『ドキドキ文芸部!』(Doki Doki Literature Club!、略称: DDLC)は、アメリカのチーム「Team Salvato」が開発し、2017年9月22日にWindows、macOS、Linux向けにリリースされたビジュアルノベル。日本のギャルゲーのスタイルを取り入れたホラーゲームであり、プレイヤーに心理的な恐怖を与える要素が特徴。2021年6月30日にはリマスター版『ドキドキ文芸部プラス!(Doki Doki Literature Club Plus!)』が発売された。

ドキドキ文芸部!

概要(ゲームプレイ)

プレイヤーは「文芸部」に入部した男子高校生として、部員の少女たちと交流しながら物語を進めていく。通常の恋愛アドベンチャーゲームのように見えるが、進行すると次第にホラー要素が強まり、ゲームの構造そのものが崩壊するような演出が行われる。

ゲームの特徴的な要素として、セーブデータの改変、ゲームファイルの操作が求められる場面がある。プレイヤーの行動に応じて物語が分岐し、結末が変化するが、通常の「ハッピーエンド」は存在しない。

ストーリー

主人公は幼なじみの「サヨリ」に誘われ、文芸部に入部する。部には以下の4人のヒロインがいる。

サヨリ(Sayori):明るくて元気な幼なじみ。文芸部の副部長だが、後に重度のうつ病を抱えていることが判明する。
ナツキ(Natsuki):ツンデレで料理好きな少女。家庭環境に問題を抱えている。
ユリ(Yuri):大人びた性格の読書好きな少女。内向的で、サディスティックな一面を持つ。
モニカ(Monika):文芸部の部長で、成績優秀かつ完璧な少女。しかし、彼女だけがゲームの「存在」に気づいている。

最初は典型的な恋愛シミュレーションのように進行するが、次第に異常な出来事が発生。サヨリの自殺を皮切りに、ユリの精神不安定な行動、ナツキの家庭問題が露呈し、プレイヤーは次第に追い詰められていく。そして、モニカがプレイヤーに直接語りかける形で、彼女が「ゲームの管理者」であることを明かす。モニカは他のキャラクターのデータを改ざんし、プレイヤーとの二人きりの空間を作り出そうとする。

最終的に、プレイヤーがゲームファイルからモニカのデータを削除することで物語が終わる。しかし、エンディング後にもさまざまなメッセージが残されており、単なるホラーゲームではなく、メタフィクション的なテーマが込められている。

ホラー要素とメタ演出

『ドキドキ文芸部!』は、伝統的なホラーゲームとは異なり、プレイヤーの心理を揺さぶる手法を多用する。

ゲームファイルの操作:一部のキャラクターは、ゲーム内のファイルを改変・削除することで消滅する。また、特定のタイミングでファイルを確認すると、不気味なメッセージが記録されていることがある。

**バグのような演出:意図的にゲームがクラッシュしたり、文字化けや映像の乱れが発生する。通常のビジュアルノベルでは考えられない演出が施されている。

メタフィクション的展開:モニカは自らがゲームのキャラクターであることを認識しており、プレイヤーの操作を超えた存在として振る舞う。

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