YouTubeなど動画配信サイト上で活動する2次元キャラクターとして知られるVTuber。しかし、動画内でのミライアカリさんの言葉を借りれば、その「定義ははっきりと決まっていない」。
この動画では、おめがシスターズやオシャレになりたい!ピーナッツくん、甲賀流忍者ぽんぽこさん、ウェザーロイド Airiさん、文野環さんを例に挙げ、VTuberの多様な在り方が紹介されている。
VTuberに「中の人」がいるからこそ
Kizuna AI(キズナアイ)さんの誕生から6年が過ぎようとしている現在、ホロライブやにじさんじの躍進によって、次なるステージに進むVTuberシーン。ミライアカリさんは、キズナアイさん・輝夜月さん・ねこますさん・電脳少女シロさんとともにかつて「バーチャルYouTuber四天王」と呼ばれていた人物だ。
そんなミライアカリさんは今回、VTuberの中に「演者」がいるからこそ起こりうる現象や、可能になる事例を紹介。
おめがシスターズの実写×バーチャルの先端を行く表現や、着ぐるみとVTuberの対称性に一石を投じたぽこピー、トイレの様子を配信してしまう文野環さんなど、そこでは“VTuberの定義”の多様性が提示されている。
「VTuberの哲学」を専門とする哲学研究家・山野弘樹さんも、この動画を観て「講座内容が非常に興味深い」と評している。
その講座内容が非常に興味深いものであったので、その内容と簡単な感想をシェアしたいと思います。
— 山野 弘樹@『独学の思考法』(講談社現代新書 / 第3刷) (@Ricoeur1913) April 13, 2022
まず「VTuberの定義」に関して、アカリさんは次のように述べています。「VTuberとは……YouTube上で二次元キャラクターとして活動している人たちのことを言います。
しかし一方では、VTuberの定義は
「VTuberも人間もそう変わらない」のダブルミーニング
注目したいのは、動画の終盤で講座をまとめる際にミライアカリさんの口から出た「VTuberも人間もそうたいして変わらないですよ?」という言葉だ。ダイバーシティが叫ばれて久しいが、人間という生物が多様な存在であるのと同じように、VTuberもまた多様な存在である──動画内容を普通に汲み取れば、そういった意図の発言だろう。
しかし、この言葉から筆者はそれ以上のニュアンスを感じてしまった。
急速に商業的な発展を遂げるVTuberシーンには歪みが生じている。例えば、インターネット上で活動している彼ら・彼女らにはその注目度に比例して、誹謗中傷が絶えない。現実世界のタレントと同様に、あるいはそれ以上に、メンタルヘルスの問題さえ浮上している。
たしかに、VTuberの姿かたちは二次元キャラクターなのかもしれない。しかし、画面の向こう側にいるのは、私たちと同じ人間なのだ。
ミライアカリとVTuberシーン
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日夜生み出されるポップな動画たちを短く紹介する人気連載。 ソーシャルメディアやまとめブログ、バイラルメディアなど、 動画系コンテンツへの注目は常に集まっていますが、 KAI-YOUでは「POP」を軸に、話題の動画を紹介していきます。
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