連載 | #288 ポップな動画を紹介してみた

ミライアカリが説くVTuberの多様性「VTuberも人間もそう変わらない」

「VTuberとは何なのか?【初心者講座】」

バーチャルYouTuber(VTuber)・ミライアカリさんが、動画「VTuberとは何なのか?【初心者講座】」を、4月13日(水)自身のYouTubeチャンネル・Mirai Akari Projectで公開した。

YouTubeなど動画配信サイト上で活動する2次元キャラクターとして知られるVTuber。しかし、動画内でのミライアカリさんの言葉を借りれば、その「定義ははっきりと決まっていない」。

この動画では、おめがシスターズオシャレになりたい!ピーナッツくん甲賀流忍者ぽんぽこさん、ウェザーロイド Airiさん、文野環さんを例に挙げ、VTuberの多様な在り方が紹介されている。

VTuberに「中の人」がいるからこそ

Kizuna AI(キズナアイ)さんの誕生から6年が過ぎようとしている現在、ホロライブにじさんじの躍進によって、次なるステージに進むVTuberシーン。

ミライアカリさんは、キズナアイさん・輝夜月さん・ねこますさん・電脳少女シロさんとともにかつて「バーチャルYouTuber四天王」と呼ばれていた人物だ。

そんなミライアカリさんは今回、VTuberの中に「演者」がいるからこそ起こりうる現象や、可能になる事例を紹介。

おめがシスターズの実写×バーチャルの先端を行く表現や、着ぐるみとVTuberの対称性に一石を投じたぽこピー、トイレの様子を配信してしまう文野環さんなど、そこでは“VTuberの定義”の多様性が提示されている。

「VTuberの哲学」を専門とする哲学研究家・山野弘樹さんも、この動画を観て「講座内容が非常に興味深い」と評している。

「VTuberも人間もそう変わらない」のダブルミーニング

注目したいのは、動画の終盤で講座をまとめる際にミライアカリさんの口から出た「VTuberも人間もそうたいして変わらないですよ?」という言葉だ。

ダイバーシティが叫ばれて久しいが、人間という生物が多様な存在であるのと同じように、VTuberもまた多様な存在である──動画内容を普通に汲み取れば、そういった意図の発言だろう。

しかし、この言葉から筆者はそれ以上のニュアンスを感じてしまった。

急速に商業的な発展を遂げるVTuberシーンには歪みが生じている。例えば、インターネット上で活動している彼ら・彼女らにはその注目度に比例して、誹謗中傷が絶えない。現実世界のタレントと同様に、あるいはそれ以上に、メンタルヘルスの問題さえ浮上している

たしかに、VTuberの姿かたちは二次元キャラクターなのかもしれない。しかし、画面の向こう側にいるのは、私たちと同じ人間なのだ。

ミライアカリとVTuberシーン

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日夜生み出されるポップな動画たちを短く紹介する人気連載。 ソーシャルメディアやまとめブログ、バイラルメディアなど、 動画系コンテンツへの注目は常に集まっていますが、 KAI-YOUでは「POP」を軸に、話題の動画を紹介していきます。

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