連載 | #82 KAI-YOU SALE & REVIEW

『三体』『夏への扉』が50%OFF 早川書房Kindleセール海外作家12選

『三体』『夏への扉』が50%OFF 早川書房Kindleセール海外作家12選
『三体』『夏への扉』が50%OFF 早川書房Kindleセール海外作家12選

画像はすべてAmazonから

早川書房の約2200タイトルが最大50%OFFとなる夏の大セールがはじまりました。

Kindleストアで8月17日(木)まで開催されています。

この記事では海外作家のオススメ作品とノンフィクションをピックアップしています。

そして国内作家のオススメ作品はこちら。併せてどうぞ。

目次

アンディ・ウィアー『プロジェクト・ヘイル・メアリー』

なぜか宇宙船に1人だけという状態で目覚め、記憶も定かではない主人公が、極限下で地球を救うためのミッションに挑むSFエンタメです。

断片的に蘇る記憶がストーリーを二転三転させるので、のめり込むこと間違いなし。同じ作者による『火星の人』も併せてどうぞ。

劉慈欣『三体』

中国発の世界的ベストセラー。Netflixによる実写ドラマもいよいよ2024年1月の配信が迫っています。

人類の未知との遭遇を壮大なスケールで描き出した全3部作は、読み応え抜群。広大な宇宙の神秘と娯楽性を両立させた、外連味たっぷりの傑作です。

アーサー・C・クラーク『幼年期の終り』

未読の方はとりあえず読むべき古典的名作。人類と異星人とのファースト・コンタクトを描いた、巨匠アーサー・C・クラークさんの代表作です。

巨大な宇宙船団を擁する異星人という圧倒的な存在を前にした人々がとる数々の選択が、結末のカタルシスに繋がります。

ダニエル・キイス『アルジャーノンに花束を〔新版〕』

知的障害を持つ心優しい主人公が、ある手術を受けIQ185になったことで、自分がこれまでに受けてきた不当な扱いを知り、孤独を抱えるようになってしまう『アルジャーノンに花束を』。

手術前と後の主人公の変化に応じて、一人称で書かれた文章が変わっていくアイデアも光ります。

ロバート・A・ハインライン『夏への扉〔新版〕』

日本で特に人気があるロバート・A・ハインラインさんの作品です。

幸せの絶頂から転落した主人公が、タイムトラベルに挑む王道のストーリー。そして重大な役割を果たす猫のピート。猫SFとも言われており、猫好きにはたまらない一作。

ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』

69歳の作者が初めて執筆したフィクションが、世界で累計1500万部を超えるベストセラーに。実写映画も公開されて話題を呼んだ『ザリガニの鳴くところ』。

幼少期から湿地帯で隠れるように生きてきた主人公と、彼女が容疑者となる変死事件が描かれています。彼女は殺人犯なのか? 思いがけない結末を、ぜひその目で確かめてみてください。

陸秋槎『ガーンズバック変換』

中国出身で日本在住の作家・陸秋槎さんによる短編集です。

ミステリー作家として評価を高めてきた氏はSFにも意欲的で、本作にはソシャゲやアニメを軸にした短編や、世界初の百合SFアンソロジー『アステリズムに花束を』に掲載された短編が収録されています。

代表作のミステリー『文学少女対数学少女』も一緒にどうぞ。

チャン・ガンミョン『極めて私的な超能力』

「三体」シリーズの大ヒットによって中国SFが盛り上がっていますが、韓国SFも同様に盛り上がりを見せています。

日本でも様々なタイトルが翻訳されていますが、そのなかでも本作はSF好きなら読むべき短編集の一つ。約10ページのごく短いものからじっくり読める中編まで、バラエティ豊かなラインナップになっています。

チャック・パラニューク『ファイト・クラブ』

鬱屈した男たちが秘密裏に集まって殴り合い、自分の存在を確認する会合「ファイト・クラブ」。その中からはじまる社会の騒乱を描いています。

歯止めが効かない暴力・マチズモと、欲望におぼれて現実を見れない弱さが風刺的に描写された怪作です。

ロバート・コルカー『統合失調症の一族 遺伝か、環境か』

ジャーナリストのロバート・コルカーさんが、12人の子どものうち6人が統合失調症と診断されたギャルヴィン一家を追ったノンフィクションです。

今よりも統合失調症の原理がわかっておらず、周囲からの理解もなかった第二次大戦後の当時。原因解明に努めた研究者たちの姿と、一家の苦闘の歴史が描かれています。

ガイ・ドイッチャー『言語が違えば、世界も違って見えるわけ』

言語は人間の思考・知覚にどう関わるのか。この壮大な問いに挑む知的好奇心をくすぐる1冊です。

言語は文化を構成する土台なので、言語によって色の捉え方や時間感覚も違ってくる? 言葉にすると納得できるようなできないような印象ですが、本書はこうしたテーマを論理で説いていきます。ウィットに富んだ語り口も良し。

ダニエル・E・リーバーマン『運動の神話』

運動、してますか? 本書では運動が人体に及ぼす作用が、進化生物学の視点から紐解かれています。

適度な運動は健康に良いなんてことは誰もがなんとなく理解しているわけですが、その理屈に改めて真面目に向き合った内容になっています。デスクワークばかりの生活を改めねば……!
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