Photoshopなどを手掛けるAdobe(アドビ)が毎年開催しているオンラインイベント「Adobe MAX 2021」にて行われたセッション「MAX Sneaks」で、今後Adobeのソフトに実装されるかもしれない開発中のテクノロジーが紹介された。
同セッションではAI・機械学習技術「Adobe Sensei」を使った9つの新技術が発表。そのうちの、写真から自動でベクターデータを生成できる「Make it Pop」に注目が集まっている。
※ベクターデータとは、図形を点とそれを結ぶ線の数値で記録するもの。拡大縮小や色の変更、変形といったアレンジがしやすいという特徴がある。
これまで、写真をもとにベクターデータを作成したければ「Adobe Illustrator」などの自動処理が使用されていたが、画像を人間のようには理解してくれないため、細部は写真を下敷きにペンツールなどで実際に点を打っていく必要があった。
その処理が自動化されるとなればその手間暇が要らなくなるため、作業が効率化できる。 この技術では線で囲まれた各シェイプの位置と関係も理解しており、例えば手のシェイプを動かすと腕のシェイプが連動して動いてくれる。
また、被写体のシェイプ群と背景の違いも理解しており、被写体に渦巻のようなエフェクトをつけると、シェイプ毎のレイヤー分けなどをせずとも自動で部位ごとの重なりを付けてくれる。
そのため、手軽に奥行きのあるデザインを追加することが可能となっている。
例えば、普通に立っている被写体の写真をベクター化すれば、別のポーズを取っている被写体を用意することで、そのイラストに同じポーズを取らせ、そこからさらに編集することができる。
さらにそれを動画にも転用することができ、従来のアニメーション制作のように、動画のフレームひとつひとつにイラストを描かなくても、自動で適切な位置・形でシェイプを配置してくれるので簡単にアニメーションムービーが作成できる。 写真の被写体を手軽にイラスト化、アニメ映像にできる新技術「Make it Pop」。
もし、実写だけでなくイラストに拡張できれば、誰でも一枚絵からアニメがつくれる時代が訪れる。今後の展望にも期待したい。
同セッションではAI・機械学習技術「Adobe Sensei」を使った9つの新技術が発表。そのうちの、写真から自動でベクターデータを生成できる「Make it Pop」に注目が集まっている。
※ベクターデータとは、図形を点とそれを結ぶ線の数値で記録するもの。拡大縮小や色の変更、変形といったアレンジがしやすいという特徴がある。
写真の被写体を識別しベクターのイラストに
「Make it Pop」は、写真内に映る被写体を識別し、手軽にベクター化する技術。これまで、写真をもとにベクターデータを作成したければ「Adobe Illustrator」などの自動処理が使用されていたが、画像を人間のようには理解してくれないため、細部は写真を下敷きにペンツールなどで実際に点を打っていく必要があった。
その処理が自動化されるとなればその手間暇が要らなくなるため、作業が効率化できる。 この技術では線で囲まれた各シェイプの位置と関係も理解しており、例えば手のシェイプを動かすと腕のシェイプが連動して動いてくれる。
また、被写体のシェイプ群と背景の違いも理解しており、被写体に渦巻のようなエフェクトをつけると、シェイプ毎のレイヤー分けなどをせずとも自動で部位ごとの重なりを付けてくれる。
そのため、手軽に奥行きのあるデザインを追加することが可能となっている。
実写の動画をイラストに置き換え、手軽にアニメを作成
「Make it Pop」でさらに注目したいのが、この技術でベクター化した被写体のイラストを、画像や動画に合成することができる点だ。例えば、普通に立っている被写体の写真をベクター化すれば、別のポーズを取っている被写体を用意することで、そのイラストに同じポーズを取らせ、そこからさらに編集することができる。
さらにそれを動画にも転用することができ、従来のアニメーション制作のように、動画のフレームひとつひとつにイラストを描かなくても、自動で適切な位置・形でシェイプを配置してくれるので簡単にアニメーションムービーが作成できる。 写真の被写体を手軽にイラスト化、アニメ映像にできる新技術「Make it Pop」。
もし、実写だけでなくイラストに拡張できれば、誰でも一枚絵からアニメがつくれる時代が訪れる。今後の展望にも期待したい。
テクノロジーが変えるクリエイティブの常識
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