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Steam

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Steam(スチーム)は、アメリカのゲーム会社Valveが運営する、PCゲームを中心としたデジタル配信プラットフォーム。2003年9月12日に正式サービスを開始した。

ゲームの購入・ダウンロード販売を中心に、自動アップデート、クラウドセーブ、フレンド、ユーザーレビュー、コミュニティ、実績、MOD配布、ゲーム配信など多数の機能を提供する。

2022年には携帯型ゲーミングPC「Steam Deck」を発売。ゲームストアやランチャーの枠を越え、ハードウェア、OS、ゲーム流通、コミュニティを横断するPCゲームの基盤となっている。

概要

Steamは、Valveが自社ゲームのアップデートやオンラインサービスを効率化するために開発したソフトウェアを起源とする。

2003年9月12日に正式版のSteamクライアントを公開。当初は『Counter-Strike』をはじめとするValve作品のアップデートや配信などを中心に利用された。

2004年発売の『Half-Life 2』では、パッケージ版を含めてSteamによる認証が必要となり、Valveの主要作品とSteamが強く結びつくようになった。

2005年には、Mark Healeyが開発した『Rag Doll Kung Fu』がValve以外の開発者による初のゲームとしてSteamで発売。以降、他社が制作するゲームのデジタル販売プラットフォームとして急速に拡大した。

2007年にはプロフィールやグループ、フレンド機能などを強化した「Steam Community」を導入。単なるゲーム販売サイトから、ゲームを軸にプレイヤー同士が交流するプラットフォームへ発展していった。

2011年にはユーザーが制作したMODやアイテムなどを共有できる「Steam Workshop」がスタート。

2012年には、ユーザー投票によってSteamで販売するインディーゲームを選ぶ「Steam Greenlight」を開始。翌2013年には、開発途中のゲームを販売しながらユーザーの意見を取り入れられる「Steam Early Access」を導入した。

2017年にはSteam Greenlightを終了。開発者が所定の手続きと料金を支払うことでゲームを直接公開できる「Steam Direct」へ移行し、ゲーム販売への参入障壁をさらに引き下げた。

2022年には、Steamのゲームライブラリを携帯機でも遊べるSteam Deckを発売。独自OS「SteamOS」とWindows向けゲームをLinux上で動かす互換技術「Proton」を組み合わせ、PCゲームをデスクトップPC以外でも遊ぶ環境を拡大した。

2026年9月時点では、Steam公式統計における同時接続ユーザーのピークが4160万人を超えている。

大手ゲーム会社の作品から小規模なインディーゲームまで世界中のPCゲームが流通する巨大市場へ成長し、ゲームを開発途中から販売する「早期アクセス」や、開発者が比較的容易にゲームを販売できる「Steam Direct」などを通じて、PCゲームの開発・販売方法にも大きな影響を与えた。

ゲーム産業への影響

Steamがゲーム文化に与えた最大の影響の一つが、PCゲームのデジタル流通を一般化したことである。

Steam登場以前のPCゲームでは、CD-ROMやDVD-ROMなどのパッケージを店舗で購入し、PCへインストールする形式が一般的だった。

Steamでは、アカウントとゲームの購入履歴を紐づけ、購入したゲームをインターネット経由でダウンロードできる。

さらにゲームのアップデートも自動化され、別のPCへ移行した場合でも同じアカウントからゲームを再度ダウンロードできる。

こうした仕組みは現在のデジタルゲーム流通では一般的になっているが、Steamはその普及を牽引したサービスの一つである。

また、世界規模の大型セールを定期的に開催する文化も定着。サマーセールやウィンターセールなどで多数のゲームが同時に値下げされ、「気になるゲームを安価な時期にまとめて購入する」というPCゲーム特有の購買文化にも大きな影響を与えた。

インディーゲーム市場の巨大化

Steamは、小規模なゲーム開発者が世界中のユーザーへ作品を販売できる市場としても重要な役割を持つ。

かつてゲームを広く販売するには、ゲーム会社やパブリッシャーと契約し、パッケージの製造、流通、店舗への営業などを行う必要があった。

デジタル配信では物理的な在庫や流通網が不要になるため、数人規模あるいは個人で制作されたゲームでも世界へ直接販売できる。

2012年に始まったSteam Greenlightでは、開発者がゲームを投稿し、ユーザーから一定の支持を得ることでSteamで販売できる仕組みを導入した。

『Stardew Valley』『The Forest』『7 Days to Die』など、後に世界的なヒットとなる作品もGreenlightを経由してSteamへ登場した。

2017年にはGreenlightに代わって「Steam Direct」を開始。

開発者は本人確認や税務・銀行関連の手続きを行い、1タイトルにつき100ドルのSteam Direct料金を支払えば、Valveによる基本的な審査を経てゲームを販売できる。

この100ドルは、対象ゲームのSteam上での調整後総収益が1000ドルに到達すると回収できる仕組みとなっている。

販売の入口を広く開くことで、Steamには商業大作から実験的な個人制作まで膨大な数のゲームが並ぶようになった。

一方、作品数が増えたことで、新作ゲームがユーザーに発見されにくくなる「ディスカバラビリティ」の問題も生まれた。

そのためSteamは、ユーザーレビュー、タグ、おすすめアルゴリズム、ディスカバリーキュー、ウィッシュリスト、Steamキュレーターなど、膨大な作品からユーザーが自分に合ったゲームを発見する仕組みを継続的に開発している。

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