5月10日(日)まで開催中のバーチャルリアリティ(VR)空間上の即売会「バーチャルマーケット4」は、外出自粛下においても自室から参加できる注目のイベント。
「VRChat」上の会場へはVR機器がなくても、PCだけでアクセスできるのもポイントです。 企業が40社もブースを出展するインパクトが大きいですが、一般クリエイターの出展も1400サークルという大規模なもの。当然、一般ブースにも工夫を凝らした作品が並びます。
なかでも需要が高いのが自分の写し身である3Dモデル、いわゆるアバター。クリエイターのこだわりを反映させた個性豊かなアバターたちを試着/購入できるのは、バーチャルマーケットのもっともわかりやすい楽しみ方です。
今回はそんなバーチャルマーケットから典樹とモリオン航空による合同サークル「YOYOGI MORI」の高品質なアバターをご紹介します。
『少女終末旅行』や『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のような文明崩壊後、ポストアポカリプスの廃墟が並ぶ美しいワールドです。 なお今回のバーチャルマーケットにはスクエア・エニックスも出展中(外部リンク)。ブースでは2B、9Sなど『NieR:Automata』のアバターが販売されているので、それに着替えて「ワールドエンド・ユートピア」で記念撮影、なんてのも楽しそうです。 ワールドの入り口から「追憶のモノリス」と名前のついた場所まで歩くと目的のブースが見えてきます。
上品なブティックのようなたたずまいのブースには4つのアバターが展示されていました。 アバターはどれも高品質。カラーデザインやシルエットはもちろん、ルーズに結んだネクタイなどの小物にもこだわりを感じます。 そのこだわりは裏地や縫製といった服飾だけでなくケモミミや尻尾、角のようなアバターの特徴にまで。
耳や角は帽子、尻尾はボトムスとそれぞれ干渉し合う位置にありますが、そういった二次元であればある程度問題ない部分を、三次元で破綻なく表現するのは仮想空間ならではの職人芸です。 残念ながらその場で試着はできなかったものの、4月には試着会を開催済み。Twitterのハッシュタグ「#YOYOGIMORI」には参加者たちの写真や動画が投稿され、その賑わいが伝わってきます(外部リンク)。 前述の通り「YOYOGI MORI」は、典樹とモリオン航空による合同サークル。
モリオン航空といえば、2019年9月に幕張メッセで開催されたファッションランウェイイベント・FAVRICでもバーチャルYouTuberユニット・KMNZの舞台衣装デザインを担当していました。 当時のインタビューからもVRChatやバーチャルマーケットへの関心がうかがえる「YOYOGI MORI」に、今回の出展について聞いてみました。
典樹 典樹側としては、VRアバターのブランドをつくろうとしていて、バーチャルマーケットを一緒に楽しめる仲間を探していました。
メンバーのとれさんのつくるモデルのデザインをモグモさんにお願いしようと、モリオン航空さんにお声がけしたのが、事の起こりです。 典樹 そこで「KEMONO FABRIC」の3D化を典樹にお任せいただく流れとなり、典樹や聡介さんのデザインを含め、複数のブランドを抱えるアバター服飾のセレクトショップをつくろうと、サークルを立ち上げました。 ──「FAVRIC」の際のインタビューでは、バーチャルマーケットに「いつか参加したい」と答えています。出展の背景や実際に出展した感想を教えてください。
モリオン航空 あの当時はまだ何も予定はなかったのですが、自分で着てみたい、満足いく服をいつか用意したいという願望だけはありました。
典樹さんたちに声をかけていただき、理想的な形でアバター服をバーチャルマーケットで展示することができて本当に嬉しく思っています。
展示ブースもアバター服もモデリングチームの職人的な技術と、創造性と遊び心をギリギリまで詰め込んでますので、多くの人に今回発表した4つのブランドを見てもらいたいです。 ──今回出展された「ワールドエンド・ユートピア」の雰囲気とブース全体の世界観はとても良くマッチしていました。単純なホールでなく特色あるワールドに出展するのはどのように感じましたか?
典樹 自分たちの作風にマッチした世界観を選べることが好ましいです。
このワールドに、自分たちのアバターの子たちの世界観が合わさるとどういう様子になるのだろうと、メンバーでデザインを出し合い、コンペティションのように検討できたので楽しめました。
典樹 4体のアバターの子たちは仕様を規格化し、お互い着せ替えができるようにしています。
メンバー全員の絵柄を再現できるバランスをサイズ別で分類し、アート的な観点とシステムの視点の整合をとりました。
こだわりとしては、何よりイラストの絵柄を再現し魅力的な造形にすることを貫きました。いくつかの点で、これまでにないアバターができたと思います。 ──先日の試着会の手応えはいかがでしたか?
モリオン航空 たくさんの人に「YOYOGI MORI」の服を試着していただけて嬉しかったです。
日常的にVRChatをフルボディトラッキング(注:手足や腰など全身の動きをアバターに反映させること)で楽しんでいる方のアバターの着こなしや自撮りを見たときは、特に感動しました。現実のファッション業界と同じく、ファッションモデルの必要性を強く感じています。 ──今回発表された4つのアバターの価格や販売時期はいつ頃になりそうでしょうか?
典樹 バーチャルマーケット4の会期中に順次発売していく予定です。遊べる要素を多めにして、満足いただける製品構成にしていきます。 ──今後の展開についてお話できる範囲で教えてください!
典樹 現実的な服飾とは別に、3Dモデルではシェーダ等を用いたVRでしかできない表現があります。
見たことない姿を体験できるような、バーチャルならではのファッションを展開していきたいと考えています。
なかには「アバターショーケース」という、その名もズバリなワールドも。ショッピングモールのような空間にアバターの試着や自撮り用のスペースまで用意されており、ウィンドウショッピング感覚で仮想空間を楽しむことができます。
気になった方はぜひバーチャルマーケットにアクセスを。お気に入りのアバターを身にまとえば仮想空間がもっと楽しくなるはずです。 「バーチャルマーケット4」へのアクセス方法
「VRChat」上の会場へはVR機器がなくても、PCだけでアクセスできるのもポイントです。 企業が40社もブースを出展するインパクトが大きいですが、一般クリエイターの出展も1400サークルという大規模なもの。当然、一般ブースにも工夫を凝らした作品が並びます。
なかでも需要が高いのが自分の写し身である3Dモデル、いわゆるアバター。クリエイターのこだわりを反映させた個性豊かなアバターたちを試着/購入できるのは、バーチャルマーケットのもっともわかりやすい楽しみ方です。
今回はそんなバーチャルマーケットから典樹とモリオン航空による合同サークル「YOYOGI MORI」の高品質なアバターをご紹介します。
こだわりを感じる「YOYOGI MORI」のアバター
「YOYOGI MORI」のブースがあるのは一般クリエイターたちのブースが並ぶ「ワールドエンド・ユートピア オスカー」という名前のワールド。『少女終末旅行』や『NieR:Automata(ニーア オートマタ)』のような文明崩壊後、ポストアポカリプスの廃墟が並ぶ美しいワールドです。 なお今回のバーチャルマーケットにはスクエア・エニックスも出展中(外部リンク)。ブースでは2B、9Sなど『NieR:Automata』のアバターが販売されているので、それに着替えて「ワールドエンド・ユートピア」で記念撮影、なんてのも楽しそうです。 ワールドの入り口から「追憶のモノリス」と名前のついた場所まで歩くと目的のブースが見えてきます。
上品なブティックのようなたたずまいのブースには4つのアバターが展示されていました。 アバターはどれも高品質。カラーデザインやシルエットはもちろん、ルーズに結んだネクタイなどの小物にもこだわりを感じます。 そのこだわりは裏地や縫製といった服飾だけでなくケモミミや尻尾、角のようなアバターの特徴にまで。
耳や角は帽子、尻尾はボトムスとそれぞれ干渉し合う位置にありますが、そういった二次元であればある程度問題ない部分を、三次元で破綻なく表現するのは仮想空間ならではの職人芸です。 残念ながらその場で試着はできなかったものの、4月には試着会を開催済み。Twitterのハッシュタグ「#YOYOGIMORI」には参加者たちの写真や動画が投稿され、その賑わいが伝わってきます(外部リンク)。 前述の通り「YOYOGI MORI」は、典樹とモリオン航空による合同サークル。
モリオン航空といえば、2019年9月に幕張メッセで開催されたファッションランウェイイベント・FAVRICでもバーチャルYouTuberユニット・KMNZの舞台衣装デザインを担当していました。 当時のインタビューからもVRChatやバーチャルマーケットへの関心がうかがえる「YOYOGI MORI」に、今回の出展について聞いてみました。
「職人的な技術と、創造性と遊び心をギリギリまで詰め込んだ」
──合同サークル「YOYOGI MORI」を立ち上げたきっかけを教えてください。典樹 典樹側としては、VRアバターのブランドをつくろうとしていて、バーチャルマーケットを一緒に楽しめる仲間を探していました。
メンバーのとれさんのつくるモデルのデザインをモグモさんにお願いしようと、モリオン航空さんにお声がけしたのが、事の起こりです。 典樹 そこで「KEMONO FABRIC」の3D化を典樹にお任せいただく流れとなり、典樹や聡介さんのデザインを含め、複数のブランドを抱えるアバター服飾のセレクトショップをつくろうと、サークルを立ち上げました。 ──「FAVRIC」の際のインタビューでは、バーチャルマーケットに「いつか参加したい」と答えています。出展の背景や実際に出展した感想を教えてください。
モリオン航空 あの当時はまだ何も予定はなかったのですが、自分で着てみたい、満足いく服をいつか用意したいという願望だけはありました。
典樹さんたちに声をかけていただき、理想的な形でアバター服をバーチャルマーケットで展示することができて本当に嬉しく思っています。
展示ブースもアバター服もモデリングチームの職人的な技術と、創造性と遊び心をギリギリまで詰め込んでますので、多くの人に今回発表した4つのブランドを見てもらいたいです。 ──今回出展された「ワールドエンド・ユートピア」の雰囲気とブース全体の世界観はとても良くマッチしていました。単純なホールでなく特色あるワールドに出展するのはどのように感じましたか?
典樹 自分たちの作風にマッチした世界観を選べることが好ましいです。
このワールドに、自分たちのアバターの子たちの世界観が合わさるとどういう様子になるのだろうと、メンバーでデザインを出し合い、コンペティションのように検討できたので楽しめました。
「バーチャルならではのファッションを展開していきたい」
──アバター制作の工夫した点、こだわったところはどこでしょう?典樹 4体のアバターの子たちは仕様を規格化し、お互い着せ替えができるようにしています。
メンバー全員の絵柄を再現できるバランスをサイズ別で分類し、アート的な観点とシステムの視点の整合をとりました。
こだわりとしては、何よりイラストの絵柄を再現し魅力的な造形にすることを貫きました。いくつかの点で、これまでにないアバターができたと思います。 ──先日の試着会の手応えはいかがでしたか?
モリオン航空 たくさんの人に「YOYOGI MORI」の服を試着していただけて嬉しかったです。
日常的にVRChatをフルボディトラッキング(注:手足や腰など全身の動きをアバターに反映させること)で楽しんでいる方のアバターの着こなしや自撮りを見たときは、特に感動しました。現実のファッション業界と同じく、ファッションモデルの必要性を強く感じています。 ──今回発表された4つのアバターの価格や販売時期はいつ頃になりそうでしょうか?
典樹 バーチャルマーケット4の会期中に順次発売していく予定です。遊べる要素を多めにして、満足いただける製品構成にしていきます。 ──今後の展開についてお話できる範囲で教えてください!
典樹 現実的な服飾とは別に、3Dモデルではシェーダ等を用いたVRでしかできない表現があります。
見たことない姿を体験できるような、バーチャルならではのファッションを展開していきたいと考えています。
お気に入りのアバターを探しに行こう
今回紹介した「YOYOGI MORI」以外にも、バーチャルマーケットには多数のアバターが出展されています。なかには「アバターショーケース」という、その名もズバリなワールドも。ショッピングモールのような空間にアバターの試着や自撮り用のスペースまで用意されており、ウィンドウショッピング感覚で仮想空間を楽しむことができます。
気になった方はぜひバーチャルマーケットにアクセスを。お気に入りのアバターを身にまとえば仮想空間がもっと楽しくなるはずです。 「バーチャルマーケット4」へのアクセス方法
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連載
2020年4月29日(水・祝)から5月10日(日)にかけて開催中の、バーチャルリアリティ(VR)空間上で行う世界最大級のイベント「バーチャルマーケット4」。 来場者は延べ100万人を見込み、仮想空間上には企業40社、一般クリエイター1400サークルのブースが出展するという大規模なイベントを特集。
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