【無料公開】『バーチャルYouTuber名鑑』四天王と呼ばれる理由は?

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【無料公開】『バーチャルYouTuber名鑑』四天王と呼ばれる理由は?

POPなポイントを3行で

  • 『バーチャルYouTuber名鑑2018』よりたばさんの寄稿文を掲載
  • 輝夜月、ねこます、ミライアカリ、電脳少女シロを解説
  • 数字だけじゃない"四天王"と呼ばれる由縁は?
7月5日(木)、三才ブックスから発売される『バーチャルYouTuber名鑑2018』。

2017年末より爆発的なブームをお越し、増え続けているバーチャルYouTuberたちの1000名以上を掲載。紹介されているのは"いま見ておくべきバーチャルYouTuberたち"ばかりだ。

KAI-YOUでは、同書に参加するライター・たばさんによる寄稿文を掲載。バーチャルYouTuberの象徴となっている"四天王"、彼女たちがそう呼ばれる理由を掘り下げていく。

文:たば 冒頭文:KAI-YOU編集部

数字では測れない、四天王としての魅力

いつの間にか、VTuber業界にも“四天王”と呼ばれるキャラクターたちが現れました。そもそも、日本人の性格として「四天王」やら「三大○○」やら「××百選」やらを決めるのが大好きですから、当然の流れだったのかもしれません。

現在、VTuber四天王といえばキズナアイ輝夜月ミライアカリシロねこますの5人を指します。

四天王なのに5人いる、というのがもっぱらのネタになり、ニュース記事などでも言及され話題にもなったので皆さんもご存知かもしれません。私はキズナアイをチャンピオンとする「チャンピオンリーグ形式」説を推していました。

私の主観では、初期の頃(12月の半ば頃)にはキズナアイ、ミライアカリ、輝夜月、ねこますの4人で四天王と呼ばれていました。

その頃の界隈では「シロはあと一歩」みたいな評価があったのです

実際の数字としても、シロは12月20日にようやくチャンネル登録者1万人を突破しており、現在の四天王の中でも一歩遅れを取っていたのは間違いありません(その後、およそ1週間で10万人を突破することを考えると年末年始のVTuber業界のインフレ具合がよくわかります)。

この12月20日というのは、同時に輝夜月のチャンネル登録者数がねこますさんのそれを上回った日でもありました。

今では4人合わせて200万人以上の登録者を有している彼女たちは一体どのように活躍してきたのでしょうか。ひとりひとり考えていきたいと思います。

彗星のごとく現れた超大型新人/輝夜月

四天王の中でも目を見張る成長率を誇っているのはやはり輝夜月ちゃんに他なりません。

2017年12月9日に爆発を起こした彼女は、約2週間にして銀の盾ホルダーになってしまったのです(YouTubeチャンネルの登録者数が10万人を超えるとGoogleから銀の盾が授与されます)。それ以降彼女は、軽快なトークと癖になるウザさの組み合わさったみんなの後輩的なキャラクターを確立しました。
【天使と悪魔】月の脳内会議wwwwwwwwww
特にファンからの支持を集めている(?)のは、特徴的な声。彼女の動画は「観るストロングゼロ」「首を絞められたハム太郎」などと評されており、その薬物的な魅力にとりつかれた方も多いはず。

他にも彼女は抜群のキャラクターデザインという武器を持っています。元気な見た目に鮮やかなカラー、和服をモチーフに取り入れたファッションと、豊かなおっぱい……。彼女のキャラクターデザインはオタクの心を鷲掴みにする要素がギュッと凝縮されているのです。

そのおかげか、輝夜月のファンアートはキズナアイに次いで多く、他のそれとはひとつ頭抜けたクオリティと人気を誇っています。

そんな彼女の活動は日本だけにとどまりません。中国の動画投稿サイト「ビリビリ動画」でもファン数が10万人を超え、5月にはインドネシアでのイベントも成功。彼女の魅力は万国共通なんですね。

パワーワードを纏うけもみみ教祖/ねこます

VTuberが増加の一途をたどっている現在、そのほとんどが個人活動だといわれています。その個人活動をぐっと後押ししたのが“のじゃおじ”ことねこますさんなのです。

彼(いや彼女というべきなのか)は、2017年末時点で中身を公言している貴重な存在でした。それを追って中身を隠さなくてもいいんだ、僕もカワイイ美少女やけもみみアバターになれるんだと、VTuber活動を始めた人は数えきれないほどいるに違いありません。
【Full】バーチャルのじゃロリ狐娘Youtuberおじさんのうた【032】
現在のVTuberによく見られる「可愛い見た目でおっさん声」「おっさん同士の百合」「VRChatへの進出」をはじめとしたパワーワードの数々、これらのムーブメントすべてはねこますさんの存在なくしてはなし得ないものでしたし、ねこますさんだからこそ、ここまで広まり浸透しているのでしょう。

今となっては猫宮ひなた(ひなたチャンネル)に登録者数を抜かれてしまってはいますが、その「業界への貢献度」というのは計り知れないものがあります。

ただ動画が面白いとか、面白いことをしているといった、見た目上だけの何かではなく、ねこますさんなくしてはこんなにもVTuberの人数は増えなかった──そんな事実がねこますさんにはあるのです。

四天王という枠は単に数字では測れない何か信仰心みたいなものまで含まれているのかもしれません。

エゴサの姫から皆のお姉さんへ/ミライアカリ

ねこますさんが個人活動のきっかけになる存在であるならば、新人VTuberの登竜門的な存在になりつつあるのがミライアカリです。

彼女は「エゴサーの姫」(オタサーの姫とエゴサをかけた表現)と呼ばれています。自分の名前が登場するツイートや生放送にことごとく反応する様は、ファンからは「いつ寝ているの?」と心配されるほどです。

最近では、新人の中で「ミライアカリにフォローバックされる」ことを一種のステータスにする風潮が少しだけ出てきているようです。Twitterをフルに活用し、四天王の一角として活躍する彼女にフォローバックされたりリプライをもらったりすることは、新人にとって何よりの勲章になりそうです。

彼女はこのVTuber激増の時代においてその立ち位置を「姫」から「皆のお姉さん」に変化させていったのかもしれません。
【心理テスト】心も体も丸ハダカ///!?【MiraiAkariProject#011】
そんな彼女も取り柄がエゴサにしかないわけではありません。自撮りの視点から撮影されている動画はファンとの距離感を縮めた大きな要因でしたし、エッチな話題を振ってもいい存在は初期には大変貴重でした。

それに加えて彼女を運営するDUO、彼女の所属するENTUMは業界の最前線を戦い、制覇し続けているような存在です。それらすべての要素が彼女のキャラクターを唯一無二のものにしているのでしょう。

目指せ武道館! ゲーム大好きアイドル/電脳少女シロ

現在、“サイコパス”“殺人マシーン”などの異名を勝ち取っている電脳少女シロ。そんな彼女も最初の数カ月は“武道館でアイドルとしてコンサート”を目標に、アプリの紹介や3Dモデル遊び、緩やかなゲームを紹介するにとどまっていました。

彼女の動画が爆発的にヒットしたのは、2017年11月22日に投稿された「PUBG」回。ここで彼女はそのゲームの腕前と実況力、そして豪運をいかんなく発揮しています。
【神回】PUBGで女子が本気出したら奇跡が起きた!なんと‥!【PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS】
これ以降彼女の動画は注目され、ねこますさんとほぼ同時、年末頃に登録者数10万人を達成しました。

他の四天王と比べて目を引くのは、わかりやすく愉快なサムネイルです。リアルYouTuberにあるわかりやすさと似つつも、VTuber独自の文脈を持った独特のデザインは、動画本編へと引き込む何かを秘めています。

そんな彼女は最近、イベントなどへの出演も増えてきました。2018年3月25日に開催された「AnimeJapan」ではステージで軽妙なトークを繰り広げ話題になりました。彼女のリアルイベントへの出演によって、これ以降のVTuberの活動は少しづつ広がりを見せていくでしょう。

最近ではTVへの出演やラジオ出演などマルチな活動を展開していますが、それも彼女の人を惹き付ける魅力のなせる業なのかもしれません。

こっちはにゃるらさん執筆!

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関連キーフレーズ

たば

ライター

2018年3月に「バーチャルYouTuber800人全員を追う本物の男」として、インターネットニュースサイトで紹介される。バーチャルYouTuberをただひたすらに見続け、時には生放送を3人同時に視聴することも。

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