4月29日から12日間開催されたバーチャルリアリティ(VR)空間上での世界最大級のイベント「バーチャルマーケット4」。
バーチャル空間上で出展者と来場者が3Dアバターや実際の商品(洋服、PCなど)を売り買いし、会場は大いに賑わいをみせた。
出展した企業による実店舗と連動した試みやクリエイターたちによる高品質なアバター。規模の大きさやその創造性に注目が集まるが、仮想空間に参加しフルに楽しむためには、実は地味なハードルがいくつも待ち構えている。
この記事ではバーチャルマーケットが開催されたソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」の参加方法や使い方を改めて整理し、2020年12月19日(土)開催の次回「VIRTUAL MARKET5」(バーチャルマーケット5)までの準備を促したい。
信用度を稼いだ後にアバターをアップロードする手順も、単純ではない。アップロードには3Dゲームの開発にも使われるツールである「Unity」を利用する。もっといえば、アバターなどの商品が販売されているBOOTHやバーチャルマーケットなどのプラットフォームにも登録が必要だ。
実際に動かしてみると、それぞれが高いハードルというわけではない。しかし、アカウント登録やダウンロードするソフトウェアの数、VRChatが日本語対応されてないこともあり、どこかで手が止まってしまうのは十分ありそうな話だ。
VRChatに常駐する多くのユーザーたちは通過儀礼として以上の手順をおこなっている。そのため、彼らはある程度同じ前提を共有している。検索してVRChatの日本語wikiを読んだり、自分で調べる文化が根づいているのだ。Unityまでインストールしたなら3Dモデリングソフトもと、Blenderをインストールしアバターの自作に挑んだ人もきっと多いのだろう。
こうした雰囲気は20年ほど前、海外のMMORPGを日本からプレイしようとゲーム攻略サイトを巡っていた当時のそれと良く似ている。当時、私は小中学生。プレイ日記を更新しているサイトを見つけては掲示板に「どうやってプレイするんですか?」と投稿し迷惑をかけていた(結局スペック不足でプレイできなかった)。
ゲーミングPCやVRゴーグルを購入し自分で調べる癖がついても、自分で新たな作品をつくり上げる人たちには「どうやってるんだ……」と感嘆するばかりだ。
もしMMORPGの辿った道をなぞるなら5年後や10年後、VRゴーグルがより普及し多くの人が仮想空間にアクセスするようになったとき、そこの文化もきっと今とは違った姿になるだろう。
しかしどんな形になったとしても、自分で調べ自身でつくり上げるフロンティアスピリットに溢れた人々は重要な役割を担っていくに違いない。バーチャルマーケット4 閉会式 Virtual Market4 Closing Ceremony
「バーチャルマーケット4」は盛況のうちに幕を閉じ、閉会式では次回「VIRTUAL MARKET5」(バーチャルマーケット5)の開催もアナウンスされた。
さらに仮想空間上の同人誌即売会「ComicVket1」や音楽系の即売会「MusicVket1」の開催も8月に迫る。
VRChat以外にも「cluster」のようなバーチャルSNSがスマホからもアクセス可能になるなど、仮想空間はますます身近なものになってきている。
説明してきたように、VRChatを存分に楽しむには様々な手続きが必要になる。しかし、VRゴーグルを被って仮想空間を歩いて回りオブジェクトに触れる感覚は、画像や動画ではゲーム画面と同じに見えるかもしれないが、そんな手続きを乗り越えるだけの魅力ある新鮮な体験になるはずだ。 もっと言えば、VRChatをプレイするだけならVRゴーグルは要らず、Steamからダウンロードするだけでいい。オンライン飲み会に使うのなら、Webカメラも使わないので身だしなみに気を使わなくて済むし、ワールドのギミックで遊べば会話のネタにも困らない。
今から始めれば、次回開催までにVRChatの機能についてや3D関連の知識も十分深まるはず。ぜひ仮想空間というフロンティア、沼につま先だけでも浸してみてほしい。
バーチャル空間上で出展者と来場者が3Dアバターや実際の商品(洋服、PCなど)を売り買いし、会場は大いに賑わいをみせた。
出展した企業による実店舗と連動した試みやクリエイターたちによる高品質なアバター。規模の大きさやその創造性に注目が集まるが、仮想空間に参加しフルに楽しむためには、実は地味なハードルがいくつも待ち構えている。
この記事ではバーチャルマーケットが開催されたソーシャルVRプラットフォーム「VRChat」の参加方法や使い方を改めて整理し、2020年12月19日(土)開催の次回「VIRTUAL MARKET5」(バーチャルマーケット5)までの準備を促したい。
バーチャルマーケットを楽しむまでのハードル
「Steam」に登録
まずVRChatは、「Steam」などのゲーム配信プラットフォームへ登録して、そこからダウンロードをする。ここまでは他のPCゲームと同様だ。VRChatにアカウント登録
ただ、購入したアバターに付け替えるなどVRChatのすべての機能を開放するにはSteamのIDだけでは足りず、VRChatのアカウント登録が必要になる。ここまではバーチャルマーケットの公式サイトでもアナウンスされているとおりだ(外部リンク)。Trust Levelを上げてアバターをアップロードしよう
さらに、アカウント登録したらアバターのアップロードがすぐ出来るのかと言えばそうではない。荒らしや迷惑行為を防ぐため、新規のアカウントはアップロードについて制限がかかっている。VRChatに長く滞在し他のユーザーをフレンド登録するなどしてアカウントの信用度「Trust Level」を稼ぐ必要があるのだ。信用度を稼いだ後にアバターをアップロードする手順も、単純ではない。アップロードには3Dゲームの開発にも使われるツールである「Unity」を利用する。もっといえば、アバターなどの商品が販売されているBOOTHやバーチャルマーケットなどのプラットフォームにも登録が必要だ。
調べ、つくり、VRChatを楽しもう!
このようにVRChatを楽しむために必要な手順は、説明するとかなり長くなってしまう。実際に動かしてみると、それぞれが高いハードルというわけではない。しかし、アカウント登録やダウンロードするソフトウェアの数、VRChatが日本語対応されてないこともあり、どこかで手が止まってしまうのは十分ありそうな話だ。
VRChatに常駐する多くのユーザーたちは通過儀礼として以上の手順をおこなっている。そのため、彼らはある程度同じ前提を共有している。検索してVRChatの日本語wikiを読んだり、自分で調べる文化が根づいているのだ。Unityまでインストールしたなら3Dモデリングソフトもと、Blenderをインストールしアバターの自作に挑んだ人もきっと多いのだろう。
こうした雰囲気は20年ほど前、海外のMMORPGを日本からプレイしようとゲーム攻略サイトを巡っていた当時のそれと良く似ている。当時、私は小中学生。プレイ日記を更新しているサイトを見つけては掲示板に「どうやってプレイするんですか?」と投稿し迷惑をかけていた(結局スペック不足でプレイできなかった)。
ゲーミングPCやVRゴーグルを購入し自分で調べる癖がついても、自分で新たな作品をつくり上げる人たちには「どうやってるんだ……」と感嘆するばかりだ。
もしMMORPGの辿った道をなぞるなら5年後や10年後、VRゴーグルがより普及し多くの人が仮想空間にアクセスするようになったとき、そこの文化もきっと今とは違った姿になるだろう。
しかしどんな形になったとしても、自分で調べ自身でつくり上げるフロンティアスピリットに溢れた人々は重要な役割を担っていくに違いない。
ますます身近になる仮想空間
VRChat以外にも「cluster」のようなバーチャルSNSがスマホからもアクセス可能になるなど、仮想空間はますます身近なものになってきている。
説明してきたように、VRChatを存分に楽しむには様々な手続きが必要になる。しかし、VRゴーグルを被って仮想空間を歩いて回りオブジェクトに触れる感覚は、画像や動画ではゲーム画面と同じに見えるかもしれないが、そんな手続きを乗り越えるだけの魅力ある新鮮な体験になるはずだ。 もっと言えば、VRChatをプレイするだけならVRゴーグルは要らず、Steamからダウンロードするだけでいい。オンライン飲み会に使うのなら、Webカメラも使わないので身だしなみに気を使わなくて済むし、ワールドのギミックで遊べば会話のネタにも困らない。
今から始めれば、次回開催までにVRChatの機能についてや3D関連の知識も十分深まるはず。ぜひ仮想空間というフロンティア、沼につま先だけでも浸してみてほしい。
VR空間での様々な取り組み
この記事どう思う?
関連リンク
0件のコメント