『クトゥルフ神話TRPG』iOSアプリ化　さらば、紙の重い本

2022.07.27 21:01
小林優介
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『新クトゥルフ神話TRPG ルールブック』／画像はAmazonから

配信やプレイ動画の投稿も盛んに行われ、盛り上がり続けている遊び・TRPG（テーブルトーク・アールピージー）。

その中でも国内トップの人気を誇るシステム『（新）クトゥルフ神話TRPG』から、公式アプリ「クトゥルフ神話TRPG　ルールブックPLUS（仮）」が、2022年内にリリース予定であると発表された。

このアプリでは、ルールブックや各種ソースブックを1つにまとめた上で、検索やメモ機能などアプリならではの便利な機能が搭載される予定だ。

対応OSはiOS、価格は無料（アプリ内課金あり）。

そもそもTRPGのルールブックって何？

【クトゥルフ神話TRPG】オールスターで「沼男は誰だ？」【前編】

TRPGは、進行役となるゲームマスター（GM）が用意したシナリオに沿い、ほかのプレイヤーが登場人物となって、即興で物語をつくり出していく遊び。

いわゆるデジタルのRPGの元となった遊びであり、攻撃や魔法の使用、場合によってはシナリオの登場人物の説得、周囲の環境の調査といったプレイヤーの行動の成否を、プログラムではなくダイスの出目で判定する。

そういった際に、モンスターの体力などの各数値や武器の攻撃力、「これくらいの行動ならこれくらいの難易度（ダイスで○以上の出目を出す必要がある）になる」といった基準となるルールがまとめられているのが、TRPGのルールブックだ。

基本的に、『クトゥルフ神話TRPG』ならホラー小説群「クトゥルフ神話」をもとに世界観やルールを設定。そのシステムが本にまとめられ、出版社から発売されている。

紙のデータベースは持ち運びや検索が大変

TRPGを遊ぶ際には、キャラクターの作成時やプレイ中に、「このキャラクターは警察官にしよう。警察官はどんな能力を持ってるんだったかな…」「崖か…このくらいの高さから飛び降りるとどれくらいダメージを受けるんだっけ？」といった形で、頻繁にルールブックを参照する。

そういった際に、これまでは毎回巻末の索引からデータが載っているページを探す必要があった。

また、TRPGではソースブックやサプリメントと呼ばれる追加データ集が出版されることも多い。

『新クトゥルフ神話TRPG』でも、より多くのクリーチャーデータや設定が収録された『マレウス・モンストロルム』や、より現代的な職業、舞台設定などのデータが収録された『クトゥルフ2020』といったソースブックが出版されている。