テキストから歌を生成「Suno AI」使い方 作曲家 神前暁もクオリティに驚愕

テキストから歌を生成「Suno AI」使い方 作曲家 神前暁もクオリティに驚愕
テキストから歌を生成「Suno AI」使い方 作曲家 神前暁もクオリティに驚愕

生成AIを利用した自動作曲サービス「Suno AI」/記事中の画像は全て「Suno AI」のスクリーンショット

Midjourney」「Stable Diffusion」などの画像生成AIや、チャットAIボット「ChatGPT」をはじめ、様々なサービスが登場してきた生成AI(ジェネレーティブAI)。

現在SNSでは、「Suno AI」という新たな自動作曲AIサービスが話題です。

神前暁さんやtofubeatsさんといった第一線で活躍する音楽プロデューサーも、試しに「Suno AI」を使ってみた結果をXに投稿。

その自然な出来栄えに、神前暁さんは「アレンジやMixがそれっぽくなるのは想定内だったけどメロも70点くらいのを平気でポンポン出してくる。このサビなんて少し手を加えれば結構売れるのでは?ってレベル」と、驚きを露わにしています。 筆者も実際に「Suno AI」を試してみたところ、歌詞や音楽のスタイルを指定するだけで簡単に、楽曲を生成することができました。

AI作曲サービスで「Suno AI」簡単に歌と伴奏を生成

「Suno AI」は、Webブラウザ(外部リンク)上で利用できる自動作曲AIサービス。開発・運営は、アメリカ・マサチューセッツ州ケンブリッジを拠点とするSuno inc.。

GoogleやDiscord、Microsoftのアカウントを連携して利用でき、現在、ベータテスト中の「Suno AI」では、1日に5回まで無料で楽曲の生成が可能です。

月額8ドルで月に250回の生成が可能に、月額24ドルのプランでは月に1,000回の生成が可能になるなど複数のプランが用意されています。

また、Webブラウザ上だけでなく、画像生成AIサービス「Midjourney」のようにDiscordを利用して生成することも可能です。

AI作曲サービス「Suno AI」使い方

「Suno AI」の使い方は至ってシンプル。公式サイトにアクセスしてサインインし、画面下のテキストボックスにプロンプト(文字列)を入力して「Create」をクリック/タップするだけ

「Suno AI」ログイン画面/以下、記事中の画像はすべて「Suno AI」公式サイトのスクリーンショット(一部編集部がぼかし)

例として、今回は画面左側にあるメニューの「Create」を選択し、「クリスマスソングをつくってみて」と日本語で入力し「Create」を選択しました。

すると2分ほどで歌詞と、それに合わせた曲調の約50秒の楽曲が2パターン生成。それぞれ視聴することもできます。

2パターンの楽曲のほか、カバーアートも生成してくれる

[Verse]
Walking in a winter wonderland
Snowflakes falling, covering the land (land)
Christmas lights, they're twinkling bright
Sleigh rides and laughter fill the night (ooh-yeah)
Jingle bells and mistletoe

[Chorus]
Kurisumasu sono eigo o utatte (utatte)
Meri kurisumasu, minna (minna)
Let's sing a Christmas song together
Spread the joy, forever and ever (ever, ever)
Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh

生成された歌詞がこちら。日本語でプロンプトを打ち込んだこともあって「Meri kurisumasu, minna」などと日本語で作詞してくれるお茶目な一面も。

生成した曲は、オーディオやビデオとしてダウンロードすることも可能です(内容に合わせたカバーアートも生成してくれます)。

歌詞や曲調を細かく指定可能 日本語の曲もつくれる?

また、画面左側にあるメニューから「Create(Custom)」を選ぶと、歌詞や曲調をより細かく指定することが可能です。

歌詞は自作のものを歌わせることも、AIを利用して生成することもできます。せっかくなので、今回は日本語の曲をつくってみたいと思います。

歌詞はプロンプトで入力できるほか、自作の歌詞を入力することも可能

Lyricsの入力欄に日本語を入れた場合、エラーが出力されてしまったので、今回は「Christmas Pop song Japanese」と指定してAIに生成してもらうことに。

Style of Music、すなわち曲調の入力には「Bossa Nova(ボサノバ)」を指定し、カフェで流れそうな曲をイメージしてみました。

生成された歌詞がこちら。

[Verse]
Akemashite tanoshimimasu
Kotoshi mo yoroshiku onegai shimasu (sore!)
Samui sonomachi ni Christmas ga kuru
Yukihimi no mannaka de maboroshi ga hirogaru

[Chorus]
Sunaoni Santa-san, shizuka ni asobou (asobou)
Fuyu no yoru ni mune ga atsukunaru (atsukunaru)
Egao ga afurete minna de waraiaou (waraiaou)
Sunaoni Santa-san, minna ga suki da yo (suki da yo)
Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh
Oh-oh-oh-oh-oh-oh-oh

開幕から「Akemashite tanoshimimasu」となかなか怪しい雰囲気。歌詞の段階では、クレジットを消費せず何度でも生成し直すことができるので、そこは一安心です。

こちらもカバーアート、2パターンの楽曲が出力されます。そうしてできた楽曲がこちら!
AI作曲サービス「Suno AI」で生成したクリスマスソング
…………なんとも……味のある曲ですね……。

曲調もボサノバかと言われると違う気がするのですが、クリスマスソングっぽくはあります。ここはプロンプト入力を伴う他の生成AIサービスと同じく、利用者の(俗にプロンプトエンジニアリングと呼ばれる)技量や発想が問われる部分のようです。

【追記あり】「SunoAI」音質には難ありも

歌声についても、実際に英語話者が日本語を話しているような違和感があり、ある意味では驚きに値する精度ではあります。

【12月15日(金)追記】 英語表記で生成された歌詞を無理やり歌わせたため、日本語らしく歌えていないのかもしれません。 SNS上では現在、有名な日本語のネットミームなどを「Suno AI」に歌わせる動画が散見されています。
VTuber甲賀流忍者ぽんぽことオシャレになりたい!ピーナッツくんが「SunoAI」を試した動画
また、今回の楽曲にはイントロやアウトロがありません。試してみたところ「With intro」のようなプロンプトである程度コントロールできそう。

しかし、伴奏のみの楽曲が生成されてしまうこともあるので、ある程度の試行錯誤は必要になってきます。ここはプロンプトを何度も組み替える必要がありそうです。

また、音質は現状かなり悪く、そのまま利用できるシーンは限られそうですが、例えば楽曲制作のアイデア出しなどには、十分役に立ちそうです。

(※)記事初出時より、一部記述を改めました。
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