、画像生成AIで生成された作品のみのランキングを提供する。
機能詳細についてはリリース時に発表。上記の機能改修は必要に応じて見直しや変更が行われるものであり、pixivは今後、利用規約やガイドライン、各種機能変更など含めて対応を検討するとしている。
pixiv上で画像生成AIによるイラストが大量投稿
「NovelAI Diffusion」「Stable Diffusion」「Midjourney」など、AIによる画像生成サービスが大きな流行となっている。これについて、インターネット上では様々な観点・立場からの賛否両論が集まっている。AIイラストの普及で起こる深刻な事態は、労働問題ではなく、環境問題であると思う
— 篠房六郎 BOOTH、とらのあなにて「ポーズの定理」発売中 (@sino6) October 16, 2022
生産速度がAI>手描きである以上、ごく近いうちにネット上の絵や写真の総数を超えてAI画像の方が氾濫し、画像検索も使えなくなる。
繁殖力の強い外来種が現れて、生態系から多様性が失われていく事を進歩とは言わない https://t.co/2gyY38kJny
このムーヴメントを受けて、pixivなどのイラスト投稿プラットフォームにおいては、画像生成AIで生成したと思われる作品が大量に投稿される状況となっている。
人間が描いたイラストと画像生成AIが生成したイラストが同列に扱われることへの嫌悪感、人間が描いたイラストが画像生成AIで生成したと疑われかねない懸念、検索での不便などから、この状況についても一部で問題視されていた。
pixiv「AIはクリエイターを助ける技術になり得る」
今回の声明の中でpixivは、「この先、創作過程におけるAI技術の利用がより普及していくと捉えており、AIが関与した成果物の完全な排斥は考えておりません」「AI技術は(中略)クリエイターを大いに助ける技術となり得ると考えております」と、AI技術に対するスタンスを表明。その一方、現在は「技術の急激な発展により、その利用方法に関して様々な議論や不安があり、倫理や規定といったものが追いついていない過渡期」であり、AI技術に関連する課題について調査を行っているという。
声明の最後、pixivは「クリエイターの皆さまがご心配されている諸問題や、法的な制約、一般的な心情を踏まえた上で、皆さまに安心して創作を楽しんでいただけるよう長期的に取り組んでまいります」と結んでいる。
AI生成作品の取り扱いに関するサービスの方針について
pixiv事務局です。
現在、制作過程のすべて、もしくはほとんどをAIによって生成された作品(以下「AI生成作品」といいます)に関するお問い合わせを多数いただいております。
pixivでは2022年10月下旬から、従来の投稿作品とAI生成作品のすみわけが可能となるよう、下記のようなサービス変更を開始する予定です。
■機能改修
・投稿編集時にAI生成作品と設定できる機能の提供
・AI生成作品を検索時などにフィルタリングする機能の提供
・従来の作品とは分けた、AI生成作品のみのランキングの提供
詳細は、機能リリース時にお知らせいたします。
上記の機能変更は必ずしも恒常的なものではなく、必要に応じて見直しや変更を行います。今後の対応については、利用規約やガイドラインの変更、pixivの各種機能変更等も含めてさらに検討してまいります。
pixivではこの先、創作過程におけるAI技術の利用がより普及していくと捉えており、AIが関与した成果物の完全な排斥は考えておりません。
AI技術は、これまで開発されてきた画材や素材、画像制作ソフトやデバイス、3Dなどの技術と同様に、クリエイターを大いに助ける技術となり得ると考えております。
最終的には創作コミュニティーと技術が、うまく共存できる道を模索してまいります。
一方で技術の急激な発展により、その利用方法に関して様々な議論や不安があり、倫理や規定といったものが追いついていない過渡期であると理解しています。AI技術に関連する課題について、現在調査を行い、さまざまな検討を重ねています。
クリエイターの皆さまがご心配されている諸問題や、法的な制約、一般的な心情を踏まえた上で、皆さまに安心して創作を楽しんでいただけるよう長期的に取り組んでまいります。
今後ともpixivをよろしくお願いいたします。 AI生成作品の取り扱いに関するサービスの方針について|pixiv
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